
カラダづくりの豆知識
WriterQOOL編集部
筋トレの盲点。意外と知らないデメリットと噂の真相を徹底解説

「カッコいい体になりたい」「綺麗なボディラインを手に入れたい」。
筋トレで手に入れたい「理想の身体」は人それぞれですが、目標達成のためにはメリットだけでなくデメリットも知っておくと、より意識的に筋トレに取り組むことができます。
この記事では、筋トレに興味がある人や筋トレ初心者のために、筋トレのデメリットとよくある噂の真相について徹底解説します。
筋トレのデメリットに関する噂の真相
先ずはネット上で飛び交う筋トレのデメリットについて、その真偽をQOOL編集部がお答えします。
Q. 筋トレするとハゲるの?
A.AGA(薄毛)は生活習慣や遺伝的要素など、様々な要因が作用して発症するもの。筋トレが直接的な原因になることはありません。
適度な筋トレであれば、全身の血流が活発になり薄毛の予防につながります。
しかし、過度な筋トレをした後に栄養補給を怠ると、髪に必要なタンパク質までもが、筋肉の修復に消費されてしまうため、それがAGAになる要因の一つだとも言われています。
参考:スーパースカルプ発毛センター
Q. 筋トレすると寿命が縮まるの?
A.これは、筋肉をつけるためにステロイドを服用していたボディービルダーが短命だということであって、一般的な筋トレで寿命は縮まりません。
筋トレは適度に行うことで健康によい影響を与えるものです。むしろ、腰痛など加齢によるデメリットを軽減させます。
Q. 筋トレで身長が縮むと聞きました……
A.よく、「ウエイトトレーニングが骨を沈める」と言いますが、成人がデットリフトやスクワットで高負荷をかけても身長に影響はありません。
ただし、成長期(18歳未満)に間違ったウエイトトレーニングをしてしまうと、その後の骨の成長や成形に影響を及ぼす可能性もあると言われています。参考:西新宿整形外科クリニック
Q. 女性が筋トレをするとムキムキになってしまう?
A.ムキムキにはなりません。なぜなら、筋肉を発達させる「テストステロン」というホルモンが女性には少ないからです。
男性も女性も筋トレにおけるメリットデメリットは後述の通りですが、女性ならではのメリットとしては下記が挙げられます。
- 代謝が上がりダイエットにも効果が期待できる
- 冷えやむくみ改善に繋がる
- 運動によって交感神経が活性化され気分が前向きになる
筋トレのデメリット
噂の真相に続きここからは、筋トレのデメリットを解説します。実際にデメリットと感じるか否かは人によりますが、よく挙げられる項目として「金銭面」「身体面」「内面」の3つがあります。
金銭的デメリット
- 食事、サプリ、器具、ジムにお金がかかる
身体的デメリット
- 怪我のリスクがあり
- 風邪を引きやすくなる
- 服のサイズが合わなくなる
内面的デメリット
- 自分にプレッシャーをかけてしまう
- 周囲から偏見を感じることがある
金銭的デメリット
食事・サプリ代がかかる
筋トレの効果を最大限に発揮するには、普段の食事からタンパク質を意識したメニューに変え、量も増やす必要があるため、食費は筋トレ前より多くなってしまいます。
また、良い筋肉を身につけるためには、プロテインやEAAなども必要になってきます。これらは良い商品ほど高額なため、さらに出費がかさんでしまいます。
器具代・ジム代がかかる
筋トレは、トレーニングウエア、ダンベルやマットなど必要な器具を揃える必要があります。
自重トレーニングだけをするのであれば、ある程度の出費は抑えることも可能ですが、「本格的なトレーニングを始めたい」となると、自分ひとりでは難しいもの。そうなると、ジムに通うという選択肢がありますが、入会金やコース料金などの費用がかかってしまいます。
特にパーソナルトレーニングジムともなると、安くても総額10万円以上は必要。しかしながら、効果を早く確実に実感したい方にとっては、決して「高い」とも言い切れません。
身体的デメリット
怪我のリスクがある
自己流のトレーニングは、正しい器具の使い方や姿勢をチェックしてくれる他者がいないため、怪我のリスクが高くなってしまいます。
例えば腰は、デットリフトやスクワットで酷使する部位。そのため、トレーニングベルトを着用してトレーニングするよう心がけましょう。
服のサイズが合わなくなる
筋トレを続けていくと体型がどんどん変化していくため、服のサイズが合わなくなる人もいます。
男性であればTシャツがピチピチになったり、デニムを穿けなくなるなどが挙げられます。
女性の場合は、シェイプアップしたことでボトムスのサイズが大きくなるなど、嬉しい半面、出費がかさむこともあるでしょう。
風邪を引きやすくなる
過度な筋トレ(オーバートレーニング)は、免疫力を低下させます。
適度な筋トレであれば、血液中の白血球を増加し免疫力を上げる効果がありますが、過度な運動直後は筋トレによって一度壊された組織の修復に白血球が集中してしまうため、免疫機能は著しく低下してしまいます。
内面的デメリット
自分にプレッシャーをかけてしまう
筋トレは効果が目に見えて現れるまで時間がかかります。
そのため、「こんなにトレーニングしているのに」「かんばってるのに痩せない」と、自らプレッシャーをかけてしまうこともあるでしょう。
また、筋トレにのめり込むほど、筋トレをしていないときに罪悪感を感じてしまうことがあります。
食事の内容によっては「こんなものを食べてしまった」「筋肉に良くない」という気がし、罪悪感を感じてしまうことも。
周囲から偏見を感じることがある
近年、筋トレに理解のある人が増えたとはいえ、偏見を持っている人は少なくありません。
筋トレしていると周囲に打ち明けると「何を目指してるの?」と質問されることもあるでしょう。
行き過ぎた筋トレにより心配をする声もなかにはありますが、筋肉自慢をしてしまう人に対しては「受け入れらない」と反応する人もいます。
筋トレのメリットはデメリットよりも多い
ここまで筋トレのデメリットを紹介してきました。しかし、あなたが筋トレを続けることで得られるのはデメリットだけではありません。それ以上に数多くのメリットが得られます。
筋トレで得られるメリットは以下の6つです。
- 見た目が変わる
- 健康維持に繋がる
- 内面も強くなる
- ストレスが解消される
- 肩こりや腰痛の解消が期待できる
見た目が変わる
筋トレは筋肉量を増やし、身体を大きくしたり、引き締まったボディラインを作るために最適な方法です。
また、筋肉量が増えれば基礎代謝量が増え、エネルギー消費量の多い体質になることでダイエット効果が期待されます。
健康維持に繋がる
筋トレ後に多く分泌される「成長ホルモン」は、健康的な身体を維持するために必要なホルモンです。
成長ホルモンの分泌により骨や筋肉、臓器などの組織のほか、髪の毛や皮膚などの成長を促します。
内面も強くなる
筋トレに取り組むことで思考が前向きになり、トレーニングを継続させることで意志が強くなります。
これはただの根性論ではなく、筋トレをすることで分泌される「テストロテロン」などのホルモン物質がもたらす変化です。
その他、見た目が変わることで自信がついたり、人前に出るのが楽しくなったりと、精神面に良い変化をもたらします。
ストレスが解消される
筋トレを行うと「幸せホルモン」と呼ばれる「セロトニン」が分泌されます。
このセロトニンには、緊張をゆるめたり、気分をリフレッシュさせる効果があります。
肩こりや腰痛の解消が期待できる
筋肉がつくと基礎代謝が上がります。
基礎代謝が上がると血行が良くなり、血行不良が原因の肩こりや冷え性の解消が期待できます。
また、筋トレで体幹を強化することで、腰痛が改善されます。
アンチエイジング効果
筋トレをすることで、若々しい見た目や病気になりにくい健康的な身体を維持しやすくなります。
筋肉量が多い人ほど病気になりにくく、長生きするという研究結果が 2014年に発表された論文にも示されています。
筋トレにより成長ホルモンの分泌が増え、髪や肌、筋肉などすべての細胞の再生サイクルが早まり、ナチュラルキラー細胞※が活発になることも判明しています。
※全身をパトロールしながら、がん細胞やウイルス感染細胞などを見つけ次第攻撃するリンパ球のこと
筋トレのメリットを最大化する二つの方法
前述のとおり、筋トレにおけるデメリットは、あくまでトレーニングを意識的に行うための必要知識であり、「筋トレをしないほうが良い理由」ではありません。ここでは、筋トレのメリットを最大化するための方法二つをご紹介します。
1. 自宅で筋トレしたい人向け:オンラインパーソナルトレーニングを受ける
オンラインパーソナルトレーニングとは、ジムよりも格段に安く、自宅でマンツーマントレーニングができるサービスのこと。オンラインと名の付く通り、ネット環境さえあれば、誰でもいつでも行うことができます。
こんな人におすすめ
- パーソナルジムは料金が高すぎて通えない
- ジムに通う時間はないもののダイエットには挑戦したい
- 子供が小さいためジムに行けない
オンラインパーソナルトレーニングのメリットデメリット
自宅で気軽にできるオンラインパーソナルトレーニングのメリットデメリットは下記。
- パーソナルジムに比べ料金が安い
- トレーニングを日常に取り入れやすく面倒な人間関係がない
- 解約しやすい
- 意志が弱い人は効果が出にくく即効性を期待しにくい可能性がある
パーソナルジムへ通うよりも料金はリーズナブル。しかし、「続ける自信がない」という方は、2〜3ヶ月で効果を狙う短期コースを申し込むのがおすすめです。
オンラインパーソナルトレーニングには、筋トレをメインに2ヶ月で肉体改造を目指すものや、1回ずつの都度払いができるもの、食事指導のみ受けられるものまで。
自宅で本格的な筋トレをしていきたい方は、ぜひオンラインパーソナルトレーニングについて解説した以下の記事もあわせてご覧ください。
2. ジムで筋トレしたい人向け|マンツーマントレーニングを受ける
マンツーマントレーニングとは文字通り、トレーナーとあなたの二人でトレーニングを行う方法。「パーソナルトレーニング」とも呼ばれます。
一般的なスポーツジムとの違いは、「あなたに合った、あなただけの筋トレ法」を行える点が最大の魅力。現在の体型、日々の生活習慣、食生活などをもとに、あなたに合ったトレーニング法をパーソナライズしてもらえるため、失敗しにくく結果を出しやすいのが特徴です。
こんな人におすすめ
- 確実に結果を出したい
- 自己流の筋トレで効果を実感できず悩んでいる
- 自分の体に合った筋トレ法を知りたい
マンツーマントレーニングのメリットデメリット
マンツーマンが魅力のパーソナルトレーニングは、下記がメリットデメリットとして挙げられます。
- 完全個別指導で専門的なトレーニングを受けられる
- ジムによっては個室でトレーニング可能
- 筋トレだけでなく食事管理の知識も身につく
- 一般的なスポーツジムに比べ料金が高い
専属トレーナーによるトレーニング指導を受けられるため、正しい知識が身につき結果も出しやすい反面、料金はスポーツジムよりも高額。
そのため、マンツーマントレーニング初心者は、相場よりも安い「20万円以下のジム」をおすすめします。
パーソナルトレーニングジムは、オンラインパーソナルトレーニング同様に目的によって選びたいジムも変わります。興味のある方は、ぜひ以下の記事から自分にぴったりなパーソナルトレーニングジムを探してみて下さい。
筋トレのデメリットまとめ
筋トレにはデメリットもありますが、必ずしもマイナスな要素ばかりではありません。冷静に考えると、デメリットの多くはメリットに変えられます。
また、筋トレがメリットになるかデメリットになるかは程度によっても変わります。
とは言いつつも、筋トレにはメリットのほうが多いため、デメリットを事前に知っておくことで対処できるケースがほとんど。
理想の筋トレで理想の身体を手に入れるために、今一度あなたにとってのデメリットは何かを整理し、日々のトレーニングに活かしてください。