
カラダづくりの豆知識
WriterQOOL編集部
まずは簡単な運動を始めよう。家でできる5つの運動と習慣化のコツ

それが簡単な運動でも、毎日こつこつ続けていけば少しずつ体に変化が現れます。あなたの日常生活のちょっとしたタイミングに簡単な運動を取り入れ、筋肉を刺激して健康を維持していきましょう。
この記事では「運動が苦手」という人でも楽しんで継続できる、簡単な運動をご紹介します。
簡単な運動でも身体は変わる
体を動かすことは大切。そう頭では理解していても「運動は苦手」という意識が邪魔をすることで、人は運動不足になっていきます。
しかし、まずは本当に簡単な運動で十分。誰もが簡単にできるような運動でも、続けさえすれば効果は出てきます。
ここでは簡単な運動を続けることで得られるメリットを、心と体の両面からご紹介します。
代謝がよくなる
それがどれだけ簡単な運動でも、体を動かすと基礎代謝を上げる効果を見込めます。
基礎代謝は体の消費エネルギー量のこと。加齢とともに低下していきますが、健康的な生活習慣や適度な運動を続けることで改善できます。
代謝が良くなると、例えば肌や髪のツヤがよくなったり、スッキリとした体型を維持できるようになったりといいことづくめ。
簡単な運動を始めて綺麗な肌を手にいれましょう。
ストレス解消
「気分が良くなる」というのも、運動の代表的な効果です。
その要因は、運動すると分泌されるセロトニンというホルモン。分泌されることで心が落ち着き、爽やかな気分になると言われています。
例えばテレワークを取り入れる企業が多くなったことで、気分が落ち込む人も増えたと言われています。これまで通勤で歩いていた歩数すらもなくなり、体を動かさなくなったのがその原因。
「最近やる気が起きない」という方こそ、少し重い腰をあげて簡単な運動を始めてみて下さい。きっと随分と気分が楽になるでしょう。
体力の向上
それがどれだけ簡単な運動でも、継続して体を動かしてさえいれば体力の向上を見込めます。筋肉を使うことで筋繊維が傷つき、それが回復する過程で筋力がアップするからです。
簡単な運動を続けていくことで、これまでと同じように仕事をしても疲れにくくなり、いつしか通勤で息が切れることもなくなるでしょう。
全身の筋肉をまんべんなく鍛えることで、膝や腰などの痛みの改善にも繋がります。
血流の促進
簡単な運動で筋力を改善することで、全身の血の巡りもよくなります。肌の血色が良くなり、健康的な見た目に近づけるでしょう。筋肉には血液を全身に送り出すポンプの役割もあり、運動不足の体ではその機能が弱ってしまっているからです。
ほかにも冷え性やむくみをはじめ、肩こりや腰痛、便秘、睡眠障害など、様々な体の不調の改善に繋がるメリットも。
簡単な運動から始めて、健康をな身体を手に入れていきましょう。
体の悩み別|楽しく続けられる簡単な運動5選
ここでは運動が苦手な人にもできる、道具不要かつ短時間で取り組める簡単な運動をご紹介します。
今回のメニューは一畳ほどのスペースさえあればできる運動ばかり。例えば「夜ご飯の前にかならず3セットやる」など、運動するタイミングを決めてしまうことをおすすめします。
まずはどれか一つだけで問題ありません。今日からさっそく毎日の習慣に取り入れてみてください。
アームリフト|肩こり改善に効果的
アームリフトは胸・肩・背中にかけた筋肉を効果的に刺激する簡単な運動。
肩こりを改善するほか、二の腕のシェイプアップ、姿勢の改善、さらにデコルテのラインを綺麗にみせる効果まで期待できます。
座ったままできるため、風呂でもベッドでもOK。日常生活の隙間時間にぜひ取り入れてみてください。
アームリフトのやり方
- 背筋をぴんと伸ばして、左右の肘を胸の前で合わせ、両手のひらも合わせます
- 手のひらを合わせたまま、両ヒジも合わせたままゆっくりと腕を引き上げていきます
- 限界まで腕を高く上げたら、ゆっくりと元の状態に下げます
- 両手をしっかりと押し合い、時間をかけてゆっくり上げ下げする
- 5~10回×2セットが目安
- 背筋を伸ばした状態を常にキープする
- 腕を上にあげるときは、肘が離れないように注意
QOOLではこの他にも肩こりに効果的な筋トレメニューをご紹介しています。アームリフトだけで物足りない方は、ぜひ他の運動も取り入れてみてください。
もも上げ|腰痛改善に効果的
もも上げは、その場で足踏みをするだけの簡単な運動です。しかし膝を高く上げ、背筋を伸ばして行うことで、意外と体力をつかうことがわかるでしょう。
腰から太ももにかけた「腸腰筋(ちょうようきん)」という筋肉を鍛えられ、運動不足による腰痛の改善に効果的。他には「通勤のときに息切れがするようになった」という方の体力アップにもおすすめです。
ぜひ毎日の習慣にしてみて下さい。
やり方
- 足は腰幅に広げて立つ
- 片方の足を90度の角度まで上げる
- これをリズミカルに1分間繰り返す
腿上げのポイント
- 1日合計10分がおすすめ
- 体が左右に傾かないように注意する
- 肩が下がらないように注意する
下記の記事では、腰痛解消に効果的な運動を他にも沢山ご紹介しています。もも上げに慣れてきたら、ぜひ合わせて取り組んでみて下さい。
フロントランジ|太もものむくみ解消に効果的
フロントランジは下半身全体、主に太ももとお尻の周辺を鍛えられる運動です。
太もものむくみは主に運動不足による筋力の低下、血流の悪化が原因。フロントランジで鍛えることで解消に繋がるでしょう。さらに足腰が全体的に強くなるため、日常の様々な動作がスムーズになるはず。
日常的にフロントランジを取り入れて、元気な身体を作りましょう。
やり方
- 両手を腰につける
- 背筋を伸ばし、胸を張る
- 足は肩幅に開き、片足を前に踏み出す
- 体を真下に沈めて、両膝が90度に曲がるまで下ろす
- ゆっくりと元の位置に戻る
- 左右の足を交互に繰り返す
フロントランジのポイント
前足の太ももだけでなく後ろの太ももにも体重をかけ、両足でバランスを取るようにして身体を支えましょう。
太もものむくみやセルライトが気になる方は、下記の記事でもっと具体的な解消法を解説しています。合わせてご覧下さい。
ゾンビ体操|アンチエイジングに効果的
ゾンビ体操とは、東京都にある池谷医院院長・池谷氏が考案した簡単な運動法のこと。
やり方も簡単で、まっすぐに立って足踏みをしながら手をぶらぶらさせるだけ。本当に簡単な動きをするだけで、全身の運動不足解消に繋がります。
筋力を鍛えるというよりも、全身を動かして血流を改善する効果が期待できる運動。場所を選ばず1回2分ほどでできるため、時間がない方もぜひ取り入れてみて下さい。
やり方
- お腹を凹ませるように力を入れ、背筋を伸ばして胸を張って立つ。肩や腕の力は抜く
- 両腕を思い切り上げてから、力を抜いて下ろし、両腕をダランと垂らす。背中を丸めないように注意する
- 姿勢を保ったまま、その場でジョギングをする
- 下半身の運動に合わせて両肩の動きを大げさにして、子どもがイヤイヤをするように両腕をブラブラとゆれるがままにする
- 1分間ジョギングをしたあとは、30秒足踏みする
- 同じ動きを3セット繰り返す
ゾンビ体操のポイント
- 1日3回がおすすめ。毎食後30〜60分後がベストタイミング
- ストレッチや筋トレと合わせておこなうとさらに効果的
英雄のポーズ|姿勢改善に効果的
英雄のポーズは、体幹や太もも、膝周りの筋力を鍛える効果が高いヨガのポーズ。動き自体は簡単で誰でもできますが、意外と多くの筋肉をつかう全身運動です。
ヨガはもともと瞑想のために取り入れられることもあり、気分を落ち着かせる効果も抜群。日課として取り入れてみて下さい。
やり方
- 両足を揃えた状態で立つ
- 1の姿勢から左足を大きく後ろに引き、つま先を正面よりやや外側(目安は45度)に向ける
- 体を正面に向けたまま、右の膝がかかとの真上に来るまで曲げ、腰を落とす。同時に左足で床を踏みしめる
- 左右の足裏で均等に床を踏み締めつつ、両手を頭上に上げる
- そのまま3〜5回呼吸をくりかえす
- 足を入れ替えて反対側も同様におこなう
英雄のポーズ1のポイント
- 1日2回がおすすめ
- 両手を頭上で合わせるのが難しい場合、腕を平行にして頭上に伸ばしてもOK
- 体制が安定しない場合、後ろ足の膝を地面につけてもOK
ラジオ体操|体力改善に効果的
日本人なら誰でも知ってる「ラジオ体操」も、手軽にできる簡単な運動のひとつ。
最後まで通して行えば全身の筋肉を一通り動かせる構成になっており、とても効率の良い全身運動です。
全身の筋肉を動かすことで基礎体力をアップさせる効果が期待できるほか、動きが左右均等になっているため体の歪みを整える効果も実感できるでしょう。
ラジオ体操のポイント
- 掛け声にあわせてしっかりと体全体を動かすことを意識する
- できる限りメリハリをつけておこなう
簡単な運動を継続していくための4つのコツ
前述したように、運動の効果を実感するために一番大切なのは「継続」させること。ここでは簡単な運動を続けていくために意識してほしいポイントをご紹介します。
- 運動の効果を理解する
- 運動するタイミングを決めておく
- 忘れても気にしない
- いくつかの運動を複数回に分けて行う
運動の効果を理解する
その運動で何を鍛え、どんな効果を得られるのか理解することは大切です。運動をするときに動かす筋肉を意識すると、ただなんとなく運動するよりも効果が上がり、続けるモチベーションにもなるでしょう。
例えば今回ご紹介したアームリフトだと、胸から肩、背中の筋肉まで鍛えられるのがメリット。それを知らずになんとなく腕を上下させるだけでは、本当に鍛えたい筋肉に力がはいらず効果が出ない可能性も。
その運動でどの筋肉を使い、どんな効果が期待できるのか、その部位に意識を向けながら行うようにしましょう。
運動するタイミングを決めておく
運動を習慣にするには、その運動を行うタイミングを決めてしまうのがもっとも効果的です。人はサボってしまう生き物ですから、自分にルールを課して続けていきましょう。
それが具体的で自分が続けやすいほど良く、例えば「毎日の仕事のランチ時にする」「夕食前にする」など時間ではなくタイミングで決めてしまうことをおすすめします。
毎日の習慣にすることで、その運動をすると落ち着くようになり、心身の安定にも繋がるでしょう。
忘れても気にしない
習慣にすることは大切ですが、運動しなかったことを悔やむのはナンセンスです。それが原因で止めてしまうのは本末転倒ですし、1日や2日動かなかったくらいでは問題ありません。
例えば生活スタイルが変わったときは、運動するタイミングを見直すのもおすすめです。自分の続けやすいよう、できる範囲で続けていきましょう。
いくつかの運動を複数回に分けておこなう
1つの運動だけでなく、いくつかの簡単な運動を複数のタイミングに取り入れることもおすすめです。とあるタイミングの運動を忘れたとしても、他の運動でリカバリーしていきましょう。
例えば朝に「ゾンビ体操」をして、風呂上がりに「アームリフト」をして、寝る前に「英雄のポーズ」をするような習慣だといかがでしょう。
もし明日寝坊して「ゾンビ体操」ができなくても、他のタイミングで運動できればまったく問題ありません。
できる範囲で、複数のタイミングで運動することも考えてみて下さい。
簡単な運動を始めて、体の不調を改善しよう
簡単な運動を習慣化させることで体の不調も解消され、心身の健康が手に入るでしょう。
それは今回ご紹介した運動法以外でも、なんでもOKです。とにかく続けさえすれば、少しずつ体調も筋力も改善していくでしょう。
下記の記事では、そのほか運動不足解消にピッタリな運動を紹介しています。あわせてご覧いただき、楽しく運動習慣を身につけていって下さい。