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WriterQOOL編集部

クイックリフトのやり方を解説。チーティングとの違いや注意点とは?

クイックリフトのやり方を解説。チーティングとの違いや注意点とは?

当記事ではプロトレーナー監修のもと、瞬発的な力やスタビリティのトレーニングになる「クイックリフト」について解説します。

一般的に「クリーン」や「スナッチ」などが採用されやすいクイックリフトですが、特に初心者は、もう少し難易度の低いエクササイズから取り組むのもおすすめです。

今回はクイックリフトという言葉の意味や、トレーニングに取り入れるメリット、またおすすめのエクササイズまで解説していきます。

監修者プロフィール

監修者 藤本 千晶
パーソナルトレーナー監修者 藤本 千晶

2010年に仙台大学大学院修了後、車いすバスケットボール日本代表選手や高校バスケットボールチーム・大学男子ラクロスのストレングスコーチとして活動。
2016年からは活動拠点を栃木県宇都宮市に移し、パーソナルジムにて一般利用者を対象にした健康増進・体型改善のトレーニング指導を経験する。
現在はフリーランストレーナーとして、女性の体型改善専門のパーソナルトレーナー・オンラインダイエットコーチとして活動中。

 

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クイックリフトとは

クイックリフトとは、読んで字のごとし、重りを素早く持ち上げるトレーニング方法です。

以前はウェイトリフティングで行われる「スナッチ・クリーン・ジャーク」の3種類をトレーニングで行うことのみを指していることが多かったのですが、現在ではもう少し広く解釈するようになりました。

ウエイトを素早く持ち上げることで、瞬発力を鍛えるトレーニング全般を指す言葉と捉えておくと良いでしょう。

チーティングとの違い

重りを速く持ち上げるトレーニング方法というと、チーティングを思い浮かべる方も多いと思います。

しかしチーティングは、特定の筋肉に対して通常のトレーニングにプラスして行ったり、狙った筋肉のある可動域内において高い負荷をかけるために行ったりと、単一の筋肉にターゲットを絞って筋肥大に向けて使われる意味合いが強くなります。

一方でクイックリフトは、重りを全身で瞬発的に上げることにより、発揮する力を高めて瞬発力を上げるために行われることが多いトレーニング方法です。

  • チーティングは局所的。クイックリフトは全体的なトレーニング
  • チーティングは筋肥大向け。クイックリフトは瞬発力アップ向け

上記のような違いがあると考えておくと良いでしょう。

クイックリフトが効果のある場面

垂直跳びのトレーニング

クイックリフトを行うことで、垂直跳びのトレーニングになります。

クイックリフトを用いると、下半身が瞬間的に発揮する力を高めるトレーニングになります。垂直跳びは下半身が瞬間的に発揮する力が高くなるほど、高くジャンプできるようになるため、クイックリフトが有効になるというわけです。

クイックリフトが垂直跳びトレーニングへ影響する度合いは、常にクイックリフトを行っているウェイトリフターのジャンプ力が証明しています。

上記動画では、ウエイトリフターが最高で垂直跳び77cmの記録を出していました。成人男性の平均記録が53cm程度と言われる中、下半身の瞬発的な力を鍛えるクイックリフトは好影響であることがわかります。

スタートダッシュ速度のトレーニング

クイックリフトは、スタートダッシュのスピードトレーニングにもなります。

スタートダッシュを切るときには、ロケットの発射のようにとても大きな力を瞬間的に発揮しなければいけません。

クイックリフトの中には、静止した状態から急激に加速するようなエクササイズがありますので、それらがスタートダッシュのトレーニングに適しているというわけです。

「重り+自体重」を反動なしに素早く動かすようなクイックリフトのトレーニングを導入することで、スタートダッシュのトレーニングになるでしょう。

スタビリティのトレーニング

あまり認識されていませんが、クイックリフトは「ぶつかりあったとき」や「急ストップするとき」の勢いに負けないための安定性を意味する「スタビリティ」のトレーニングにもなります。

クイックリフトの中には重りを持ったままジャンプし、着地するエクササイズがあります。

着地した瞬間に「自体重+重量」が自身の体に負荷として掛かってくるのですが、その負荷に負けないように体幹・股関節・肩関節などが瞬間的に力を発揮し、関節を安定させようとします。

最もわかりやすいのが、ウエイトリフティングでの「スナッチ」というエクササイズでしょう。

瞬間的に頭上まで重りを持ち上げて、キャッチした瞬間に頭上で高重量を肩・体幹・股関節を安定させて、立ち上がる過程でその力が身につきます。

このようなクイックリフトの動作が、スタビリティを向上させるトレーニングにも繋がります。

おすすめのクイックリフト5選

それでは、クイックリフトのおすすめエクササイズをご紹介していきます。

自分の体力やスキル、目的に合ったメニューを取り入れてみて下さい。

プッシュプレス

最初に取り組むべきクイックリフトとしては、プッシュプレスをおすすめします。

クイックリフトというと「クリーン」や「スナッチ」に取り組む人が多いのですが、それらはテクニック的に難しく、率直に言うとほとんどの人が上手にできていません。

その点プッシュプレスは、下半身の使い方がスナッチやクリーンと似ており、またエクササイズテクニックも比較的容易です。

下半身の使い方の習得に繋がり、もちろんクイックリフトとしての効果も期待できますから、最初はプッシュプレスから取り組み、徐々にクリーンなどに進めていく事をおすすめします。

プッシュプレスのやり方

  1. バーベルを肩幅よりも少し広めに握りラックから離れる
  2. 足幅は腰幅程度(狭くなりすぎないように注意)つま先を正面に向ける
  3. 垂直跳びのように素早く膝とお尻を下げる。足の裏は全て床にくっついたまま
  4. すぐに下半身を切り返し、同時にバーを頭上へ押す(ジャンプはしない)
  5. 最初の姿勢に戻り、決めた回数とセットを繰り返す

バーベルジャンプスクワット

スタートダッシュの力やスタビリティを向上させるためには、バーベルジャンプスクワットがおすすめです。

バーベルを担いでスクワットからジャンプを行うことで、反動なしでの初速の早さが鍛えられます。また着地したときにかかる衝撃を受け止める力のトレーニングにもなります。

バーベルスクワットを正しく出来て、着地も上手にできるようになったら、次はバーベルを担いでジャンプスクワットにチャレンジしてみて下さい。

バーベルジャンプスクワットのやり方

  1. バーベルをスクワットと同様に担ぐ
  2. スクワットと同様に太ももを地面と平行になるまでお尻を下げる
  3. 1カウント静止してから全速力で飛び上がる
  4. 音ができるだけ小さくなるようにソフトに着地。太ももが地面と平行になるまでお尻を下げる
  5. 決めた回数とセットを繰り返す

ダンベルスプリットジャンプ

バーベルがなかったり、もっと手軽にクイックリフトを行いたい場合は、ダンベルを利用したジャンプトレーニングがおすすめです。

特にスプリットジャンプは片足でジャンプ動作を行うため、特にバスケットボールやハンドボールといった競技のパフォーマンスアップにおすすめです。

ダンベルスプリットジャンプのやり方

  1. 左右合計で体重の5〜10%程度のダンベルを持つ(体重50kgであれば左右合計で2.5〜5kg)
  2. 脚を前後に開き、前足の太ももが地面と平行になるまで下がる
  3. 地面を強く蹴り、高くジャンプする
  4. ジャンプしたら脚を入れ替えてソフトに着地
  5. 即座に切り返してジャンプ
  6. 決めた回数とセットを繰り返す

ウォーターバッグプッシュプレス

プッシュプレスよりも安全に、かつ肩関節や体幹の安定性をトレーニングするには、ウォーターバッグで行うプッシュプレスがおすすめです。

プッシュプレスと動作は全く一緒ですが、ウォーターバッグの中に入っている水が安定性を乱し、肩関節と体幹を含めた全身を安定させる力を鍛えられるエクササイズになります。

もしも落としても割れて水が漏れるだけで、安全性も高いメニューですから、ぜひ取り組んでみて下さい。

ウォーターバッグプッシュプレスのやり方

  1. ウォーターバッグに適当な重さの水を入れる
  2. 胸の前でウォーターバッグを保持する
  3. 足幅は腰幅程度(狭くなりすぎないように注意)つま先を正面に向ける
  4. 垂直跳びのように素早く膝とお尻を下げる。足の裏は全て床にくっついたまま
  5. すぐに下半身を切り返し、同時にバーを頭上へ押す(ジャンプはしない)
  6. 最初の姿勢に戻り、決めた回数とセットを繰り返す

ケトルベルスイング

最近フィットネスクラブでも流行っているケトルベルスイングですが、やり方によってクイックリフトのトレーニングとして利用できます。

とにかく素早く行うことと、トレーニングの序盤に行うこと。またスピードが落ちたりフォームが乱れるまで追い込まないことをがポイント。

良いフォームで早さを追求することで、クイックリフトとしての効果が期待できます。

ケトルベルスイングのやり方

  1. ケトルベルを1つ用意する
  2. 足幅は腰幅程度、つま先は正面を向ける
  3. ケトルベルを両手で保持し、腹筋と背筋に力を入れ体幹を真っ直ぐに保つ
  4. 体幹を真っ直ぐに保ったまま体を素早く倒す。
  5. すぐに素早く切り替えし体を起こす
  6. 決めた回数とセットを繰り返す

クイックリフトを行う上での注意点

クイックリフトを行う上での注意点

最後に、クイックリフトを取り入れる上で注意しておきたいことをまとめました。一通り目を通した上でチャレンジしてみて下さい。

フレッシュな状態で行うこと

クイックリフトは、必ず体がフレッシュな状態のときに行いましょう。

重量物を素早く扱うクイックリフトは、フォームが崩れたときの危険性が一般的なウエイトトレーニングよりも高くなります。

よって正しいフォームで重りを扱う必要がありますが、疲れていると正しいフォームを維持できません。

ですから、体が疲れていないフレッシュなとき、例えばトレーニングの最初の方に行うようにしましょう。

追い込み過ぎないこと

ジムに行くと、ケトルベルスイングなどを長時間追い込んで行っている方をよく見ます。

筋肉を追い込んで肥大を狙うという意味では効果的なのですが、瞬発力を上げたり、スタビリティを向上させるために行う場合には逆効果になりかねません。

瞬発力を上げたり体幹のスタビリティを高めるためには、重りを素早く扱う必要があります。しかし疲れてくると素早く動けませんし、高重量も上げることができません。

そのためクイックリフトの場合は追い込むことはせずに、低回数で動きの質を意識して行うようにしましょう。

高重量を持ち過ぎないこと

クイックリフトは重りを素早く扱いますから、常に危険性が伴います。

今回紹介したエクササイズの中で、特にプッシュプレスは頭上に重りがある上に、バランスを崩しやすいエクササイズです。

ですから確実にバランスがとれ、また素早く行える程度の重量を扱って、安全にエクササイズを行うようにしましょう。

まとめ

クイックリフトは瞬発力やスタビリティの向上のために、とても効果的なトレーニング方法です。

しかしその反面、重りを素早く扱うためにフォームを崩しやすく、正しく行わなければケガも事故も起こりやすいトレーニング方法でもあります。

この記事を参考に、正しい方法でクイックリフトを行い、競技パフォーマンス向上を目指していって下さい。

QOOL編集部
プロとして実績のある身体づくりの専門家を監修者に迎え、正しいフィットネス情報を発信。クールなカラダをつくるためのモチベーションアップをお手伝いします。