【速報】米ヴァージン社の超音速宇宙旅客船が宇宙空間に到達。商用宇宙旅行が現実化!

【速報】米ヴァージン社の超音速宇宙旅客船が宇宙空間に到達。商用宇宙旅行が現実化!

CNNニュースは、米ヴァージン・ギャラクティック社の宇宙旅客船が、12月13日(現地時間)に行われたテスト飛行で宇宙圏と認められる高度51.4マイル(約82km)まで到達した」と報道致しました。かねてより、同社の動向に注視していたQOOL編集部が、現地メディアが伝える最新の情報と商用宇宙旅行の現実化についてリポートいたします。

米ヴァージン社によるテスト飛行の概要

出典:Virgin Galactic

テスト飛行に使われた宇宙旅客船

基地に帰還したSpaceShipTwo
出典:Virgin Galactic

飛行に成功したのは米ヴァージン・ギャラクティック社(以下ヴァージン)の宇宙旅客船であるVSS Unity 。NASA式の垂直発射型ロケットとは異なり、米陸軍が計画していたロケットエンジン搭載航空機型離発着システムを採用。

  1. VSSは母船“WhiteKnightTwo”に搭載され離陸。
  2. その後高度43000フィート(13.1km)に上昇した後、分離指示。
  3. 数秒の惰行後、エンジン点火。約1分間後に宇宙船本体が、3704.4km/h(マッハ3)のスピードで単独走行が可能となります。

12月13日の飛行テスト詳細

宇宙空間でのSpeceShip2 出典:Virgin Galactic

  • 午前7時11分 (米国太平洋標準時) テスト開始
  • 午前8時00分 母船と分離しロケットエンジン点火。単独飛行に成功。

テストで記録した最高高度は51.4 マイル(82.72km)で、米連邦航空連盟が宇宙圏と認める50ml(80.46km)を超えました。この結果、VSS Unityは、4回目の飛行実験で商業飛行へ大きく近づいたことになります。テスト成功後、英国の有名な企業家で同社の代表であるリチャードブランソン氏は

テスト飛行の成功を喜ぶリチャード・ブランソン氏
出典:Virgin Galactic

「商用宇宙飛行の開始となる大きな一歩」

とコメントしました。

国際航空連盟基準では今回の記録が宇宙空間とは認められない?

テスト飛行中の機内
出典:Virgin Galactic

今回、VSSが到達した51.4マイルは、同社の当初からの目論見に合致し、目的を果たすことができました。これは、先述の通り米連邦航空連盟が認める宇宙空間を超えています。しかし、宇宙空間の定義はもう一つ存在します。国際航空連盟が定める宇宙空間「カーマン・ライン」です。カーマン・ラインでは宇宙空間を62.1マイル(海抜高度100km)と規定しており、今回記録した51.4マイル(82.72km)は、それに未達です。但し、管掌する米連邦航空連盟は、今回搭乗した二人のパイロットの商用宇宙飛行経験を認める模様です。(CNN社報道)

商用宇宙飛行として初の売上記録?

搭乗パイロット
Frederick Sturckow氏
出典:Virgin Galactic

今回、搭乗したのはNASAで4回のスペースシャトル搭乗経験のあるベテランとNASAや空軍でテスト飛行の経験がある二人のパイロット。両名共、「長年待ち望んでいた」と今回の成功を喜びました。実は、今回の飛行には、他の搭乗者がいたのです。乗員積載量測定のために搭乗していたNASAの4名のリサーチ搭乗員です。これらのNASA関係者は記録上、乗客として換算されるため、同社にとっては初の搭乗売上を記録した事になります。

搭乗パイロット
Mark Stucky 氏
出典:Virgin Galactic

ブランソン氏のコメント

宇宙事業は、お金がかかる。個人的には、約10億ドルをこのプロジェクトに投資した。しかし、今回初めての売上を達成することができた。この大きな挑戦は、今後、大きな利益に変わる。

ブランソン氏は上記の様にコメントしていますが、果たして初の商用宇宙飛行として歴史に名を刻めるか否か?については、未だ正式な発表がありません。

事業継続のため、ヴァージンには更なる資金調達が…

出典:Virgin Galactic

テストには成功しましたが、同社は資金不足と報道されています。事業継続のため、追加で10億ドル以上の資金調達が急務です。従前、リチャードブランソン氏は、サウジアラビアからの調達に好感触を得ていた様です。しかし、先頃起きたトルコのサウジ領事館における記者ジャマル・カショギ氏の殺人事件で状況は急変。世情を考慮してそれを断念した模様。但し、今回のテスト成功で、有力な賛同者が増える事を期待している模様です。

気になる商用化の予定


今後、ヴァージン社は本社機能をニューメキシコに移動。更に、数回のテスト飛行を予定しているとコメントしています。しかし、商用化がいつになるのか具体的な時期については明言していません。また、ブランソン氏自身が、乗客第一号になるプランも浮上しており、今日のテレビインタビューでは、「早ければ、5−6ヶ月のうちに?」と自身が答えています。実現すれば、ブランソン氏が宇宙に行った民間人第一号となります。

気になるブルーオリジンとの商用化競争


今回の成功で俄然、商用化にリーチをかけたヴァージン。そこで、話題に上るのは、同様の弾道飛行で参入を試みているアマゾンのジェフ・ベソス氏が投資するブルーオリジン社です。同社は、NASA同様の垂直発射型ロケットを開発中で、未だ顧客の募集活動は行っていません。

対するヴァージンは、2004年の設立時点から募集を開始していた為、既に日本人を含む600人の搭乗予定者を確保。20万ドル〜25万ドルの料金で約6分間の無重力飛行プランを販売済みです。今回の成功で、10年以上サービス開始を待ち望んでいる顧客の中からは、早期実現の声が高まりそうです。

テスト飛行の予定図
出典:Virgin Galactic

しかし、同社は2014年に最初の超音速機 VSSエンタープライズのテスト飛行中に、一人のパイロットが死亡。もう一人は大怪我をする惨劇を起こし、宇宙旅行に対して懐疑的な世論を惹起させた苦い過去があります。

その教訓からか、ブランソン氏は、

「開発競争や早期の商用化より、飛行と乗客の安全確保を最優先事項にする」

と今日の会見で語っています。

宇宙旅行実現が大きく近づいた

出典:Virgin Galactic

前澤友作氏の月旅行への投資で、宇宙旅行が身近な話題となった2018年。古より言われ続けてきた人類の大きな夢が、早ければ来年半ばには実現し、宇宙に行った最初の民間人はリチャード・ブランソン氏となる。そんな大きな気持ちになれる嬉しい話題でした。なにはともあれ

Congratulation Sir Richard Branson !!

この記事のライター

Kariyazaki

30代女性。仕事と恋愛に邁進中の中堅ライター。グローバル企業で勤務した経験を生かし、最新のビジネス情報や海外情報にも挑戦中です。

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