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ゆとり世代〈1991年生まれ〉がゆとり世代を徹底検証!本当のゆとり世代・ゆとり教育とは?

ジュリアナ東京でジュリ扇(せん)をひるがえしながらボリコンスタイルで女性たちがダンスしていた1991年(平成3年)。このとき、バブル景気といわれながらすでに景気が後退していました。1993年には完全にバブル崩壊をむかえています。

いわゆる【ゆとり世代】にドンピシャあてはまる1991年(平成3年)生まれ。ゆとり世代であることを意識するようになったのは社会人になってからです。平成生まれというだけで「ゆとり世代だね」という第一声を浴びるのです。あいさつしかしていないのに、ゆとり世代だという偏見を持たれることが当たり前でした。

とはいうものの1990年代前半のゆとり世代は、いわゆるさとり世代でもあります。20代後半になったとき、究極のゆとり世代たちの面接をしなければいけなくなり、客観的にゆとり世代をとらえる機会もありました。

そんな1991年(平成3年)生まれのライターが、ゆとり世代を徹底検証していきます。

バブル崩壊後に成長したゆとり世代

バブル崩壊前後に誕生したのがゆとり世代です。実験的なゆとり教育を中学時代に経験した1987〜1989年生まれ。就職氷河期という苦境にも立たされています。

1990〜1995年生まれはバブル崩壊後に誕生しています。現在の二十代後半世代です。小学校低学年にゆとり教育がはじまり、義務教育はすべてゆとり教育になります。ゆとり第一世代ほどの就職難は経験していません。

そして、究極のゆとり世代が1995〜2003年生まれです。義務教育開始時はゆとり教育、途中から徐々に脱・ゆとり教育に切り替わっています。

つまり、ゆとり世代とは1980年代後半から、2000年代前半に誕生した世代のことをいうのです。

そもそもゆとり教育とは?

ゆとり世代、世にはばかる。この原因はゆとり教育にあります。そもそも、ゆとり教育とはどのような教育なのでしょうか。1960〜1970年代の詰め込み教育に対する〈反省〉が根底にあります。

テキストの内容を詰め込むだけ詰め込む、新幹線並みの超快速授業。乗り遅れてしまった「落ちこぼれ」であふれました。詰め込んだだけの知識は、試験・受験がなくなると同時に忘れてしまう傾向にあることも指摘されています。義務教育で人間性を育むことができないことも問題視されたのです。

そこではじまったのがゆとり教育。まず、土曜日の授業がなくなって、週5日授業になりました。相対対評価から絶対評価に通信簿が切り替わったこともあげられるでしょう。これまでになかった〈総合学習〉もおこなわれています。学習方針も自分自身で物事を考える思考力の向上にシフトしています。

社会的に週休二日制が取り入れられはじめていました。家族での時間を大切にすることも掲げられています。

絶対評価と相対評価

〈評価基準〉に則って評価することを絶対評価といいます。ある集団において比較しながら評価することを相対評価といいます。ゆとり教育では絶対評価が取り入れられました。脱・ゆとりでも絶対評価が維持されています。

小学校の低学年で、突然土曜日の午前授業がなくなりました。これまで、土曜参観もありましたが、このときからなくなっています。

企業も学校も週休二日制になったわけですが、はたして家族の時間が増えたかというと疑問です。

いずれにしても、授業時間が大幅にカットされたため、著しい学力の低下を招いたことは事実です。そのため、ゆとり教育は失敗だったといわれました。

危機感を抱いた保護者が積極的に学習塾にいかせるようになったため、日本全国の学力水準は回復していきました。ですが、経済的に学習塾にいけないこどもだってたくさんいたのです。

詰め込み型授業と変わらず、授業についていけないこどもが増えてしまいました。これこそが、ゆとり教育の失敗ではないでしょうか。

ゆとりネガティブキャンペーン なぜマイナスイメージなのか

これはゆとりネガティブキャンペーンではないのか。それほど、ゆとり世代にマイナスイメージがつきまとってしまっています。ゆとり世代にはどのようなイメージがあるのでしょうか。ここでは一般的にいわれているゆとりのイメージを取り上げると同時に、ゆとり世代からみた感想をご紹介していきます。

①競争意識がない

ゆとり世代には競争意識がないといいます。ゆとり世代なら知っている「世界にひとつだけの花」。「ナンバーワンにならなくたっていい。もっともっと特別なオンリーワン」とはよくいったものです。ゆとり世代は社会でナンバーワンになりたいと思っていません。自分が理想とするオンリーワンを目指しているのです。そのため、社会的には向上心がないようにみえるでしょう。社内での出世にも興味がありません。

そこまで稼ぐ必要がないと思っているかもしれない

競争意識がないことは事実でしょう。もちろん、社会的に認められたいという気持ちはあります。ですが、出世をしたいという気持ちではありません。そもそも、そこまで出世してまで稼ぎたいと思う理由がありません。自分がちょっと余裕を持って生活できるくらいの稼ぎで満足してしまうのでしょう。

②倹約主義

バブル崩壊後、低迷する日本経済。不景気は社会的な倹約主義につながりました。社会人になってからも倹約主義は健在。例え、経済的に余裕があったとしても、無駄遣いをすることはありません。貯蓄にはげんでいるゆとり世代もいます。100円、10円の違いであっても、できるだけ安価なものを購入しようと比較検討に余念がありません。

ゆとり世代は金銭的にかなりシビア

倹約主義なゆとり世代ばかりです。ゆとり世代だけで飲み会をするとき、3000円以内のコースメニューがある飲食店をみつけようとします。無駄遣いにつながりがちな喫煙もしないかもしれません。喫煙者が減少している世代ではないでしょうか。インターネットショッピングができるので、複数のサイトで金額を比較して、送料も検討しながら購入します。

③高級志向はない

ゆとり世代には高級志向がありません。バブルの好景気ではステータスだったマイカー。ゆとり世代は見向きもしません。都会であれば免許さえ取得していないゆとり世代がたくさんいます。ブランドものにも興味がありません。プチプラブランドでいいのです。むしろ、「このリュックサック、1500円だったんだよ!」とどれだけ安価で購入できたのか自慢する傾向さえあります。

高級である必要がない

ゆとり世代に高級志向がないことには同感です。マイカーへの憧れもありません。女性からしても付き合う相手に自動車というステータスを求めていません。都会であれば、公共交通機関で移動できるのです。また、高級ブランドは恥ずかしいという気持ちがあるかもしれません。外国人観光客がこぞって免税店でブランド品を購入していることで、あまりいい印象がありません。どうせ、すぐに流行はすたれます。高級ブランドよりも、トレンドをおさえたプチプラファッションで、色々と着まわしを楽しみたいと思うものです。

④プライベート最優先

ゆとり世代にとって大切なのはプライベートです。日本特有の愛社主義など持ち合わせていません。残業はするべきものではないというスタンツといえるでしょう。会社の飲み会にもプライベートを優先して参加しない傾向になります。継続性のない人間関係より、家族・恋人・友人との関係を大切にするのです。

ゆとり世代に広く浅くはできない

ゆとり世代は広く浅くという人間関係が苦手かもしれません。ですが、なにより家族・恋人・友人との関係を大切にしようとしています。けっして、人間関係にドライというわけではないのです。20代、30代にアットホームパパが増えているのも、このような理由からではないでしょうか。そのかわり、自分にとって不要だと思う人間関係には、とことんドライであるともいえそうです。

⑤ストレス耐性がない

ストレス耐性がないと指摘されることもあります。ミスを指摘すると、次の日には無断欠勤。職場の人間関係がうまくいかないと、翌週には辞めてしまう。こんなことも珍しくないといいます。インターネットの情報から、合法的な手段をとろうとすることも特徴かもしれません。精神科医の診断書を提出することもあります。

人生経験も関係しているかもしれない

ブラック企業を辞めたくても辞められない。どんなに罵倒されても、耐えて耐えて耐えている。そんなゆとり世代もいます。かと思えば、やんわり指摘しただけなのに、次の日には辞めてしまうゆとり世代もいるわけです。こればかりは、これまでの本人の人生経験によるのではないでしょうか。

ゆとり世代だからこそ、経済的に苦労してきたということもあります。ゆとり世代だからこそ、贅沢はしないまでも、金銭面で困ることなく安穏と生きてきたということもあるでしょう。

⑥指示されないとなにもしない

ゆとり世代の特徴としてあげられがちな〈指示待ち人間〉。言われたことしかやりません。ここでいえることは、指示されたことは確実にこなすということです。勝手なことをしないので、指示のしようによっては扱いやすいともいえるでしょう。

指示されないとなにもしないけどわかっていないわけではない

指示されないとなにもしないところがあるのは否定できません。余計な手出しをすることにためらっているという場合もあるかもしれません。だからこそ、指示されたことをしっかりとこなすことで役立とうとします。

指示されないとなにもしませんが、頭の中ではこうすべきだというのは、ほとんどのゆとり世代がわかっているのではないでしょうか。

実際、トラブルがあると、自分の判断で動くこともできるのです。むしろ、客観性があるので落ち着いて対処できます。

⑦転職でキャリアアップする

終身雇用制度はすでに崩壊しています。ゆとり世代は終身雇用制度をあてにしていません。それよりも、自分自身のスキルを武器に転職しながらキャリアアップしていきます。これは欧米諸国の影響を受けているともいえるでしょう。日本のように終身雇用制度があることのほうが珍しいのです。そのため、必要な資格を取得しようとすることもあります。

そもそも会社のことを信用していない

ゆとり世代は、バブル崩壊の不況にはじまり、相次ぐリストラ・派遣切り、終身雇用制度の崩壊にいたるまで、低迷する日本社会を生きてきました。そのため、就職したとしてもいつ倒産するかわからないくらいに思っています。だったら、スキルにみがきをかけて転職をしてキャリアアップするほうがいいと思うのです。

⑧意外にも気遣いができる

人間関係のトラブルをゆとり世代は避けようとする傾向があります。どんな相手であっても、最低限節度ある態度をとるようにします。言い換えると、マニュアルにない非常識な言動は慎むべきだと思っているわけです。

⑨法律準拠

サービス残業が当然だったのかもしれません。ですがゆとり世代にとっては当たり前ではありません。残業は残業手当をもらって然るべき。なぜなら、そう法律にあるからです。パワハラも同様です。一昔前はジョークのひとつだった。そんな一言だったのかもしれません。ですが、ゆとり世代はすぐにインターネットで検索して、これは前例をみてもパワハラに当てはまると判断します。

法律でブラックなのかグレーなのかホワイトなのかが大切

ゆとり世代は合法的であるのも特徴です。法律的にブラックなものは認めてはいけない。グレーもよくない。ホワイトであることが理想だと思っています。これまでは、ブラックなものも黙認されていたのではないでしょうか。ある意味、ゆとり世代はイエス・ノーがはっきりしているともいえそうです。

⑩恋愛にはドライ

恋愛に対してドライな部分を持っていることもあげられるでしょう。恋愛するよりも趣味を充実させたい。そんなゆとり世代が増えているのです。恋愛をしなくても、疑似恋愛を体験することができるのです。スマホゲームの恋愛のほうが〈ラク〉なのかもしれません。恋愛をすると、出費がかさむという理由をあげているゆとり世代もいるようです。

恋愛にドライなだけでなく出会いがないのかもしれない

恋愛にドライなゆとり世代もたくさんいます。ですが、恋愛に興味があっても出会いがないというゆとり世代もいます。

少子高齢化が顕著になるまでは、飲食店もにぎわっていたといいます。男女のグループが否応無しに相席して親しくなるなんてこともあったようです。現在では、少子高齢化の影響から、相席になるなんてことはまずありません。

無駄な出費をおさえようと、不要な外出もしないので、なおさら出会いがなくなってしまいます。

ゆとり世代からみた究極のゆとり世代

中小企業で採用担当者がパワハラを理由に辞めてしまい、ゆとり世代(1991年/平成3年生まれ)が臨時採用担当になり、究極のゆとり世代を面接することになりました。そうすると「すぐに辞めるな……」という傾向がみえてくるようになったのです。

ここでは、ゆとり世代からみた、5歳前後〈後輩)にあたる究極のゆとり世代について検証していきます。ゆとり世代の〈よくないところ〉の一部がみえてくるはずです。

辞めそうなゆとり世代の特徴① ずっと実家で生活している

高校・専門学校・大学を卒業したのに、ずっと実家で生活しているという究極のゆとり世代がいます。それも、両親に家賃・光熱費としてまとまった金額を渡しているわけでもありません。ずっと実家で生活をしていて、面倒までみてもらっているというゆとり世代は、すぐに辞めてしまうことがほとんどでした。

辞めそうなゆとり世代の特徴② アルバイトをしたことがない

経済的にゆとりがないのがゆとり世代です。アルバイトをこなしているゆとり世代もたくさんいます。高校・専門学校・大学時代にアルバイトをすることなく、実家からの仕送りに頼りきっていたというゆとり世代も、比較的すぐに辞めてしまいます。両親のスネをかじることに抵抗がなさそうです。

辞めそうなゆとり世代の特徴③ 前職の退職理由が叱られたから

前職の退職理由として、ある意味正直なのかもしれませんが、「ひどく叱られたので辞めました」ということがよくありました。前職の退職理由に叱られたことをあげるゆとり世代もすぐに辞める傾向がみられます。転職を繰り返していることは、辞めそうな理由にあてはまりません。

最後に

どちらかというと、絶賛ネガティブキャンペーン実施中なゆとり世代。自分のことを棚にあげることはなかなかできないので、知り合いのゆとり世代のことになりますが、みんながみんな典型的なゆとり世代ではありません。複雑な家庭事情にめげず、いくつもアルバイトを掛け持ちして、夜間専門学校にもいっているゆとりがいます。地方からやってきてブラック企業に就職、3年間耐えに耐えて退職、そのスキルでフリーランスとして活躍しているゆとりもいます。

自分自身の人生に対して、自分自身で責任をとろうとする。そんな生き方のように思えます。

ゆとり世代相手に面接をしてみて、傾向がわかったことも事実です。ですが、ひとつだけ言いたのは、辞めるのはゆとりだけではありません。たった3日ではっきりした理由もいわずに辞める40代後半の女性だっています。どこの職場でも人間関係に馴染めず、2ヶ月で辞めてしまう50代のパート主婦だっています。そもそも、ゆとり世代以外にも、ゆとり世代的な行動をしている〈大人〉がいることも忘れてはいけません。

ゆとりゆとりとはいいますが、社会背景だけでなく、生まれ育った環境もあるのかもしれません。ゆとりだと一括りにしないで、ひとりひとりの人間性にフォーカスしてもらいたいものです。

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