育児は他人事?ワンオペ育児の世界、男の育児休暇取得方法

育児は他人事?ワンオペ育児の世界、男の育児休暇取得方法

30代で結婚し、そろそろお子さんが生まれる方には知っておいていただきたいのが、夫婦でする子育ての協力意識についての認識のずれです。

日本ではまだまだ女性が子育てをし、男性がメインでするものではない、せめて「手伝う」くらいの感覚の人も多いのが現実です。

もしかしたら貴方自身も、自分が子供を育てる事に何をすべきなのか具体的に理解できていないし、妻がどうにかするから、調べるつもりもなかったという人も居るかもしれません。

その感覚は、家族として、自ら「他人ごと」でいるという、まずい選択であることを自覚する事から初めて行く必要があります。

いつまでも育児は自分の仕事ではないが、自分は相手に対して寛容だから手伝ってあげよう、という感覚でいるため「言われないからわからない」「具体的に指示してくれたら手伝う」「子供が自分になつかないから妻に任せている」と、子育てにノータッチになってしまう男性も多いようです。

出産を機会に夫婦仲がこじれてしまうというような話題も多く、幸せな家庭生活を送るためには、男性側にも子育てに積極的にかかわっていかなくてはいけません。

一緒に住んでいるのに、育児に協力しない夫がいると、妻は一人で子育てをしなくてはいけないワンオペ育児状況に陥ります。

奥様から、育児を手伝ってくれない、子供の面倒を見てくれないと内心不満にで思われないためにも、夫婦でともに暮らしているのに無意識のうちに奥様にワンオペ育児をさせてしまっていないか気を付ける必要があります。

ワンオペ育児の何がいけないのか、デメリットを知る

まず最初に、母親に育児を任せきりにするワンオペ育児の何が悪いのか、そのデメリットを知っておきましょう。

母親が産後鬱になりやすい

産後鬱の原因は、産後の体調や、子育てによる睡眠、生活リズムの大きな変化によって起きるといわれています。

10人に1人の割合で産後鬱になるともいわれており、国立育成医療研究センターの調査によると、産後1年以内に産後鬱が原因で自殺をする女性は92人と年々増加傾向にあるといわれています。

その理由としては、核家族化により、子育てを手伝う人の手がなく、一人で育児をしなくてはいけないワンオペ育児状況になる女性が増えているからともいわれています。

産後鬱になりやすい環境というのは、周囲からの育児のサポートがない状況、日中ほとんど誰とも会話せずに赤ん坊と二人きりの環境に籠らざるを得ない状況などが作り上げます。

つまり、妻一人で育児をしなくてはいけない状況や、夫側が育児に非協力的である家庭などは、妻が産後鬱になりやすくなるのです。

夫として、パートナーが心身共に健康でいるためには、妻に子育てを任せてしまい、無意識のうちに妻をワンオペ育児状態にしないための自覚が必要です。

子育て中の妻の不満が蓄積しやすい

夫婦の離婚の原因の多くは、性格の不一致と言われていますが、根本的な事は夫婦間での不平等が原因だといわれています。

不平等というのは、共働き世帯なのに家事や育児を女性だけがするような、具体的な生活で発生する業務処理内容の比重です。

「なぜ私ばかり苦労をしなくてはいけないのか」というような、夫に対する小さな不満の蓄積が原因となり、やがて離婚へと発展していきます。

特に育児などで、男性が頭から育児は女の仕事だという価値観を持っていると、この小さな妻が感じる不平等に気が付きません。

仕事で忙しいという言い訳をして育児に参加をしない、子育てに対して他人事、積極的な姿勢を見せない事に対し、妻は不満を貯めていきやすくなるのです。

子育ては、今の共働きの時代において、女だけがするもの、男はお客様気分、という価値観を持ち続けていては、結婚生活は破たんしていきます。

昔のような世間体に縛られる価値観が女性からは失われつつあるため、不平等な生活に我慢して結婚生活を続けいくメリットが感じられないと思われないためにも、お互いが協力しあう関係を作る意識が男性にも必要です。

無意識に妻にワンオペ育児をさせている男性の特徴を知る

自分は育児を手伝っている、やっている「つもり」になっていて実際には妻がワンオペ育児状態になってしまっていませんか?

以下のチェック項目を確認してみましょう。

  • 子供がうんちをしたら、妻に報告して教えてあげる
  • 子供が泣いていたら、泣いている事を妻に教えてあげ、あやしてもらう
  • 子供を抱いて泣いたら、泣き止ませるためにすぐに妻に子供を渡す
  • 妻抜きで1日子供の相手をしたことが無い
  • ミルクは妻が用意したものを飲ませた事があるが、自分で用意はできない
  • 具体的に指示があれば、何かを手伝うつもりはある
  • 子供の検診の日程は妻が把握している
  • 子供が熱が出たら妻が早退するのが当たり前だと思う
  • 子供の事で、会社を早退、遅刻したことはない
  • 自分はイクメンだと思う

これらの項目の多くは、一般的に育児は「手伝う」感覚でいる人が持っている項目です。

育児が自分の仕事だと思っている人は、何かあった時に妻に頼らず自分で解決しようと自分の問題として子育てを考えています。

一つでもチェック項目が付く人は、子育ては心のどこかで妻がするもので、自分が自発的にするものではないという本人意識がありません。

また、わざわざ自分がイクメンであると感じているという事は、心のどこかで育児は女性がするもので、男性がするものではない珍しい事だという意識があります。

女性が子供を育てる時に「育児をしている私」を客観的にラッピングされた言葉で表現しようとは思いません。

イクメンであると自称している時点で、「育児は自分の仕事ではないが、手伝ってあげている偉い自分がいるから褒めてほしい」という、意識がある事になります。

ワンオペ育児妻が夫にしてほしい事を知る

それでは実際に、ワンオペ育児で悲鳴を上げている妻が夫に求める事はなんでしょうか?

休日に赤ん坊の面倒をみて、一人の時間をくれる

出産後、会話のできない赤ん坊と二人きりで、とにかく目を離したら死んでしまう子供を抱えてしまい、一人になる時間が全くなくなります。

そんな母親にとって、休日に夫が赤ん坊の面倒を見てくれて、ひとりで映画に行ったり、美容室に行ったり、大人の時間を自由に過ごせるようになる事で、ストレス発散ができてありがたいという言葉も多いようです。

一日赤ん坊の面倒を見れるようになるためには、夫が子供のミルクを作ったり、抱いてあやしたり、寝返りを打って呼吸ができなくなっていないか気を配る事を、妻から言われずともやるべき事をすべて把握しているという状態になっていないと赤ん坊との留守番はできません。

それができる時点で、夫として育児を一通りこなせるというスキルが身についている事になります。

夜泣きの世話をしてほしい

出産後の母親は、常に寝不足で、寝不足は産後鬱を引き起こす原因ともいわれます。

赤ん坊の夜泣きに対応するのはいつも母親で、夫は寝ている、というのも妻の不満の種と言われています。

妻の産後鬱のケアのためにも、夜泣きの対応は夫がするというように、作業分担が明確になっていると妻に喜ばれます。

掃除、家事などを言わずともやってほしい

産後は赤ん坊の面倒で妻はてんてこ舞いになっています。そんな時に「俺の飯は? 風呂は? 掃除できてないけど?」なんて言う夫になっていませんか?

大人なのですから、妻が子供の面倒で忙しい時は、言われずとも食事の用意、掃除、洗濯は夫が対応するようにフレキシブルな動きができると喜ばれます。

つまり、夫として妻との子育てに対して当事者意識をもって、妻が居なくても育児をできるようにする、妻の代わりに家事ができるようになる、というのが二人で育児をするという姿勢につながります。

自分は関係ないという他人任せにならない事です。

しかしながら、育児を手伝うためには働いていて帰りが遅いので難しいという問題もあるかと思います。

それを解消するために利用したい制度が、男性が取得する育児休暇なのです。

脱、子育ては嫁任せ。妻のワンオペ育児から抜け出すために

それでは実際に、妻がワンオペ育児状態にならないために、男性がすべき事どのような事でしょうか。

一つは当事者意識をもって育児に携わるという事があります。

また、育児休暇取得を行い、1か月でも良いので子育てに従事する時間を作る事も、具体的な行動の現れとなります。

男性の育児休暇の取り方を知る

実は育児休暇は女性だけがとれるものだと勘違いされていますが、男性も取得する事ができます。

育児休暇とは、1歳に満たない子を養育するために、取得する休業の事ですが、そこに男女による性差の制限はないのです。

男性も権利として育児休暇をとる事が実はできるのです。

男性の育児休暇の期間とは?

  • 子供が1歳に達する日までの間、労働者申告した期限において取得が可能
  • 保育所への入居ができない場合など、1歳6か月まで育児休暇の延長が可能
  • 同様の状況の場合、最長で2歳に達する日までの延長が可能

このように、育児休暇は男性でも最低子供が1歳に達する日の1年は取得する事が可能です。

条件を満たした場合、最大で子供が2歳になるころまで育児休暇を取得し、仕事を休業する事はできます。

男性の育児休暇、お金の問題は?

しかしながら、育児休暇があくまでも休業扱いのため、その間の給料は一切発生いたしません。

一家の大黒柱として子供がいるのにおいそれと休暇など取れないというパパは多いと思います。

ですが、今の時代は共働き世代のため、妻が最初の1年間育児休業をし、その後夫が育児休暇を取得して交代でとるというような事も可能です。

また、男性でも条件が整えば育児休業給付金を受ける事も可能です。

育児休業給付金とは

育児休業給付金とは、1歳未満の子供を養育するために育児休暇を取得した場合に請求できる給付金です。

条件
休業開始した日前の2年間、被保険者期間が12か月ある事
休業開始前の1か月当たりの賃金の8割以上の賃金が支払われていないこと
育児休業終了後に職場復帰すること

実はこの育児給付金は、男性も受ける事ができ、配偶者の出産日当日から受給対象となります。

育児休業給付金の受け取り方は?

それでは実際に育児給付金はどのようにして受け取ればよいのでしょうか?

男性の場合、自分は取得できないと勘違いしてしまう方もいますが、上記のとおり男性でも育児休暇を取得する際に給付金を受け取る事が可能です。

受け取る申請場所は、じつはハローワークで受け取る事が可能です。原則2か月に1回ハローワークに赴き、以下の書類を提出する事で受給する事が可能となります。

申請書類を正しく用意し、給付申し込みをすると、1週間程度で育児休業給付金を受け取る事が可能となります。

申請に必要な書類

雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書
育児休業給付受給資格確認票、いk儒時休業給付金支給申請書
賃金台帳、労働者名簿、出勤簿又はタイムカード等
母子手帳など育児を行っている事実を確認できる書類

育児休業給付金の金額は?

実際気になる育児休業給付金の金額ですが、休業開始時賃金日額(※2)×支給日数(※3)×67%で計算します。
育児休業開始6か月経過後は50%となります。

例月額15万円の人は10万程度支給。6か月経過後は7万5千円ほど
月額30万程度の人は、20万程度支給。6か月経過後は15万ほど。

確かに金銭的に、仕事に行くよりも収入は減少しますが、全くの無収入とはなりません。

妻と交互に育児休暇をとる事で、さらにお勧めなのが「パパ・ママ育休プラス」という制度についてです。

パパ・ママ育休プラスとは?

簡単にいうと、パパ・ママ育休プラスというのは、夫婦がともに育児休暇を取得する事で、取得可能な育児休暇期間が最大2か月延長される制度の事を言います。

実は政府はこのように、男性の育児休暇取得を促すための対策も行っているのです。

パパママ育休プラスの取得条件

夫婦の両方が育児休業を取得する事

夫婦が、子供が1歳未満の間に育児休業を取得している事

育児休暇の開始予定日を、子供の1歳誕生日以前に指定している事

育児休業の開始予定日を、パートナーが取得した育児休業の初日以降に設定している事

つまり、前半半年間はママが育児休暇をとり、その後パパが育児休暇申請をすることで、1歳2か月まで子供の面倒を見る事ができるようになるのです。

しかしながら、実際のところ男性が育児休暇を取得するハードルは高いといわれています。

なぜ、男性の育児休暇取得が伸び悩んでいるのか?

妻が専業主婦の場合でも、男性の育児休暇は取得できる制度が整えられているにもかかわらず、育児休暇を取得する事が難しいと感じる男性は増えています。

その背景には、「男はこうあるべきだ」という男性に対するハラスメントが原因です。

  • 育児休暇を取得しようとしたら、上司の同意を得られなかった
  • 会社での昇進に影響があるといわれた
  • 実際キャリアや給料査定に影響が出た

このように、男性が育児休暇を取得するうえで会社の理解が得られないから取得できないという風に感じる人は今も多くいらっしゃるかもしれません。

ハラスメントによって、会社全体の空気として育児休暇が取得しにくいと感じるようです。

しかしながら、男性の育児休暇に関しては、ハラスメントによって取得を制限する事は労基に相談すれば摘発対象となります。立派な権利として取得を主張する事ができるのです。

男性の育休取得率はいまだ1%程度と言われており、女性が80%取得する「あたりまえ」に比べるとまだまだ、発展途上の面があります。

ですが、権利は行使しなければやがて失われていきます。みなさんも是非とも一度育児休暇取得について、真剣に考えてみてはいかがでしょうか?

近年の働き方改革によって、自宅で仕事をするテレワークの導入も伸びつつあり、男性でも家庭を大切にするワークライフバランスについて真剣に議論される風潮に社会全体がなってきています。

このタイミングだからこそ、育児休暇を取得して家族を大切にし、パートナーを大切にするという考えを主張しても、それは貴方の当然な権利なのです。

男が仕事をすればそれで家族は満足するという、昭和の古い価値観はもう昔の話です。

家族のために、何ができるかを模索し、積極的に協力していく生き方を、そろそろ男性の皆さんは真剣に考えてみる必要があるのです。

妻のワンオペ育児、いつまでも他人事ではいけないのです。

 

この記事のライター

雪乃

航空会社CAから結婚相談所コンサルタントに転職。婚活男性へのアドバイザーとして、イベント企画などを行っています。得意の恋愛コラムも精力的に執筆中。

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