【新年特集】男女格差指数(GGI)から考える男女平等の意味

皆さまにおかれましては、健やかな新年をお過ごしのこととお慶び申し上げます。さて、年末には、色々なランキングや統計が発表されました。その中で筆者が最も興味深く読んだのは、世界男女格差レポートです。このレポートは、ダボス会議などを開催する世界経済フォーラム(WEF)が発表し、男女格差指数(Gender Gap Index : GGI)と呼ばれ他の統計資料にも指標として多く引用されます。今日は、その統計から男女平等の意味を読み解いてみたいと思います。新年なので、少し大きな話題となってしまう事をご寛容ください。

男女格差指数をおさらい

出典:World Economic Forum

男女格差指数(GGI)は対象となる149カ国の政治、経済、教育、健康の4つの分野で、男女の格差を調査します。また、この格差が少なければ少ないほど、その国は先進的社会であるとも言われています。

2018レポートで気になった結果


さて、今年の統計を読んで気になったことが幾つかありました。それらについて述べてみたいと思います。

男女の完全格差改善には108年を要する

これは、衝撃的な一文でした。私の英語力が拙い為に誤読したかもしれないと思い、精読してみましたが、やはり間違いではありませんでした。今のペースで、格差是正が進めば解消までに108年を要するようです。理由は、地域格差が大きいことに起因します。例えば、最も格差改善が進んでいる西欧諸国では61年で解消できるのに対してアジア・オセアニアでは171年を要するからです。単純計算してみるとその差110年。1世紀以上となります。因みに、110年前の1909年(明治42年)に何があったかを調べてみると以下の通りとなります。

  • 伊藤博文がハルピン駅で安重根に暗殺される
  • トーマス・エジソンがアルカリ蓄電池を発明

適切な方法ではないかもしれませんが、時系列的単純比較をしてみます。格差後進国と言われる国では、インターネットや情報革命などは未だ遥か先の話。主力産業は重工業で、先端テクノロジーは蒸気機関と言う状態です。先進国と称される国間にあるこの格差に驚きを隠すことが出来ませんでした。

AI開発分野での男女格差が拡大とその危険性


今年のレポートでもう一つフォーカスされていたのは、AI開発分野でのジェンダーギャップです。

Research done in partnership with LinkedIn shows that only 22% of global professionals working on artificial intelligence are women

抄訳すると、リサーチに協力したリンクトインの調査では、AI分野で働く女性は、就業人口のわずか22%となっています。昨今、色々な分野でAIが導入され正に旬な仕事ですが、男女格差が予想外に大きいことに驚きます。
AI分野で女性進出が多いのは、シンガポール、イタリア、南アフリカの28%です。AIを早期から次世代の主要産業と掲げ、その活用を国是のように訴求していたドイツでもわずか16%でした。この結果に、筆者は驚きよりも危機感に近いものを覚えます。

「AIのアルゴリズムが、男性の思考回路と同様になってしまうのではないか?」

専門家から見れば、素人の妄想と笑われるかもしれません。しかし、AIに学習させるものを決定できる人間が圧倒的に男性であれば、そのバイアスが大きくなることは否めないと思います。AI分野での男女格差是正という笑えない話も出てくるかもしれません。

日本の男女格差指数は全体の何位?

出典:World Economic Forum

さて、わが国は男女平等に関し世界からどの様に見られているのでしょう?結果から言うと149ヶ国中110位G7(先進7ヶ国)では、最も低い順位です。理由は、女性議員や経営者など所謂エグゼクティブと言われる層の薄さです。
但し、2017年度(114位)からはランクアップしており僅かながら、改善しています。

主要国のGGI順位

他国の結果を調べてみます。G7国で言うと、フランス12位、ドイツ14位、米国51位です。ASEANに転じると、フィリピン8位、中国103位、韓国115位です。また、全体ランキング1位はアイスランド(10年連続)。2−4位は、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドの北欧諸国で独占されています。WEFの本拠地が、スイスにある事から、欧州優位のバイアスはあるのでしょう。しかし、メルケル首相(独)、ソルベルグ首相(ノルウェー)、メイ首相(英)他2名の現職首相がEU圏にいる事は、確たる事実です。そう考えれば、納得できる順位かもしれません。

日本の男女格差は本当に大きいのか?


この統計が出るたびに、様々な識者の方々がコメントを出します。2018年の例で言うと急進的なフェミストで知られる女性社会学者は、以下の様に言っています。
「女性活躍といっているが、女性を安い労働力として使おうという発想でしかみていない。(略)。世界最大の人権問題である女性の人権についての鈍感さが日本社会全体を支配している。」
この学者に限らず、フェミスト系と呼ばれマスコミによく登場する方々のステロタイプで筆者は同意できません。

統計程日本の男女格差は無い

出典:World Economic Forum

筆者は、欧州で多少生活した事がありそこでの「ワン・ジェンダー」なライフスタイルには共感を覚えました。何故なら、欧州が男女平等という思想に至ると言う風土と歴史的必然性が感じられたからです。そんな欧州基準の権化の様な、WEFの指数を引き合いに出して日本の男女平等が進んでいないと言うのは笑止千万です。定性的には、全く格差の実感がありません。筆者の外国人の友人たちは口々に日本は平等な国だと言います。それは、男女間の格差にも当てはまります。
「女のくせに!」と言う男性の嘲りは、ここ何年も聞いたことがありません。
「女性だから出来ない!」と断られる仕事も殆ど無くなりました。
故に
「女がデキる男になる!」と言う事も否定されてはいけないのです。(初)

長々と書きましたが、男女格差是正の風潮の中、今年もQOOL編集部は、「デキる男になるノウハウ」を、エッジの効いた男性の方々と競って行きたいと思います。本年も何卒、宜しくお願い申し上げます。

この記事のライター

Kariyazaki

30代。仕事と恋愛に邁進中の中堅ライター。グローバル企業で勤務した経験を生かし、最新のビジネス情報や海外情報にも挑戦中です。

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