日本酒をじっくり味わうなら「燗酒」で!燗上がりのおすすめ銘柄をご紹介

日本酒をじっくり味わうなら「燗酒」で!燗上がりのおすすめ銘柄をご紹介

日本酒をじっくり味わうなら「燗酒」がおすすめです。食中酒として料理とともに味わう日本酒には旨みがたっぷり。それは温度によっても表現が変わります。日本酒の奥深さを知るには「燗酒」を体験してみましょう。

今回は燗をしておいしい「燗上がり」のお酒をご紹介します。どれもが幅広いジャンルの料理に合う「究極の食中酒」です。

 

神亀(埼玉県)

「神亀(しんかめ)酒造」は、近年の日本酒界で最も注目を集めた酒蔵といっても過言ではないでしょう。30年以上も前、戦後の日本で初めて全量「純米酒」だけの製造に変えた酒蔵だからです。

それは「純米酒こそが正統な日本酒である」という考えをベースに、「純米酒こそがどんな料理の味をも引き立てる」ことを証明する試みでもありました。

神亀酒造は埼玉県の蓮田市という、あまり酒造りのイメージのない場所にありますが、創業は嘉永元年(1848年)という歴史のある酒蔵です。今ではその徹底したこだわりの酒造りが広く認められ、「日本酒ファンなら神亀を知らぬ者はない」と言われるまでになりました。

その代表酒ともいえる「ひこ孫」シリーズは3年以上蔵で熟成させた純米酒です。その中の「ひこ孫 純米清酒」は、阿波山田錦を55%まで磨き、常温で熟成を続けたものです。飲み頃の温度は「常温〜60℃」という幅広く、神亀では「どんな料理でも受け止めます」としています。

同じく人気の「ひこ孫 純米吟醸」はおすすめの温度が「常温〜50℃」と、吟醸酒は冷やして飲むものという概念を覆すもの。これは実際に飲んで、料理とともに味わって初めて理解できます。

「燗酒ならまずは神亀」それだけは覚えておきましょう。

  • 会社名:神亀酒造株式会社
  • 住所:埼玉県蓮田市馬込3-74

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米宗(愛知県)

次は愛知県で「米宗(こめそう)」を造る酒蔵「青木酒造」をご紹介しましょう。

創業は江戸後期の文化5年(1805年)。以来、伝統と技術を活かした酒造りに励んでいます。その特徴は「濃厚で強い酒」にこだわること。そのために「山廃・生酛仕込み」、「酵母無添加」、そして「完全発酵」によるキレの良い酒を醸しています。

「麹」や「酒母」を鍛え抜くという考えで酒造りを行い、出来上がる酒は(造りによっても)様々ですが、共通して「喉ごしのキレ」が良く、「米の旨み・味わい」を感じる。「酸味がある」ことで燗にした時に味が柔らかくふくらむ。「とびきり燗(55℃くらい)」にしても味が崩れず、燗冷ましでその変化を楽しめる、というものです。

これこそが青木酒造が目指す「強い酒」ゆえに味わえる、「幅の広い旨み」だといえるでしょう。

  • 会社名:青木酒造株式会社
  • 住所:愛知県愛西市本部田町本西60

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悦凱陣(香川県)

「悦凱陣(よろこびがいじん)」も日本酒好きの支持の多い銘柄です。香川県琴平にある小さな酒蔵「丸尾本店」が醸すその酒は、単純な「飲みやすさ」とは無縁の「しっかりした」深い味わいが特徴です。

かつて(慶応の頃)高杉晋作が探索の手を逃れて徳川幕府の直轄地であった琴平に潜伏していた折には、この蔵で匿ったという逸話があるほどの伝統蔵。現在は4代目の社長自らが杜氏を兼ねる「蔵元杜氏」で、多品種少量生産がその特徴です。

酒米や仕込み方の違いで25種類ほどの品種がありますが、特筆すべきは「オオセト」という地元米を使い、香川県ならではの酒造りを行なっていることがあげられます。

「悦凱陣 無濾過生純米酒 オオセト」は、原料米にオオセトを100%使用し、日本酒度はプラス6度の辛口ですが、特徴的なのは酸度が「2.2」という高さ。これによって旨みが深く、燗によってさらに広がる味わいのあるお酒になっています。

  • 会社名:有限会社 丸尾本店
  • 住所:香川県仲多度郡琴平町榎井93

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玉川(京都府)

「燗酒」をテーマにしたならこのお酒も外せません。京都の「玉川(たまがわ)」です。

京都の日本海側、京丹後市で天保13年(1842年)に創業した歴史のある酒蔵ですが、現在は杜氏が外国人であるとか、氷を入れて飲む酒を売り出しているなどの新たなチャレンジが注目されています。

しかしながら、あくまで酒造りの基本は「旨み」の追求です。飲みごたえがよく、酒だけでも楽しむことも、温度や熟成の変化で様々な料理に合わせることもできます。ゆえに「燗酒」への対応は、言わずもがなです。

一般に「とびきり燗」と呼ばれる55℃などは「玉川」にとっては最低ラインの温度ともされるほど。しっかり燗をつけても味が崩れず、そこから冷めながら変化する味を楽しめるのが、この酒の幅の広さです。

  • 会社名:木下酒造有限会社
  • 住所:京都府京丹後市久美浜町甲山1512

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開運(静岡県)

「開運(かいうん)」は静岡地酒のブームを牽引した酒蔵です。静岡県掛川市での創業は明治5年(1872年)と比較的新しい蔵ですが、技術派の蔵元と「能登四天王」とまで呼ばれた名人杜氏である波瀬正吉氏による酒造りは他の追随を許さないものでした。

波瀬杜氏の後を継いだ現杜氏も、その技をしっかりと受け継いでいます。原料米に酒造米の王様とされる兵庫県産の山田錦をコストを惜しまずに使うことは、その徹底した品質の追及によるものでしょう。

「開運 無濾過純米」は、酒造りが始まる晩秋(11月頃)だけの限定酒。生酒ならではのフレッシュな香りに旨みと酸味のバランスが秀逸。濃醇な味わいがありながら後味にキレがあります。

この造りこそが、静岡を代表する「開運」を愛好するファンの心を捉えて離さない理由なのでしょう。

  • 会社名:株式会社 土井酒造場
  • 住所:静岡県掛川市小貫633

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秋鹿(大阪府)

「秋鹿(あきしか)」は日本酒の味、米の旨さを改めて教えてくれるお酒として、近年その評価が高まっているお酒です。明治19年(1886年)創業の秋鹿酒造は、大阪という大都市のイメージからはほど遠い自然にあふれた豊能郡の能勢町に蔵を構えます。

良質な酒米を確保するために、蔵元自ら土造りにまでこだわった稲田で山田錦を栽培。日本酒本来の味わいのために醸造用アルコールの添加を廃止、全量を純米酒として製造しています。

日本酒ならではの(米由来の)旨みがありながら、クリアなキレ味をも持っている。日本酒を飲んだ後に残るベタベタ感がない。それにより、塩や醤油の合う刺身などをはじめとする魚介類はもちろん、甘みも含むソース系の料理(牛肉や鴨など)にもよく合うのが「秋鹿」の特徴です。

腰のしっかりした造りなので、もちろん「燗上がり」することこの上ないお酒です。

  • 会社名:秋鹿酒造有限会社
  • 住所:大阪府豊能郡能勢町蔵垣1007

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大七(福島県)

大七は今や「燗酒日本一」とまで評するファンがいるほどのブランド。中でも「大七 純米生酛」は各種コンテストや調査、例えばNIKKEIプラス1の「おせち料理によく合ってお燗にすると美味しい日本酒」で第一位に選ばれたこともあります。

その理由は大七酒造が、手間と時間を要する「生酛造り」にこだわることにあります。手造りともいえる酒造りで、その旨みを究極まで引き出します。そしてその旨みは「燗」をすることでさらに広がります。

生酛造りについてはこちら

「大七 完熟生酛 生原酒」は、フルーティさを感じるほどの生原酒です。生酛造りによる米の旨みをしっかりと味わえるので、燗にしても楽しめます。

大七で、日本酒の原点ともいえる「生酛」を味わってみてはいかがでしょうか。

  • 会社名:大七酒造株式会社
  • 住所:福島県二本松市竹田1-66

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まとめ

燗をしておいしい「燗上がり」の日本酒をご紹介しました。どれもが「究極の食中酒」といえる銘酒揃いです。

旨みの広がる燗酒を好みの料理に合わせて、日本酒のマリアージュを楽しんでみませんか。

もちろん、デートの食事にもおすすめです。

この記事のライター

raita kitano

食べ飲み歩きと写真を撮りながらの街散策が好きな男性ライターです。上場企業の管理職時代に培った飲食店訪問の経験を活かし、老舗の飲食店から流行のちょっとお洒落な店までをご紹介します。

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