監修者プロフィール
- パーソナルトレーナー監修者 谷口 嵩幸
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フィットネスジムでのトレーナー経験を経て、2019年パーソナルトレーニングジム『B Conditioning』をオープン。
「カラダを動かし、体調を整えられることを一つの選択肢にできるように」という思いからくる、的確かつ明るいトレーニング指導が人気を博している。
パーソナルトレーニングに通えばゴルフは上達する?
そもそものお話ですが、ゴルファーがパーソナルトレーニングに通えば、ゴルフは上達するものでしょうか?
上達するというよりも、パフォーマンスが上がる、という表現が正しいかもしれませんね!
パーソナルトレーニングでは、テクニックというよりも「パワーを発揮するための体の土台作り」をお手伝いできます。
なるほど、この「モスタビリティ」という部分と、あとは「筋力・パワー」ですね。
はい。モスタビリティとは「安定」を表す「スタビリティ」と、「可動性」を表す「モビリティ」を合わせた言葉です。
分かりやすく言えば、体の機能のことですね。
つまりとてもシンプルに言えば、パーソナルトレーニングでは飛距離を伸ばしたり、動かしやすい体を作るお手伝いができます。
中にはテクニック的な部分まで見てくれる「ゴルフ専門」のパーソナルジムもありますが、それは基本的には「ゴルフコーチ」の仕事ですね。
パーソナルジムには、主に「体の土台作り」を期待していただくのが良いかと思います。
パーソナルジムに通って、飛距離が20ヤード上がった人も
谷口さんのジムにはゴルファーの利用者も多いと伺いましたが、実際にパフォーマンスが上がった方はいらっしゃいますか?
飛距離が伸びたと報告してくださるお客様は多くいらっしゃいますね。
20ヤードくらい伸びたという声はお聞きしますよ。
20ヤードも!
ゴルフ好きの父も「あと20ヤード伸びたらなぁ……」とぼやいていたのを聞いたことがあります。
20ヤードも伸びれば随分違いますからね。
あとは「今まで怪我がちだったけど、今シーズンはコンディションが良い」というお客様もいらっしゃいました。
正しく体を動かせるようになるお手伝いをしますので、総合的に「調子が良くなった」というお声を頂くことが多いですね。
飛距離が伸びたり、コンディションが整ったり、ゴルファーにとってメリットの多いパーソナルトレーニング。
ただここで浮かぶのは「自分でトレーニングするのと何が違うの?」という疑問です。
そこで次に「パーソナルトレーニングの具体的な中身」についてお聞きしました。
ゴルフ向けパーソナルトレーニングの内容とは?
ゴルフのパフォーマンスを上げるためにパーソナルトレーニングに通った場合、具体的にどんなことをしてもらえるのでしょうか?
自主トレとの違いが気になります。
自主トレとの違いはやはり、現在の体の状況をプロに見てもらえることですね。
自分ひとりでは気づけないところも、プロの目線でアドバイスを受けることができます。
たしかに知識がなければ、体の状態を把握するのは難しいですよね。
そうですね。
悩みの原因は何か、解決のためには何が必要かなど、悩みの解決に向けた正しいアプローチでトレーニングできることがパーソナルトレーニング最大の強みです。
今回は谷口さんに、ゴルフのパフォーマンスアップを目指すパーソナルトレーニングでは実際にどんなことに取り組んでいくのかを伺いました。
もちろん細かい内容はトレーナーによっても様々ですが、あくまでやり方の一つとして、パーソナルトレーニングの内容を教えていただきました。
ゴルファー向けパーソナルトレーニングの内容
- パフォーマンスが上がらない原因が分かる
- ポイントを抑えたトレーニング指導が受けられる
- ジムに寄ってはゴルフのコーチングをしてもらえる
パフォーマンスが上がらない原因が分かる
先ほどもお伝えしたとおり、まずは現在の体の状態を把握します。
たとえば「飛距離がなかなか伸びない」という悩みを持っているのなら「今こんな状態だから飛距離が伸びないんですよ」と、原因にまで突っ込んだアドバイスを受けられます。
たしかに悩みを解決しようにも、原因が分からなければ対策の立てようがありませんよね。
はい。「自分は今こんな体だからパフォーマンスが上がらないんだ」と分かるのは、パーソナルトレーニングならではの強みだと思いますね。
ポイントを抑えたトレーニング指導が受けられる
原因が分かったら、体の機能を高めるためのトレーニングを行っていきます。
もちろん人によって変わってくるのですが、安定させる部位と動かすべき部位を分けて、ゴルフに必要な動作ができる体を作っていくのが基本ですね。
POINT
安定させる部位:肩甲骨、腰、膝
動かすべき部位:肩、胸椎、股関節
これらを分けてトレーニングして行くのが、谷口さん流のゴルファー向けトレーニングメニューのポイントです。
本来使うべき部位を正しく動かし、安定させるべき部位を安定させる。
そのために必要なトレーニングにフォーカスして、取り組んでいきます。
ジムによってはゴルフのコーチングをしてもらえる
基本的にパーソナルトレーナーが行うのは、体の機能を改善し、筋力やパワーを高めるためのお手伝いです。
しかしジムによっては、ゴルフのスキルアップにまで対応してくれる場合もあります。
先ほどおっしゃっていた、ゴルフ専門のパーソナルジムですね。
そうですね。
例えば「玉が右に曲がりやすい」などの悩みを持つ方のフォームを確認して「現在フォームがこうなっているので、修正していきましょう」というような専門的なアドバイスが受けられます。
感覚的な悩みを伝えてわかってもらいやすいのも、専門ジムのメリットでしょうか。
確かにそれはゴルファーにとってありがたいですね。
でも全部のジムで受けられるわけではないと。
そうですね。
もちろんゴルフ専門ジムでなくとも詳しいトレーナーはいますので、そのあたりは実際にカウンセリングを受けて相談してみるのが一番です。
自分の悩みに答えてくれるトレーナーを見つけて頂きたいですね。
ゴルフのパフォーマンスを高めるトレーニングメニューとは?
それでは実際に、ゴルフのパフォーマンスを高めるためのトレーニングを体験させてください!
分かりました!
実際に取り入れるメニューは、一人ひとりの状況や目的によって異なりますので、あくまで一例ということで一緒にやってみましょう。
パーソナルトレーニングは、一人ひとりの状況や目的によって細かくメニューをカスタマイズしてもらえるのが魅力です。
今回はあくまで一例として「ゴルフ初心者である中鉢用」のメニューを組んで頂きました。
ゴルフ初心者向けメニュー
- グリッド/アッパーバックエクステンション
- クワドラプトトランクツイスト
- シッティングヒップローテション
- ルーマニアンデッドリフト
- スライドスクワット
- グッドモーニングトランクツイスト
- ジャンプオン
1. グリッド/アッパーバックエクステンション
まずは胸の可動域を広げる「アッパーバックエクステンション」を10回行いました。
背中にフォームローラーを当てた状態で、腹筋を行うようなトレーニングでした。
胸を開くことで、正しいスイング動作をしやすくなります。
反対に背中が丸まった状態でスイングしても、胸椎がうまく回らず体に負担がかかる可能性があります。
腰への負担を減らすためにも、胸周りの可動域を広げていきましょう!
実際に胸が広がる感覚があって、これだけでも体を動かしやすくなった感じがします。
2. クワドラプトトランクツイスト
続いては、ひねりの動作を加える「クワドラプトトランクツイスト」にチャレンジ。
左右各5回ずつ行いました。
トレーニング前に、下の写真のように姿勢をチェック。
腰を安定させた状態で体をひねるのが、なかなか難しい動作でした。
でもゴルフに必要な動作だということがわかります。
3. シッティングヒップローテーション
股関節の可動域を広げる「シッティングヒップローテーション」を10回行いました。
膝を内側に入れる動作に慣れておらず、とても大変でした……。
頭の位置をキープすることを意識しましょう。
どうしても難しければ、手を後ろについても大丈夫ですよ!
4. ルーマニアンデッドリフト
いよいよ、本格的なトレーニングです。
まずはじめに、下半身を鍛える「ルーマニアンデッドリフト」を10回3セット行いました。
お尻を引き、肩甲骨を寄せた状態をキープしましょう!
フォームの安定に役立ちます。
5. スライドスクワット
続いて、股関節の可動域の向上と重心移動の感覚を掴むための「スライドスクワット」を20回3セット行いました。
頭の高さを一定に保ち、体を左右にスライドさせるスクワットです。
途中から股関節や上体のひねりを加え、よりゴルフに特化したトレーニングになりました。
体の前に棒を持つことで、上体のひねり具合を確認できます。
上手く体をひねることができている確認しましょう。
6. グッドモーニングトランクツイスト
「グッドモーニングトランクツイスト」を20回3セット行いました。
ルーマニアンデッドリフトの姿勢をキープしたまま、腰を動かさずに体にひねりを加えるトレーニングです。
トレーニングの後半では、ひねる動作にスピードを加えました。
筋力がない状態でスピードを加えると、どうしても体がぶれてしまいます。
スピードを上げても体をコントロールできるように頑張りましょう!
7. ジャンプオン
最後は、パワーの爆発力をコントロールするための「ジャンプオン」。
スクワットの姿勢で力を溜め、一気に伸び上がり、スクワットの姿勢のまま着地します。
ジャンプオンは5回3セット行いましたが、息が切れるトレーニングでした。
ゴルフもパワーを溜めたところから力を発揮するスポーツなので、ジャンプトレーニングで瞬発力を鍛えるのは有効です。
ゴルファー必見!自分に合ったパーソナルトレーニングジムを選ぶコツ
先ほどお話にあがった「ゴルフ専門のパーソナルジム」では、このようなトレーニングに加えて、フォーム指導などのスキルの部分にも対応してもらえるんですね。
はい、なのでゴルフのスコアを高めることが目的なら、ゴルフ専門のパーソナルジムを選ぶと間違いはないと思いますね。
ゴルフ専門のパーソナルジムは、どれくらいあるのでしょうか?
首都圏には多くありますが、地方にはあまりないかもしれませんね。
お住いの地域によると思います。ちなみに札幌にはほとんどありません。
なるほど……。
では、普通のパーソナルジムでも「ゴルフの飛距離を伸ばしたい」のような目的には対応してもらえるものでしょうか?
もちろんジムやトレーナーにもよるので、一概には言えませんが、基本的には対応してもらえるはずです。
ただ、ゴルフのスキル的な部分にまで踏み込めるトレーナーを選べるとすごく強いので、ジム選びにはこだわると良いですね。
ここではゴルフ専門のパーソナルジムが通える場所にない場合、どうやってジムを選べば良いのか、ゴルファーへの指導も行う谷口さんに伺いました。
- 無料カウンセリングでゴルフの悩みを相談してみる
- ゴルフ仲間からジムを紹介してもらう
無料カウンセリングでゴルフの悩みを相談してみる
おすすめなのは無料カウンセリングやトレーニング体験などでジムに足を運んだ際、ゴルフに関する悩みを相談してみることですね。
例えば「バンカーショットが上手くできないんです」とか「飛距離がなかなか伸びなくて……」など、現在抱えている具体的な悩みぶつけてみる。
ゴルフの知識があるトレーナーなら、具体的な話に踏み込んでアドバイスしてくれるはずです。
なるほど!
そうすればトレーナーがゴルフの知識を持っているのか、判断できますね。
はい。
あとは体がどうやって動いているのか、という解剖学的なところまで把握し、具体的な解決策を提示してくれるトレーナーは信頼できるのかなと思います。
逆にこんな時は他のジムを検討すべきかもしれない、という場合を教えてください。
相談したときに「とりあえず筋肉をつけましょう!」のようなありきたりな回答が返ってきた場合は、注意が必要かもしれません。笑
あくまで状況にあった的確なアドバイスをくれるトレーナーを選べると良いですね。
確かにそうですね……。
ゴルフに関する悩みを相談し、納得できる回答が返ってくるかどうか、は必ずチェックしておきたいポイントですね!
ゴルフ仲間からジムを紹介してもらう
あとは、ゴルフ仲間からジムを紹介してもらうのもいいですね。
最近スコアが伸びているゴルフ仲間から、通っているジムを教えてもらうのはおすすめです。
確かに調子いい人が通っているジムなら、ゴルフのパフォーマンスを高める方法を学べると考えられそうです。
そうですね。
紹介割のあるジムもあるので、そういった制度もあわせて使うといいですね。
谷口さんに伺ったところ、ゴルフが上手くなりたいのであれば、ゴルフ専門のパーソナルジムを選ぶのがベターとのことでした。
とはいえまだまだ店舗数は少なく、利用できない方が多いのも事実です。
そういった方は、無料カウンセリングでゴルフに関する悩みを相談してみる、ゴルフ仲間から紹介してもらうなど、そのジムにゴルフに精通したトレーナーがいるかどうかはチェックしておきましょう。
パーソナルトレーニングジムに通ってゴルフのパフォーマンスを高めよう
今回谷口さんに伺った内容をまとめます。
まとめ
- パーソナルトレーニングの目的は「体の機能性やパワー」の向上
- 飛距離のアップやコンディションが整った利用者多数
- ゴルフの知識があるトレーナーを選ぶと良い
ジム選びにおいては、カウンセリングやトレーニング体験などで相談したうえで「自分にとって良いアドバイスが貰えるのか」と見極めるのが大切だというお話でした。
ぜひ信頼できるトレーナーを見つけて、ゴルフのパフォーマンスを上げていって下さい。
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