不倫・駆け落ち・三角関係ドロドロの愛憎劇を繰り返した作家瀬戸内寂聴の恋愛観

小説家で尼僧の瀬戸内寂聴さんの作品は、自らの激しい恋愛経験をそのまま小説にしているという点で、他の恋愛小説にはないリアリズムが読む者を圧倒します。「事実は小説よりも奇なり」という言葉がありますが、瀬戸内作品は「奇なる事実に基づいているので、小説もまた読み物の枠を超えた真実となっている」と言うことでしょうか? そこで、不倫・駆け落ち・三角関係ドロドロの愛憎劇を経験した作家瀬戸内寂聴氏の作品から、氏が考える恋愛とは何なのか?を考えてみたいと思います。

瀬戸内寂聴氏をおさらい

参照:サンケイwest

(1922年 – )小説家、天台宗の尼僧。僧位は権大僧正。2006年文化勲章受賞。比叡山延暦寺禅光坊住職。元敦賀短期大学学長。新潮同人雑誌賞受賞の後、作家デビュー。女流文学賞、谷崎潤一郎賞、野間文芸賞などを受賞。代表作には『夏の終り』や『花に問え』『場所』など多数。

瀬戸内寂聴氏の壮絶な恋愛遍歴を夏の終りから読み解く

冒頭でご紹介した通り、瀬戸内氏自身の激しい恋愛遍歴はよく知られるところです。その内容は、のちに何度か映像化された小説「夏の終わり」に詳しく記載されています。

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妻子ある不遇な作家との八年に及ぶ愛の生活に疲れ果て、年下の男との激しい愛欲にも満たされぬ女、知子…彼女は泥沼のような生活にあえぎ、女の業に苦悩しながら、一途に独自の愛を生きてゆく。新鮮な感覚と大胆な手法を駆使した、女流文学賞受賞作の「夏の終り」をはじめとする「あふれるもの」「みれん」「花冷え」「雉子」の連作5篇を収録。著者の原点となった私小説集である。(参照:Amazon)

最初は、お見合い結婚

瀬戸内寂聴さんは1943年、21歳で見合い結婚。この時東京女子大学に在籍中でした。お相手は、中国古代音楽史を研究する学者(映画では小市慢太郎さんが演じる)。結婚後、夫妻は北京に居を構え、長女を出産しています。なお、瀬戸内氏をモデルとした映画のヒロイン相澤知子は満島ひかりさんが演じています。

映画:夏の終り 出典:Amazon

夫の教え子と不倫

敗戦で1946年に家族とともに帰国した瀬戸内氏は、年下の夫の教え子(映画では綾野剛さん)と不倫関係になります。3歳の娘と夫を東京に残し、二人は京都へと駆け落ちします。

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激昂した夫は、氏を連れ戻し不倫相手である教え子と引き離します。しかし、その別離が却って瀬戸内氏の恋慕を燃え上がらせるのです。3歳の娘を捨て、不倫相手の元へ戻るのです。この頃、出版社に勤務の傍ら、小説を書き始め福田恆存などの評論家へ送付するようになっていたようです。

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離婚そして同人作家との恋愛と不倫

1950年に夫との離婚が成立。氏は本名で本格的に小説を書き始め、少女雑誌などを中心に掲載するようになります。この頃、妻子ある作家小田仁二郎(映画では小林薫さん)との不倫関係が始まります。

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別れた愛人との関係が復活。ドロドロの三角関係へ

その後、離婚の原因となったかつての恋人と再会。妻子持ちの小説家との不倫と並行した三角関係を継続することになります。

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瀬戸内寂聴氏の恋愛観

正に、小説以上に激しい恋愛経験をした瀬戸内氏は、色々な場所で自身の恋愛観を語っています。そのうちのいくつかをご紹介してみたいと思います。

恋愛について

恋を得たことのない人は不幸である。それにもまして、恋を失ったことのない人はもっと不幸である。

 

人は、人を愛していると思い込み、実は自分自身だけしか愛していない場合が多い。

 

妻は、やさしくされることを望んでいるだけではない。やさしい心で理解されることを望んでいる。

 

不倫について

不倫というのは、しょうがないの、避けられないの。恋愛というものは理屈じゃないんですから。急に雷が落ちてくるようなものなのです。それに当たっちゃったら、もうどうしようもないじゃない

不倫とはいえ、結局のところ、恋愛なんです。相手に奥さんがいても、それでも好きっていうのは抑えられない。でもね、奥さんを追い出して、自分がそこに収まろうなんて思うのはずうずうしい。他人の不幸の上には、決して自分の幸せは成り立たないものなのです

不倫で苦しむなら、そんな関係は早く断ち切って、新しい出逢いを待ちましょう。人生に出逢いは一つや二つではありません。どの出逢いが本当の出逢いなのか、経験してみなければわかりません。

別れについて

どんなに好きでも最後は別れるんです。どちらかが先に死にます。人に逢うということは必ず別れるということです。別れるために逢うんです。だから逢った人が大切なのです。

 

恋を得たことのない人は不幸である。それにもまして、恋を失ったことのない人はもっと不幸である。

 

掲載リスト

最後に、本稿執筆に際し参考にした資料を一覧にいたしましたのでご高覧下さい。個人的には、映画夏の終りの満島ひかりさんの演技に感動いたしました。

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この記事のライター

MIKA

海外ドラマフリークのフリーライターです。映画やドラマのシーンから使える恋愛テクニック。合コンに役立つ記事を中心に執筆します。性格は猪突猛進。思い込んだら一直線に進むタイプです。

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