
トレーニングギア
WriterQOOL編集部
縄跳びは筋トレとの併用が鍵!体を引き締める宅トレメニュー集

「縄跳びは筋トレと呼べるの?」そんな疑問を持つ方も多いでしょう。ですが縄跳びは、下半身を中心に全身を鍛えられる立派な筋トレです。それだけではなく、有酸素運動としても優秀なトレーニング。
「筋肉をつけたいけれど、ダイエット目的ではないから」と、縄跳びを行わないのは非常にもったいない!縄跳びは体の引き締めに効果的なだけでなく、筋トレと併用することで効率的に体を鍛えられる優秀なトレーニングです。
そこで今回は、縄跳びで鍛えられる筋肉部位、縄跳びを行うメリット、基本の跳び方や併用したい筋トレメニューを総合的に解説します。
縄跳びで得られる筋肉
縄跳びは全身の約47種類もの筋肉を使う全身運動ですが、そのなかで特に鍛えられる筋肉は下記の3箇所です。
大腿四頭筋(だいたいしとうきん)
跳ぶときの動作と着地時の姿勢により、太ももの表側の筋肉である大腿四頭筋を強化します。
大腿四頭筋を鍛えることで基礎代謝が上がり、エネルギーの消費量が増えるため、脂肪が蓄積しにくい体になります。
下腿三頭筋(かたいさんとうきん)
つま先でジャンプする動作が、ふくらはぎ周りにある筋肉「下腿三頭筋」を強化します。
下腿三頭筋とは、ヒラメ筋と腓腹筋、2つの筋肉によって構成されています。これらの筋肉を強化することで、下半身のむくみを防止できます。
体幹
上であげた2種類の筋肉もそうですが、縄跳びのイメージといえば「下半身強化」です。
しかし、それだけではありません。上半身をまっすぐに正しい姿勢を意識して跳ぶことで、体幹全体を鍛えることができます。
縄跳びのメリットデメリット
縄跳びに取り組むことでもたらされるメリットとデメリットは下記の通り。
- 脂肪燃焼効果が高い
- むくみ防止
- 持久力強化、心肺機能、骨密度の向上
- 生活習慣病の予防
- トレーニング場所に配慮が必要
- 足首や膝に負担がかかりやすい
- 女性は胸が垂れるリスクがある
1. 脂肪燃焼効果が高い
消費カロリーの大きな運動ほど、ダイエット効果は見込めるもの。そこで、有酸素運動の代表格・ランニングと縄跳びを比較してみました。
ランニング(ジョギング) 7METs
縄跳び(ゆっくり) 8.8METs
(参照:国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所)
METs(メッツ)とは、身体活動の強さを安静時で1.0とした時、その何倍に相当するかで表す単位です。
様々な行動・運動に対して設定されており、この数値が高いほど消費カロリーが多く、脂肪燃焼効果が高いとされています。
縄跳びと同等のMETs値なのは、水泳のクロール、ラグビーの試合、テニスのシングルスの試合など。
縄跳びは、ただ跳ぶだけの動作なのに、なんと安静時の8倍以上のMETs値。ランニングよりも多くのカロリーが消費できる脂肪燃焼効果の高い全身運動であり、有酸素運動なのです。
2. むくみ防止
ふくらはぎは第二の心臓と呼ばれており、下半身に溜まった血液を心臓まで戻す役割があります。この働きが鈍ると、足がむくんで太くなってしまいます。
縄跳びはジャンプ動作のバネとしてふくらはぎを使うため、ふくらはぎの働きが高まり、血流が良くなります。
3. 持久力強化、心肺機能、骨密度の向上
前述のとおり、縄跳びは有酸素運動です。有酸素運動に取り組むことで、持久力アップ、足首の関節や腱の強化、骨密度の向上のほか、心肺機能を高めます。
4. 生活習慣病の予防
縄跳びは、生活習慣病の予防・改善、体に栄養をスムーズに届けるなどの健康効果も見込めます。
縄跳びのような有酸素運動は、体脂肪をエネルギーにするため、皮下脂肪とともに内臓脂肪も燃焼させます。
内臓脂肪量が減少すると、高血糖、脂質異常、高血圧、動脈硬化の予防・改善につながります。
5. トレーニング場所に配慮が必要
縄跳びは、縄を回せるくらい広い室内や屋外で行わなくてはならず、運動を行う環境が限られてしまいます。
室内で行う場合は、足元にヨガマットなどクッション性の高い敷物を用意して、防音対策をしっかり行いましょう。
100円均一で購入可能なジョイントマットでも、ある程度の騒音を吸収してくれます。
6. 足首や膝に負担がかかりやすい
縄跳びはジャンプするという動作の性質上、足首や膝に負担がかかりやすい運動です。
特に、肥満度が高い人や筋力が無い人がいきなり長時間跳ぶことは避け、まずはできる範囲で行いましょう。
また、足に合っていないシューズを使うと、膝や足首の負担が高まり、怪我のリスクが上がってしまいます。
トレーニングシューズをクッション性の高い物にするだけでも、負担は軽減されます。
7. 女性は胸が垂れるリスクがある
縄跳びに限りませんが、対策せずに激しい上下運動を繰り返すことで、将来的に胸が垂れやすくなる可能性があります。
というのも、女性の胸を支えているクーパー靭帯(胸の形を保つ靭帯)が運動の衝撃を受けて損傷した場合、だんだんと胸が支えられなくなってくるからです。(運動に限らず、加齢なども要因です)
縄跳びを行う場合の基本的な対策は、スポーツブラの着用です。
「ちょっとくらい良いか」と思わず、運動する際は胸が動かないようスポーツブラを取り入れましょう。
大胸筋を鍛えるなど、根本的な対策も有効。縄跳びの効果についてはこちらも参考にしてください。
体を引き締める縄跳びと筋トレのトレーニングメニュー

出典:日経Gooday 30+
縄跳びと筋トレは併用し、遅筋と速筋を鍛えることでどちらか一方だけに取り組むよりもバランス良く体を引き締めることができます。
縄跳びのように、負荷の低い運動を長時間行うことで、持久力を司る筋繊維「遅筋」が鍛えられます。
遅筋は有酸素運動をする際に力を発揮する筋肉で、持久力の維持に優れていますが、活動に大きな力は必要ないため太くなりにくいのが特徴です。
また、腕立て伏せのような、負荷が高い運動を短時間行うことで、瞬発力を司る筋繊維「速筋」が鍛えられます。
速筋は、例えば重いものを持つなど瞬間的に力を発揮する際に使われる筋肉で、瞬発力に優れており、太く大きくなりやすい筋肉です。
といっても、今回ご紹介するメニューは、主に「引き締め」のためのメニュー。本当に大きくするためには、重いダンベルなどを使った方が効率が上がります。
遅筋と速筋を一度に鍛えられる方法があれば良いのですが、片方が使われていると片方の働きが弱くなるという性質上、両方を同時に強化するのは難しいのです。
しかし、ボディメイクには両方を鍛えることが必要。ここからは、全身をバランスよく鍛えられるトレーニングメニューをご紹介します。
- 基本の縄跳び
- ボクサー跳び
- グーパー跳び
- 腿上げ跳び
- 横振り跳び
- 腕立て伏せ
- クランチ
- スクワット
基本の縄跳び
前述のとおり、縄跳びはかなりの運動強度を誇る全身運動かつ、体脂肪燃焼効果のある有酸素運動です。継続的に取り組むことで全身が引き締まります。
姿勢を崩した状態で行うと腰や膝に負担をかけてしまい、十分な効果が得られません。下記の跳び方を常に意識しながら取り組みましょう。
縄跳びの基本の跳び方
- 縄跳びを両手に持ち、背筋を伸ばす
- 二の腕(上腕)を身体の側面に付け、肘を90°に曲げる
- 手首は曲げず、持ち手のグリップを軽く持つ
- 顔は正面をキープし、目線はやや下に向け自分のつま先を見る位置で固定する
- 背中が丸まらないように気をつけて跳ぶ
目線をやや下に向け、見る位置を定めることで、ロープを飛び越えるタイミングを掴みやすいでしょう。
ボクサー跳び
ボクサー跳びはチャンピオン跳び、ステップ跳びとも呼ばれる跳び方で、右2回から左2回と片足で2回跳びます。
この跳び方では、お尻の周りの筋肉を鍛え、バランス力を養うことができます。
グーパー跳び
グーパー跳びは、サイドストラドルとも呼ばれ、リズム良くジャンプすることで俊敏性を養う跳び方です。足を跳ぶたびに左右に開いた状態と両足を閉じた状態と交互に着地します。
体幹を意識してジャンプしないと体が曲がり、力が分散してしまいます。姿勢をまっすぐに保ち、リズム良いジャンプを心がけましょう。
腿上げ跳び
腿上げ跳びは、駆け足跳びの要領で膝と腿を高く上げて跳びます。足の高さと、あごを引き少々上目遣いで前をむくのがポイントです。
慣れてくると激しさとスピードを追求できるハードな跳び方ですが、最初は無理はせずはゆっくりペースで、5〜10秒を続けて跳ぶことを目標にしましょう。
横振り跳び
横振り跳びは、左右の足を交互に入れ替えながら跳ぶ方法です。
サイドに足を振りながら足を踏み換えていくため、下半身と体幹筋を効率的に刺激することができます。
足の運びが重要になるので、最初にうちは手に縄を持たない状態で足の運びを習得しましょう。
腕立て伏せ
上半身を鍛えるトレーニングの定番「腕立て伏せ」は、縄跳びとの併用におすすめのトレーニングです。腕や胸筋、体幹など上半身全体を鍛えることができます。
トレーニング方法
- 手幅を広めに開き、体をまっすぐにする
- 膝を曲げ胸を床に近づける
- スタートの姿勢に戻る
クランチ
筋トレ初心者におすすめの自重トレーニングの一種「クランチ」も、速筋を鍛えるのに効果的です。主に腹直筋を鍛えることができます。
トレーニング方法
- 仰向けで膝と股関節を90°に曲げる
- 足を上げ胸の前に手を置く
- おへそを見るように体を丸める
腰と地面が離れてしまうと、腰を痛めやすくなります。
スクワット
スクワットは、スピーディーに行うことで速筋が鍛えられる筋トレメニューです。
お尻(大臀筋)、太もも(大腿四頭筋、ハムストリングス)、ふくらはぎ(腓腹筋、ヒラメ筋)、背中(脊柱起立筋)が鍛えられます。
椅子に腰かけるようなイメージで行い、膝が前に出ないよう注意しましょう。
トレーニング方法
- 肩幅に足を広げ、足先はやや外側に向ける
- 股関節を折り、膝の角度は110度を目安に腰を落とす
- 2 顔を上げた状態で胸を張り、背筋を伸ばす
- その後ゆっくりと元に戻していく
- 腰を軽く曲げたところまで立ち上がる
脚は肩幅よりも広く開き、爪先を少し外向きにすることで、スネの筋肉などの負担が軽減できます。
QOOL編集部おすすめの縄跳び4選
ひと口に縄跳びと言っても様々な種類があり、自分に合うものを選ばないと上手に扱えず、手首や腕を痛めてしまう恐れもあります。ここでは、QOOL編集部おすすめの縄跳びを4つご紹介します。
beastoo sports 縄跳び トレーニング用
最も一般的なのが、ビニールロープという種類の縄跳びです。100円台の安価なものから上級者向けのモデルまで、さまざまな製品があります。
その中でもこの「beastoo sportsトレーニング用縄跳び」は、グリップ外側もクッション性がありとても握りやすく、耐久性にも優れています。
また、グリップ内部にベアリングを搭載しており、ロープを絡めることなく素早く回すことを可能としています。年齢関係なく、初心者から上級者まで幅広くおすすめしたい1本です。
Sportoutビーズロープ
「Sportoutビーズロープ」は、ロープを回すことで音が鳴り、ジャンプのリズムが取りやすくなっている縄跳びです。
さらに、ロープの形が崩れず、アーチ型を保ったまま回すことができます。そのため、非常に跳びやすいことがメリットで、特に縄跳びが苦手な方におすすめです。
また、一般的なビニールロープの2倍程度の重さがあるため、これが適度な負荷となり上半身の筋肉を刺激します。普段どおり跳ぶだけで、腕や肩、腹筋や背筋に効いていることを実感できます。
初心者の方と、縄跳びで上半身の筋肉も同時に鍛えたい方におすすめです。
UMTELE 縄跳び 自動ロック機能付
「UMTELE 縄跳び」は、ロープの中心部分に金属ワイヤーを使用しており、見た目の細さに反して負荷が高いことが特徴です。
また、持ち手にベアリングを内臓することで高速回転を可能としています。自動ロック機能付きで、ロープの長さ調整が非常に簡単な点も魅力的です。
使いこなすには上半身・下半身ともにある程度の筋力が必要なため、縄跳び初心者向きではありません。縄跳びに慣れている方、スピードを上げてバリバリ跳びたい方におすすめです。
シダーエイト ヘビーロープ 400g
ヘビーロープは別名「タイロープ」と呼ばれており、ムエタイのトレーニングに使用されていることでも知られています。
太くてずっしりと重いのが特徴で、通常の縄跳びと比べて高い負荷をかけることができます。
なかでもこの「シダーエイトベビーロープ」には400gの重量があり、「トレーニングの負荷として丁度良い」と評判の縄跳び。
ロープを回すこと自体が筋トレになるため、通常の縄跳びではものたりない、筋トレ上級者におすすめです。
縄跳びに関するよくある質問
ここでは、縄跳びに関する疑問にQOOL編集部がお答えします。
Q. 縄跳びだけで痩せたい。可能ですか?
A. 縄跳びだけでも痩せられますが効率は悪いです。
ダイエットには食事管理も大切ですし、筋トレを組み合わせることも重要です。縄跳びはあくまで有酸素運動の一つとして取り入れたうえで、適切なダイエットを行いましょう。
Q. 縄跳びで代謝も上がりますか?
A. 縄跳びをすることで、代謝は上がります。
筋肉をつけることで基礎代謝と活動代謝があがるため、遅筋を鍛える縄跳びでも上がるというわけです。筋トレを併用することで、さらに代謝の高い身体作りに繋がります。
Q. 縄跳びと筋トレはどちらが先?
A. 取り組む順序は、筋トレの目的によって異なります。
筋肥大が目的の場合、筋肉をほぐして体を温めるウォームアップとして縄跳びから始めましょう。
体を絞ることが目的の場合は筋トレ後にしましょう。有酸素運動は、筋トレ後に行うことで脂肪燃焼効果が上がるからです。
Q. 筋トレと併用する有酸素運動、ランニングと縄跳びならどちらがいい?
A. 有酸素運動としての目的であれば、縄跳びをおすすめします。
ランニングは運動強度(METs)が縄跳びより低く、屋外で行うため天候に左右されやすい運動です。室内でもできて、運動強度も高く、足も痛めづらい縄跳びは、非常に効率の良い運動と言えます。
Q. どのくらいの時間行えば効果的?
A. 時間については1メニュー5分程度、1分間に70〜75回のペースを目指しましょう。
しかし、これはあくまで目安。自分が跳びやすいようにペースを調整してもかまいません。縄跳びと筋トレを行う頻度は週3程度、1〜2日おきに取り組めば十分です。
縄跳びと筋トレの併用でバランスの良い筋肉を手に入れよう
縄跳びでスタミナと遅筋を鍛えるだけでなく、筋トレも併用して速筋を鍛えることで、バランスの取れた体作りが可能です。
今回の記事でご紹介したメニューを取り入れ、効率よくボディメイクに取り組みましょう。
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