【ベンチプレスのやり方】基本フォームの見直しで高重量を上げる!

【ベンチプレスのやり方】基本フォームの見直しで高重量を上げる!

あなたは、ベンチプレスの正しいやり方をご存知ですか?

例えば「レッグドライブ」や「ブリッジ」という技術があります。「聞いたことがない」「初心者だから関係ない」といった方は要注意。

ベンチプレスの基本動作として上記の動きを取り入れるだけで、停滞していた最大拳上重量がさらに上がる可能性があります。

この記事では、ベンチプレス初心者あるいは現在伸び悩んでいる方のため、基礎となる正しいベンチプレスのやり方を解説します。是非、これからのトレーニングの参考にして下さい。

目次

ベンチプレスとは

ベンチプレスとは
ベンチプレスとは、主に上半身を鍛えるウエイトトレーニング種目です。

数ある上半身のウエイト種目の中で最も高重量を扱えるため、胸板を厚くする筋トレの代表種目と言えます。

熱中するあまり、ベンチプレス以外の筋トレは行わない「ベンチプレッサー」と呼ばれる人もいるほど。

ベンチプレスがこれほどまでに人気の理由として、一度で鍛えられる部位が多いことや、得られる効果が高いことが挙げられます。

鍛えられる部位

ベンチプレスは上半身をメインに鍛えるトレーニングです。

見栄えの良い、たくましい上半身作りに有効な種目ですが、それもそのはず。下記の通り、一種目で多くの部位を鍛えることが可能です。

【胸】

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大胸筋

上半身のアウターマッスルで胸の大きい部分についている筋肉です。胸板をつくる筋肉として有名です。

小胸筋

小胸筋は鎖骨から肩にかけてついているインナーマッスル。肩甲骨に繋がっていて、サスペンダーのように胸周りの筋肉を支える役割をしています。

前鋸筋

肩甲骨を動かすインナーマッスル前鋸筋(ぜんきょきん)。腕で体を支えたり、ねじれの動きでも使われています。

【腕】

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上腕三頭筋

腕の後面についている筋肉。3つに分かれているためこの名前がついています。

【肩】

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三角筋

肩の代表的な筋肉である三角筋は、腕の付け根に部分についています。上半身の筋肉の中でもっとも大きい筋肉です。

ベンチプレスが効果的な理由

ベンチプレスの特徴

  • 男らしい分厚い胸板を手に入れることができる
  • 短時間で複数の筋肉を追い込める
  • 女性はバストアップも見込める

ベンチプレスは。筋トレBIG3(ビッグスリー)の一つで、全身を使うコンパウンド種目(複合関節運動)にあたります。

上半身の大きい筋肉を鍛えられるため、副次的な効果も良いことばかりです。

  • 代謝が上がる
  • アンチエイジング効果がある
  • 痩せやすく太りにくい身体になる

上記はあくまで一例。ベンチプレスはメリットが多い種目で、肉体改造につながる筋トレとして非常に効果的。

そのため、熱狂的なファンが多い人気のトレーニングなのです。

ベンチプレスの正しいやり方

ベンチプレスの正しいやり方
ベンチプレスの流れは、下記3つのフェーズに分けられます。

  1. ラックの調整
  2. スタートポジション
  3. バーベルを降ろす
  4. 挙上

ご紹介する動作は、高重量をあげるための基本動作「パワーフォーム」です。

パワーフォームは、肩の負荷が軽減されケガの予防にも繋がるため、マスターしておきたいフォーム。ぜひ次のトレーニングに取り入れて下さい。

(冒頭でもご紹介した「ブリッジ」「レッグドライブ」といった技術も合わせて解説します。)

パワーフォームのポイント
  • お尻をベンチ台から浮かさない
  • ブリッジ(アーチ)を作る
  • タッチポイントを意識
  • 拳上時の手首は寝かせる
  • レッグドライブを活用

STEP1.ラックの調整

ベンチプレスを正しく行うには、フォームだけではなくラックの高さの調整も重要です。

ラックの高さは、背中でベンチを押した感覚だけでラックアップできる、無駄な力が入らない位置が適正です。

位置が高すぎる場合はラックアップ時に作っていたブリッジが崩れてしまい、反対に低すぎる場合はラックアップ時に無駄な力が入ってしまいます。

一人ひとり手の長さが違うため、スタートポジションに入る前に必ず確認しましょう。

STEP2. スタートポジション

スタートポジション

違和感のない位置に寝る

スタートポジションは、バーが目線の真上に来る位置が正解です。ここに不備があると、腕が曲がる角度が変わり、事故に繋がる可能性があります。

  • 遠すぎる場合:バーベルをラックから外しにくい、肩の故障の原因になる
  • 近すぎる場合:持ち上げた際にラックに当たりやすく、事故に繋がる可能性がある

ブリッジ(アーチ)を作る

ブリッジ(アーチ)を作る

ブリッジのやり方
  1. トレーニングベンチのシートに足を乗せる
  2. 首・頭・肩甲骨の位置を固定する
  3. 状態を固定したまま両足を床に下ろす
  4. 肩甲骨と腰を近づけるように高いアーチを作る

ブリッジは、取り扱い重量のアップや怪我の防止に繋がる大切な基礎技術です。

ブリッジを作ることで大胸筋の可動域が広くなり、さらに関節への負荷が分散され、怪我を防止しながら大胸筋への効果を最大化できます。

ブリッジを作らずベンチプレスを行う場合、肝心の大胸筋の可動域が狭くなり、肩に負荷が集中します。

効果が低くなるうえに怪我の原因にもなるため、初心者の方もまずはブリッジをマスターしましょう。

ブリッジを作るコツ
  • 肩甲骨を寄せる
  • 胸を張る
  • 腰ではなく背中を反らす
  • 身体は前面が引き伸ばされ、背面が縮むような感覚
  • バーベルに重りを付けずにブリッジを作る練習を行う
ブリッジの注意点

ブリッジで起こりやすい間違いは、「トレーニングベンチから頭・肩・お尻を浮かせてしまうこと」と「背中ではなく腰を反らしてしまうこと」の2点です。

どちらも身体を痛める原因になるため、トレーナーに確認してもらうなど無理をせず行うことが大切です。

足の位置を決める

足の位置を決める
足は、踏ん張ったときにお尻が浮かずアーチを維持できる位置に置きます。骨盤から真っすぐ力が伝わる位置が理想です。

  • 遠すぎる場合:足を投げ出しすぎるとアーチが潰れてしまう
  • 近すぎる場合:身体に負担の大きいフォームとなり、その状態のまま足で踏ん張るとお尻が浮いてしまう

正しいグリップを確認

正しいグリップを確認

持ち幅

基本の幅は、肩の1.5倍程度の位置に人差し指がくるラインです。この幅がベンチプレスの最もスタンダードな姿勢。怪我の防止にも繋がります。

  • 広すぎる場合:肩に負荷が乗るフォームになり、負担が大きく怪我や故障の原因になる
  • 近すぎる場合:使う筋肉の目的が変わる。怪我の原因にはなりにくい
握り方

ベンチプレスの握り方は2種類です。

  • サムアラウンドグリップ=親指を握り込む
  • サムレスグリップ=バーに親指をかけない

サムレスグリップには、手首の負担の軽減や、手首の可動域を広げるメリットがある反面、握りが弱くなってバーを落としてしまう危険性があります。

高重量を上げる種目のため、親指をしっかりとかけて握り込むサムアラウンドグリップがおすすめです。

STEP3. バーベルをラックから降ろす

降ろす

バーをラックアップする

バーをラックから下ろすことを「ラックアップ」呼びます。この際、肘が開くと肩が上がり肩関節に過度な負荷がかかります。

怪我の原因になり、高重量も扱いにくくなるため、肘が開かないよう注意して下ろしましょう。

手首の角度も意識

パワーフォームの動作では「手首を寝かせる」ことを徹底します。

タッチポイント(下ろす位置)を確認

タッチポイント
ベンチプレスではバーを下ろす位置によって使われる筋肉が変わるため、タッチポイントを意識することは非常に重要な点です。

大胸筋は上部、中部、下部の3つに分かれています。

  • みぞおちに降ろしたとき:中部と下部(大きな筋肉)
  • 近すぎる(顎に近い)とき:上部(小さな筋肉)

基本フォームではバーを下ろす距離が最小になるよう、前腕はバー・地面と垂直になる位置にしましょう。
具体的にはみぞおち付近が目安です。

みぞおち付近にバーを降ろすことで、肘が極端に開くことなく挙上することができます。

STEP4. 拳上


高重量を上げるためには足の力も活用することが重要で、そのための技術を「レッグドライブ」と呼びます。

今まで足の力を利用せず上げていた方は、この機会に基本動作として取り入れましょう。

レッグドライブを活用して全身で上げる

レッグドライブを活用して全身で挙げる

レッグドライブのやり方
  1. 力を入れやすい位置に足を置く
  2. その状態でバーを持ち上げる
  3. お尻が浮かないように意識しながら、床を斜め下に蹴りおろす

踏ん張る力を利用してバーを持ち上げるのが「レッグドライブ」という技術。脚で地面を踏み込んだ反発を利用して一気にバーを押上げます。

腕や胸だけではなく足の力も利用できるため、高重量を上げたい場合に有効な技術です。

コツ
  • 肩甲骨をベンチに押し付けるような意識で挙上する
  • 大きな反発を得ることができ、肩甲骨やブリッジを崩さず大胸筋で上げる感覚を掴む
注意点

このときも腕や肩ではなく胸をしっかり使って上げるようにしましょう。スタートポジションで作ったブリッジや固定した肩甲骨を崩さないように意識。

目的に応じた重量・回数とインターバル

目的に応じた重量・回数とインターバル
ベンチプレスは大胸筋の効率的な成長を促すため、基本的には「高重量・低回数」で行うことが主流ですが、行う回数とインターバルは目的ごとに異なります。

現時点で肩が痛くなるなど身体に違和感を感じている場合は、自分に適した重量や回数ではない可能性があります。

現在の実力を把握するためにも、ベンチプレスの正しいセットの組み方を把握しましょう。

目的ごとの重量と回数

どの目的の場合でもセット数は3セット以上行います。

目的 重量 回数目安&備考
最大筋力アップ 最大拳上重量の90%以上の重さ 3~5回
筋肥大 80%前後の重量(10回上げられない重さ) 6〜10回(基本的にはこれを中心に行う)
筋持久 30%〜60%の重量 15〜20回

目的ごとのインターバル

目的ごとのインターバル
インターバル(休息時間)も目的に応じて変動します。

最大筋力のアップ

休息時間:2〜5分
少し長めにしっかり休息時間を取る。

理由:疲労を次のセットに響かせない。
目的:再び高強度な重量を挙げられるようにするため。

筋肥大

休息時間:30〜90秒
理由:適度に疲労が残っている状態で次のセットを行う
目的:筋肥大を即すため。

筋持久力

休息時間:30秒以下
理由:疲労が残っている状態で次のセットを行う
目的:疲労に対する耐性を養うため。

ベンチプレスのメニュー9選

先ずは基本のやり方で基礎をしっかりと掴み、その後は自分が鍛えたい部位に合わせた方法で応用種目にも取り組みましょう。

おすすめな人 メニュー
基本のフォームを身につけたい人
大胸筋のボリュームを出したい人
上腕三頭筋をメインに鍛えたい人
速筋を鍛えたい人
ベンチプレスでの爆発力をアップさせたい人

【基本】ノーマル(フラット)ベンチプレス

  • 鍛えられる部位:大胸筋、三角筋、上腕三頭筋

最も基本的な方法のベンチプレスです。先ずはこちらの基本をマスターしましょう。

  1. バーが目線の真上に来るように寝る
  2. ブリッジを作る
  3. 足は骨盤からまっすぐ力が伝わる位置に置く
  4. 肩の1.5倍程度の位置に人差し指のラインがくるように握る
  5. バーをラックアップする
  6. バーを降ろしていく
  7. レッグドライブを利用してバーを持ち上げる

【基本】インクラインプレス

  • 鍛えられる部位:大胸筋上部、上腕二頭筋、三角筋前部

インクラインベンチプレスはトレーニングベンチに角度をつけ、頭部を高くした状態で大胸筋の上部に刺激を与えます。

肘を真横に広げてしまうと下ろす位置が浅くなったり肩へのケガに繋がるため、下ろす動作では若干脇を締めるフォームで行います。

  1. ベンチを30〜45度の角度で高くする
  2. バーが目線の真上に来るように寝る
  3. ブリッジを作る
  4. 足は骨盤からまっすぐ力が伝わる位置に置く
  5. 通常よりもやや狭く握る
  6. バーをラックアップする
  7. 通常よりも上の大胸筋中部を目安にバーを降ろす
  8. 胸に触れるまで降ろさなくてOK
  9. レッグドライブを利用してバーを持ち上げる

【基本】デクラインプレス

  • 鍛えられる部位:大胸筋下部、上腕二頭筋、三角筋前部、広背筋

ベンチの角度を斜めにし、頭部が身体よりも低い位置になる状態で行うベンチプレスです。そうすることで大胸筋下部をメインに鍛えることができます。

デクラインベンチがなければフラットベンチに両足を乗せ、自分の身体を斜めにして行う方法もあります。

  1. ベンチを15〜30度下げる
  2. バーが目線の真上に来るように寝る
  3. ブリッジを作る
  4. 足は骨盤からまっすぐ力が伝わる位置に置く
  5. 通常と同じ、もしくはやや狭く握る
  6. バーをラックアップする
  7. 胸の真上を目安にバーを降ろしていく
  8. レッグドライブを利用してバーを持ち上げる

【応用】ワイド(ジャパニーズ)グリップベンチプレス

大胸筋

  • 鍛えられる部位:大胸筋外側

ワイドグリップベンチプレスは通常よりも広い幅でバーベルを握るベンチプレスで、ノーマルよりも降ろせる位置が浅くなります。

ムリに下げようとした場合、手首・肘・肩への負荷が高まるため、降ろす位置は痛みを感じず無理のない範囲が目安です。

  1. バーが目線の真上に来るように寝る
  2. ブリッジを作る
  3. 足は骨盤からまっすぐ力が伝わる位置に置く
  4. 肩幅の1.6〜1.9倍程度の位置に人差し指のラインがくるように握る
  5. バーをラックアップする
  6. バーを降ろしていく
  7. 胸に触れるまで降ろさなくてOK
  8. レッグドライブを利用してバーを持ち上げる

【応用】ナロー(クローズ)グリップベンチプレス

  • 鍛えられる部位:大胸筋内側、上腕三頭筋

クローズグリップベンチプレスは通常よりも手幅を狭くして行うベンチプレスです。

ノーマルより持ち上げられる重量が少なくなるため、行う前に一度重量設定を確認してみましょう。

  1. バーが目線の真上に来るように寝る
  2. ブリッジを作る
  3. 足は骨盤からまっすぐ力が伝わる位置に置く
  4. 肩幅よりも握りこぶし1個分内側くらい狭め度の位置で握る
  5. バーをラックアップする
  6. バーを降ろしていく
  7. 胸に触れるまで降ろさなくてOK
  8. レッグドライブを利用してバーを持ち上げる

【応用】リバースグリップベンチプレス

  • 鍛えられる部位:大胸筋上部

リバースグリップベンチプレスは逆手でバーベルを握ることで、上腕二頭筋にも若干の刺激を与えることが可能です。

通常のベンチプレスよりも関節に優しく効果的なバリエーションのひとつですが、習得が難しいメニューでもあります。

  1. バーが目線の真上に来るように寝る
  2. ブリッジを作る
  3. 足は骨盤からまっすぐ力が伝わる位置に置く
  4. 肩の1.5倍程度の位置に人差し指のラインがくるように逆手で握る
  5. バーをラックアップする
  6. バーを降ろしていく
  7. レッグドライブを利用してバーを持ち上げる

【応用】エキセントリックベンチプレス

  • 鍛えられる部位:大胸筋(速筋)、三角筋(速筋)、上腕三頭筋(速筋)

エキセントリックベンチプレスは時間をかけてバーを降ろしていくベンチプレスです。

筋トレは基本的に持ち上げる動作で鍛えられますが、ゆっくりと下ろす動作でも鍛えることが可能です。

持ち上げる動作では持久力がある遅筋が鍛えられるのに対し、このメニューでは筋肉が大きくなりやすい速筋を優先して使います。

  1. バーが目線の真上に来るように寝る
  2. ブリッジを作る
  3. 足は骨盤からまっすぐ力が伝わる位置に置く
  4. 肩の1.5倍程度の位置に人差し指のラインがくるように握る
  5. バーをラックアップする
  6. ゆっくり3秒ほどかけてバーを胸に降ろしていく
  7. レッグドライブを利用してバーを持ち上げる

【応用】レジスタンスバンドベンチプレス

  • 鍛えられる部位:大胸筋、三角筋、上腕三頭筋

通常のベンチプレスでは肘が曲がっているときに筋肉が使われ、肘を伸ばしていくと共に筋肉への抵抗が少なくなります。

レジスタンスバンドを取り付けることで力の使われるタイミングを長くすることができ、より長時間負荷を与え続けることができます。

  1. レジスタンスバンドをバーベルに取り付ける
  2. バーが目線の真上に来るように寝る
  3. ブリッジを作る
  4. 足は骨盤からまっすぐ力が伝わる位置に置く
  5. 肩の1.5倍程度の位置に人差し指のラインがくるように握る
  6. バーをラックアップする
  7. バーを降ろしていく
  8. レッグドライブを利用してバーを持ち上げる

【応用】チェーンベンチプレス

  • 鍛えられる部位:大胸筋、三角筋、上腕三頭筋

バーベルの左右にチェーンを取り付けて行うベンチプレスです。

レジスタンスバンドベンチプレス同様、バーベルの下に重りがつくことで抵抗力が加わり、筋肉が使われる時間が長くなります。

  1. バーベルの左右にチェーンを取り付けて行う
  2. バーが目線の真上に来るように寝る
  3. ブリッジを作る
  4. 足は骨盤からまっすぐ力が伝わる位置に置く
  5. 肩の1.5倍程度の位置に人差し指のラインがくるように握る
  6. バーをラックアップする
  7. バーを降ろしていく
  8. レッグドライブを利用してバーを持ち上げる

ペンチプレスを行う上で知っておきたいこと

ペンチプレスを行う上でで知っておきたいこと

ベンチプレスで高重量を上げられる人(ベンチプレスが得意な人)を「ベンチプレスが強い」と表現することもあります。

ベンチプレスを強くしたいと考えている方へ「ベンチプレスの注意点」と「ベンチプレスが強い人と弱い人の違い」をまとめました。

今後のトレーニングに活かして下さい。

ベンチプレスの注意点

高重量を扱うベンチプレスは、怪我に繋がりやすい種目でもあります。健康的なトレーニングを続けていくためにも、下記の点に注意して行いましょう。

①バーを上げる際、足裏を床から離さない

ベンチプレスは、両足裏が常に床と接している状態で行います。それにより、身体が安定し、バーにしっかりと力を伝えることができます。

②バーを下げる際、後頭部をベンチから離さない

頭が動くことで、体の軸がずれ、思わぬ事故に繋がる可能性があります。バーを下げる際は、後頭部がベンチから離れないよう注意しましょう。

③肩甲骨はベンチから離さない

肩甲骨ををベンチから離した状態でトレーニングを続けると、肩に負担がかかり、怪我に繋がります。

トレーニング効果も薄れるため、必ずブリッジの状態をキープしながら行いましょう。

④バーを上げ下げするときはお尻を浮かさない

お尻が離れてしまうと、可動域が狭くなったり大胸筋の下部に負荷が逃げるため、トレーニングが非効率になります。

⑤バーを降ろす位置を意識

バーの位置がズレてしまうと、高重量が持てないだけでなく、肩や肘、手首の怪我に繋がります。

⑥バーを降ろすときは肩関節を回旋させない

肩の関節に大きな負荷がかかるため、本来の筋力を発揮することができないだけでなく、怪我のリスクが高まります。

真横から見た際に、バー・手首・肘が床に対して垂直になるよう行いましょう。

ベンチプレスが強い人と弱い人の違い

弱い人と強い人の違い

ベンチプレスは、「現在の重量からレベルを上げることができず、伸び悩んでいる」という方も多い種目です。

強い人と弱い人にどのような違いがあるのか考え、現在のレベルから脱出する糸口を掴みましょう。

強い人の特徴

ベンチプレスのことを詳しく知っており、その知識を実践で活かせている人はベンチプレスが強い傾向にあります。

強い人の共通点

  • 正しいフォームが身についている
  • 基礎技術ができている
  • ストローク(腕)が短い
  • バーの高さなど自分にあった調整ができている
  • 正しい呼吸法ができている
  • 柔軟性がありアーチが大きく作れる
  • 腹圧をうまく利用できている
  • 最大拳上重量を把握できている

弱い人の特徴

腕が長いという身体的な特徴に加え、腕の筋力に頼ってしまいがちな人が弱い傾向にあります。基本的な技術が身についていなければ、いつか必ず停滞してしまう時期が訪れます。

弱い人の共通的

  • ブリッジ、レッグドライブを行っていない
  • 筋力だけで挙げようとしている
  • ブリッジが低い
  • ストローク(腕)が長い
  • 肘が大きく落ちてしまう
  • フォームが安定していない
  • 適した重量で行っていない

ベンチプレスが強くなるには

上記の違いから、ベンチプレスが強くなるには「自分のフォームを客観的に見直し、常に正しいフォームで行うこと」が重要と言えます。

自己流で行っていた方はもちろん、しっかりと学びながら行っていた方も、細かい部分のフォームを定期的に見直しましょう。それがスランプを脱出する一つの方法です。

バーベル重量の目安とレベル

全体的な目安と自分のレベルを把握することで、筋トレ時のモチベーション維持に繋げられます。
自分の体重とレベルを照らし合わせて確認してみましょう。

女性の場合は男性の約半分の重量になり、初心者の場合は体重の半分ほど、上級の場合体重を上回る重量になります。

〈表1:重量目安、平均〉

体重 初心者 中級 上級
60 33 70 94
65 38 77 102
70 43 84 110
75 48 90 118
80 52 97 125
85 57 103 132

参考:男性と女性のためのベンチプレス基準(kg)-強度レベル

トレーニングレベル

・初心者
期間:トレーニングを本格的に初めて1〜2ヶ月程度
能力:正しいフォームで、ウエイトを上げ下げできる
重量目安:体重の6割〜7割


・初級
期間:半年ほど
技術:ジムへ行くことが習慣化し、トレーニングをしっかりと継続している人
重量目安:体重の8〜9割


・中級
期間:2年〜5年
能力:定期的にジムへ通っている人
重量目安:体重の1.1〜1.2倍


・上級
期間:5年〜
能力:5年以上バーベルと向き合っている人
重量目安:体重の約1.5倍


・ウエイトリフティングのプロ
期間:5年〜
能力:競技大会に出場している人
重量目安:体重の約2倍

RM換算(現在の最大拳上重量の計算方法)

RM換算

最大反復回数(Repetition Maximum)をRMと言います。

こちらを利用することで自分の「最大拳上重量」と、重量に応じた「拳上可能回数」を把握できます。

自分が上げることのできる重量を把握できると、自分自身で回数を調整することが可能になります。

計算方法はそれぞれ二通りあるため、計算しやすいものを活用してみてください。

「最大拳上重量」を知りたいとき

最大拳上重量がわかると、現在最大で上げることのできる重量を知ることができ、自身のレベルを把握できます。

①補正係数を用いる方法

最大挙上重量(kg) = 使用重量(kg) × {1 + (持ち上げた回数 ÷ 40)}

ex)80kgの重量で5回行っている場合
80(kg) × {1 + (5(回) ÷ 40)} = 90(kg) = 最大挙上重量(kg)

②間接法

こちらは下記表2の%を使用して計算します。

最大挙上重量(kg)=持ち上げた重量(kg)÷表該当回数の%

ex)80kgの重量で5回行っている場合
80(kg)÷ 0.87(5回の場合)= 91.95=最大挙上重量(kg)

<表2:回数と目安重量>

回数 目安重量(%) 回数 目安重量(%)
1回 100% 6回 85%
2回 95% 7回 83%
3回 93% 8回 80%
4回 95% 9回 77%
5回 87% 10回 75%

この表は最大重量がわかっている場合、{重量×%}の計算で反復回数と適した重量の照らし合わせにも活用できます。

「挙上可能回数」を知りたいとき

「最大拳上重量」を知りたいとき

挙上可能回数がわかると、目的ごとの回数に適した重量を把握できます。

①補正係数を用いる方法

最適な重量(kg) = 最大挙上重量(kg) ÷ {1 + (持ち上げたい回数 ÷ 40)}

ex)最大挙上重量80kgの人が10回上げれる重量の目安を知りたい場合
80(kg) ÷ {1 + (10(回) ÷ 40)} = 60(kg) =  最適な重量(kg)

<※補正係数とは>
この「40」という数字が標準の補正係数です。
計算と実際の数値がかみ合わない場合には「30」にして計算し直すことで、より実践的な数字を求めることができます。

②間接法で用いた表2で照らし合わせる

目標回数の%を見つけ、最大重量に該当する%をかける

最適な重量(kg) =最大挙上重量(kg)×表該当回数の%

ex)最大挙上重量80kgの人が10回上げれる重量の目安を知りたい場合
80(kg)×0.75(10回の場合) = 60(kg) =最適な重量(kg)

バーベルの重量を増やすタイミング

重量を上げるタイミング
重すぎる重量でベンチプレスを行った場合、ブリッジがうまく行えなかったり姿勢を保てなくなるなど、正しいフォームで筋トレを行うことが難しくなってしまいます。

フォームが定まり、崩すことなく所定の設定回数を挙げれるようになったときが重量を上げるタイミングです。

この場合は、次回のトレーニングから重量を上げるようにしましょう。先ずは適切な重量を使用して正しいフォームを身につけることが先決です。

ベンチプレスに関するよくある質問と悩み

よくある質問

Q1. 女性にもおすすめですか?

ベンチプレスは女性にもおすすめの種目です。大胸筋を鍛えるためバストアップに効果的と言われています。

大きい筋肉を鍛えることは、代謝が上がり痩せやすく太りにくい身体作りに繋がります。

Q2. 呼吸も関係しますか?

ベンチプレスにも呼吸法は大切です。息を止めたり、間違った呼吸法で行うと失神してしまうこともあるほどの種目です。

ベンチプレスでは基本的にバーベルを降ろすときに息を吸い、上げるときに息を吐く呼吸法で行いますが、バルサルヴァ法など一瞬息を止める方法で行っている選手もいます。

高重量を扱う場合にはトレーナーに相談をして、適した呼吸法ができているか確認してください。

Q3. BIG3の他種目よりも重量が停滞していて上がりません

先ずはフォーム、基礎技術の正しい方法を身につけましょう。

それでも伸び悩んでいる場合、一度中止期間を作りダンベルベンチプレスなどに切り替えてみることも一つの手です。

種目変更により体に入る刺激がリセットされるため、再開したときにすんなりと重量を更新できることがあります。

Q4. 大胸筋が大きくなりません

ベンチプレスで大胸筋を大きくしたい場合、コントロールできる重量で筋肥大に有効な回数を行うことが重要です。

大きくならない原因は、主に下記の3つです。

  1. 手幅が間違っている
  2. 大胸筋上部・下部を鍛えていない
  3. 重量設定が間違っている

大胸筋の部位に関してはインクライン、デクラインプレスを取り入れて解消してみましょう。上部・中部・下部の3つの筋肉を鍛えることができ、大胸筋全体の筋肥大に繋がっていきます。

Q5. 胸筋よりも先に腕が疲れてしまいます。

間違ったフォームでベンチプレスを行っており、狙った部位に作用していないことが原因です。

  • 握る手幅が狭い
  • グリップ方法が合わない
  • ブリッジができていない
  • バーの降ろす位置を意識していない
  • 足の力を活用していない

こちらも正しいフォームを身につけることで解決できる場合がほとんどです。

既にブリッジを取り入れている場合はアーチが上手くできているか確認してみましょう。

Q6. ベンチプレス中、腕や肩が痛くなります。

身体に無理な負荷をかけないためには適した重量を扱うことと、正しいフォームで行うことで解決可能です。

無理な負荷でベンチプレスを行うと脇が開いたフォームになり、胸ではなく肩に負荷がかかります。

肩は筋肉が小さいため軽い重量しか扱えず、ペンチプレスのような重い負荷がかかるとすぐに負傷してしまいます。

悪化させないためにも重量とフォームの見直しを行いましょう。

ベンチプレスを自宅で行う方法

自宅で行う方法
「ジムには行けないけれど、ベンチプレスを行いたい」という方へ、自宅で行えるベンチプレス種目をご紹介します。

家にダンベルなどの筋トレ道具がある方は、下記のメニューを行うことで自宅でも胸筋を鍛えることができます。

ダンベル

ダンベルベンチプレス

ダンベルベンチプレスは軽い重量から始めることができるため、ベンチプレス初心者にも取り組みやすい方法です。可動域を広げるメリットがあり、バーベルで伸び悩んだときにもおすすめ。

  1. ダンベルを両手に持つ
  2. ベンチに寝る
  3. ブリッジを作る
  4. 足は骨盤からまっすぐ力が伝わる位置に置く
  5. 胸を張り、腕を真上に伸ばす
  6. ダンベルを限界まで降ろしていく
  7. ダンベルを持ち上げる

ダンベルフロアープレス


ダンベルを用いて床に寝そべり行うベンチプレスです。可動域が減ることで肩への負担を軽くすることができます。

また、下半身の力を使うことができなくなるため上半身の筋肉を使うことに集中できます。

  1. ケトルベルを両手に持つ
  2. 床に寝る
  3. ブリッジを作る
  4. 足は骨盤からまっすぐ力が伝わる位置に置く
  5. 胸の上でダンベルを保持して構える
  6. 胸を張り、腕を真上に伸ばす
  7. ダンベルを限界まで降ろしていく
  8. ダンベルを持ち上げる

ケトルベル

ケトルベルフロアプレス

ケトルベルフロアプレスはウエイトにケトルベルを使用して行います。

左右にずれないバランス感覚を必要とし、通常は使われない体幹の筋肉を強化することができます。

  1. 床に寝る
  2. ブリッジを作る
  3. 足は骨盤からまっすぐ力が伝わる位置に置く
  4. 胸の上でケトルベルを保持して構える
  5. 胸を張り、腕を真上に伸ばす
  6. ケトルベルを限界まで降ろしていく
  7. ケトルベルを持ち上げる

<関連記事>ダンベルがあると自宅でのトレーニングが充実します。

自宅におすすめなベンチプレスセット3選

自宅におすすめなベンチプレスセット3選
自宅で本格的なベンチプレスを行う場合にはトレーニング器具が必要です。最低限必要になるアイテムはこちらの3点。

  • 重量器具(バーベル、ダンベル、ケトルベル)
  • ベンチ
  • パワーラックorセーフティーバー

今回は自宅でベンチプレスを行うために最適な、おすすめのベンチプレスセットをご紹介します。

コストパフォーマンス重視な方向け

コストパフォーマンス重視な方向け
格闘技を中心にトレーニング用品を扱う、安全性・デザイン性にも注力しているマーシャルワールドのベンチプレスセット。

幅広設計のため、手幅のポジションを変えるワイド・ノーマル・ナローベンチプレスにトライすることも可能です。

マーシャルワールド プレスベンチPRO(セーフティ付)+硬質ジョイントマット×9枚セット の詳細
参考価格 54,725円(税込)
サイズ 幅127×奥行149×高114(cm)
重量 58kg

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ベンチプレス以外の種目も行いたい方向け

ベンチプレス以外の種目も行いたい方向け
日本発のスポーツメーカーBODYMAKER(ボディメーカー)のベンチプレスセット。格闘技業界では評判が高いメーカーで、製品は格闘技の公式試合にも使われています。

バーは簡単に高さ調整が可能。左右の幅もトレーニングに合わせて調整が可能で、スクワットなど他種目も自宅で行うことができます。

ボディメーカー マルチラックセット の詳細
参考価格 76,989円(税込)
サイズ 幅111~181×奥行58×高171(cm)
重量 26kg

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ジム仕様の本格マシンでトレーニングをしたい方向け

ジム仕様の本格マシンでトレーニングをしたい方向け
POWERTEC(パワーテック) はアメリカで絶大な人気を誇っているトレーニング器具ブランドです。 パワーラックやスミスマシンなどの器具を製造しています。

こちらの一台だけで20種目以上ものトレーニングを行うことが可能です。

ベンチ台は角度を自在に変えられるため、ノーマルベンチプレスはもちろん、インクライン、デクラインでのプレス種目も自宅で行うことができます。

パワーテック マルチジム WB-LS19 レバレッジシステム の詳細
参考価格 264,000円(税込)
サイズ 幅146×奥行207×高208(cm)
重量 約120kg

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ベンチプレスのやり方まとめ

ベンチプレスのやり方まとめ
ベンチプレスは、筋トレを行う上で欠かすことのできない王道トレーニングです。

これまで単純に腕の力だけで上げていたという方には、まだまだ高重量を上げる可能性が広がっています。

とはいえどベンチプレスの場合、動作中に自分でフォームを確認するのは難しいため、正しいフォームで行うには適切なアドバイスをくれるトレーナーが不可欠です。

「トレーナーが他の人についていて聞くことができない」という悩みを抱えている方には、マンツーマンで助言をくれるパーソナルトレーニングがおすすめ。

時間を無駄にすることなくトレーニングに集中できます。

次回のトレーニングからは正しいフォームでベンチプレスに取り組み、自慢のできる厚い胸板を手に入れましょう。

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この記事のライター

qool

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