HOT KEYWORDS

上半身の筋トレメニュー

WriterQOOL編集部

腕立て伏せができない初心者向け。できるようになる練習法をプロが解説

腕立て伏せができない初心者向け。できるようになる練習法をプロが解説

腕立て伏せができないと、諦めないでください。そもそも自重で行う筋トレのなかでは負荷が高いメニューのため、女性や筋トレ初心者ができなくてもおかしくありません。
今回はプロトレーナーから教わった「腕立て伏せがまったくできない人が0からできるようになる練習ステップ」を解説。さっそく正しい腕立て伏せを始めていきましょう。

監修者プロフィール

監修者 宇佐見 渓太
パーソナル トレーナー監修者 宇佐見 渓太

学生時代に負った怪我をきっかけにスポーツトレーナーの道へ。現在は、札幌市に2店舗あるパーソナルトレーニングスタジオ カラダシフォン の人気トレーナーとして活躍中。
「筋トレは一生の幸せ」がモットー。利用者とのコミュニケーションを密に取りながら一人ひとりに合った丁寧な指導に定評あり。

監修者ページを詳しく見る

腕立て伏せができない理由

腕立て伏せができない理由

そもそも腕立て伏せは、自分の体重の6割程度の負荷を両腕と胸だけで支えて上下する運動。70kgの人だとすると42kgの負荷がかかり、初心者が扱うダンベル重量と比べるとはるかに高い強度のトレーニングになります。

先ず、初心者は「腕立て伏せをできないのが当たり前」だと思ってください。そのうえで、今のレベルにあった方法で筋力を鍛えていくことが、腕立て伏せができるようになる方法です。

まずは腕立て伏せができない根本的な原因から理解していきましょう。以下の通り3つに整理しました。

  1. 筋力不足
  2. 体幹の弱さ
  3. 体重の重さ

筋力不足だと腕立て伏せはできない

繰り返しますが、腕立て伏せは体重の6割程度を腕と胸だけで支えられる筋力が必要です。

つま先と腕だけで全身を支えるため、筋トレ初心者が思っているよりも難易度が高いのが腕立て伏せという種目です。

直接的に必要な筋力は大胸筋上腕三頭筋。これら上半身の筋力が足りなければ、腕立て伏せは難しいでしょう。

心当たりのある方は、段階を踏んで腕の筋力を鍛えていくことで、腕立て伏せができるようになる可能性が高いでしょう。

体幹が弱いと腕立て伏せはできない

腕立て伏せをする際は、体を支える箇所がつま先と腕だけになり、身体が不安定になります。

バランスを保つ体幹が弱ければフォームが崩れてしまい、うまく腕立て伏せができない原因の一つになります。

腕の筋力に自信があるのに上手くできない方は、体幹の弱さが原因です。

体重が重いと腕立て伏せはできない

両腕の筋力があったとしても、体重が重ければそれだけ負荷は高くなります。腕の筋力も体幹も日々鍛えているのに腕立て伏せができない場合、体重を減らすことで解決できる可能性が高いでしょう。

その場合は筋トレの他に有酸素運動を取り入れて脂肪を燃焼させていくのが有効。筋トレ後に有酸素運動を取り入れることで、より減量効果はアップします。

腕立て伏せのトレーニングと変更しながら、脂肪燃焼にも意識を向けてみて下さい。ちなみに手軽に有酸素運動を始めるには縄跳びがおすすめです。

腕立て伏せをできない人ができるようになる練習方法

まずは今の自分の腕立て伏せレベルを知ったうえで、今より腕立て伏せができるようになるための適切な練習ステップを踏んでいきましょう。

基本的な腕立て伏せであるフルプッシュアップはベーシックな筋トレとして認知されていますが、実は上級者向けです。体重のほとんどを腕だけで支えるうえ、全身の筋力が求められるため、正しいフォーム回数をこなすには一定の筋力が必要。

また、ひとくちに腕立て伏せができないと言っても、今できる回数が0回の人と5回の人では状況が異なります。

次項では、腕立て伏せを5回未満しかできない人、5回以上10回未満しかできない人に分け、それぞれに適切な練習メニューをご紹介します。

5回未満しかできない人の練習メニュー

フルプッシュアップを5回未満の回数しかできない方のために、腕立て伏せができるようになるための練習ステップをお伝えします。

今回ご紹介する方法は、筋トレ初心者の女性でも簡単に取り組めるものばかり。ぜひあなたのトレーニングに取り入れてみてください。

  1. ウォール・プッシュアップ(目標:10×3セット)
  2. ニーリング・プッシュアップ(目標:10×3セット)
  3. 膝つきフル・プッシュアップ(目標:10×3セット)

正しいフォームを崩さないよう、最初は回数にこだわらず焦らないでやりましょう。

  • 各ステップの目標回数とセットをこなせるようになってから、次のステップに進みます
  • 例えばウォール・プッシュアップを10×3セットできるようになったら、ニーリング・プッシュアップにチャレンジしてください

少しずつ筋力をつけて、無理せずステップアップしていきましょう。

ウォール・プッシュアップ

難易度①ウォール・プッシュアップ

壁を使った腕立て伏せです。もっとも負荷が軽く、初心者向きと言えます。

ウォール・プッシュアップのやり方

  1. 最初に、足を肩幅くらいに開く
  2. 手も肩幅くらいに広げてから壁に手をつけ、身体を傾けた状態で腕立て伏せを行う
  3. このとき、お腹が飛び出たり床からかかとを離れたりしないように注意
  4. 慣れてきたら徐々に傾斜をきつくする

ニーリング・プッシュアップ

難易度③ニーリング・プッシュアップ

ひざをついてする腕立て伏せです。ヨガマットなどを使うことで、ひざを痛めずにトレーニングが可能です。

ニーリング・プッシュアップのやり方

  1. ひざをつき、両手を肩幅より広いポジションに手をつく
  2. 胸を床ぎりぎりまで下げて、上げる運動を繰り返す
  3. このとき、ひじは身体から離さないよう、くっつけるイメージで運動を行う

膝つきフル・プッシュアップ

難易度⑤膝つきフル・プッシュアップ

通常の腕立て伏せを膝がついた状態で行ないます。

膝つきフル・プッシュアップのやり方

  1. 腕立て伏せの姿勢をとり、膝をつく
  2. つま先は上げた状態で、身体を沈み込ませてから上げる運動を繰り返す
  3. このとき、腰だけが浮かないように注意する

5回以上、10回未満しかできない人の練習メニュー

膝つきフル・プッシュアップができるようになったら、次の段階に進みましょう。

このステップではより鍛え上げられた胸や腕の筋肉を手に入れるために、よりハードな腕立て伏せにチャレンジします。

  1. 膝つきフル・プッシュアップ(目標:20×3セット)
  2. クローズ・プッシュアップ(目標:20×3セット)
  3. アンイーブン・プッシュアップ(目標:20×3セット)

中級者は最終的に、ボールを使った片手のみの腕立て伏せにチャレンジしていきます。

  • 膝つきフル・プッシュアップを無理なくこなせるようになってから、クローズ・プッシュアップに進むようにしてください

特に、片手のみを使った腕立て伏せであるアンイーブン・プッシュアップでは非常に高い体幹を要求されます。

あまりに回数をこなせない場合は、クローズ・プッシュアップの回数やセット数を増やして体幹を鍛えてからチャレンジしてください。

クローズ・プッシュアップ

難易度⑥クローズ・プッシュアップ

フル・プッシュアップよりも、上腕三頭筋が鍛えられる方法です。これまでの方法より、さらに肘と手首の力を求められます。

クローズ・プッシュアップのやり方

  1.  腕立て伏せの姿勢をとり、手を肩幅より狭く八の字型に置く
  2. ひじを身体から離れないように気をつけながら曲げて、身体を沈み込ませて上げる運動を繰り返す
  3. フォームが崩れないよう、体幹に力を入れることがポイント

アンイーブン・プッシュアップ

難易度⑦アンイーブン・プッシュアップ

ボールの上に片手を乗せて行う腕立て伏せです。体幹に負荷が強くかかる方法になります。

アンイーブン・プッシュアップのやり方

  1. 腕立て伏せの姿勢をとり、バスケットボールもしくはレンガのような小さな台の上に、片手を置きます
  2. ボールなどの上に置いた片手に、胸がつくぐらいまで身体を下げてから上げる運動を繰り返す
  3. 身体のバランスを求められるので、ボールが難しければ本などを積み上げてやっても良い

膝つきフル・プッシュアップ

難易度⑤膝つきフル・プッシュアップ

通常の腕立て伏せを膝がついた状態で行ないます。

膝つきフル・プッシュアップのやり方

  1. 腕立て伏せの姿勢をとり、膝をつく
  2. つま先は上げた状態で、身体を沈み込ませてから上げる運動を繰り返す
  3. このとき、腰だけが浮かないように注意する

腕立て伏せについてよくある質問

ここでは、腕立て伏せをするうえで出てくる、よくある疑問に対してお答えします。

Q. 腕立て伏せの回数の目安はありますか?

どれくらいの回数をこなせるようになったら、次の難易度の腕立て伏せに進めばいいのでしょうか?

また、ステップにこだわらずに、トライしてみても良いのでしょうか。

ある難易度の腕立て伏せを、無理なく1セットあたり10回こなせるようになったら、次の難易度に進んでみてください。

ただし、次の難易度の腕立て伏せがあまりに回数をこなせない場合は別です。

その際は難易度を戻してセット数を増やすようにしたほうが、負荷が高まるので筋肉はつきやすくなります。

Q. 腕立て伏せはどれくらいの頻度で行うべきですか?

腕立て伏せは毎日やってもいいのですか?

筋肉を修復するには、48時間から72時間が必要と言われています。

ですので、腕立て伏せをしたら次の2日間は休みを挟んでから再開するほうが効果的。

休んでいる日には下半身を鍛えるなど、他の部位のトレーニングをするのがおすすめです。

Q. 腕立て伏せはダイエットに効果ありますか?

腕立て伏せをすることで痩せることはありますか?

種目により異なりますが、腕立て伏せをすることによって大胸筋や三角筋など、胸や腕の筋肉が鍛えられます。

筋肉が鍛えられることで基礎代謝が上がるため、結果的に身体に変化が出てくることは考えられます。

また、腕立て伏せ以外にもヨガをトレーニングメニューに取り入れると、基礎代謝を上げるのに効果的かもしれません。

Q. 腕立て伏せをしていると、手首が痛くなってしまいます。

腕立て伏せをすると、手首が痛くなる原因は何ですか?

もっとも一般的な腕立て伏せである「フルプッシュアップ」は、体重の6割の重さが手に負荷としてかかるといわれています。

単純にそれだけの負荷に耐えうる筋力が足りない場合は、手首を痛めやすくなります。

「ニーリング・プッシュアップ」などの負荷が低い腕立て伏せからチャレンジしていくと良いでしょう。

その他に、床が固い場合はヨガマットを使用すると、手を痛めにくくなります。

自宅筋トレに必要なヨガマットおすすめ10選を詳しく見る

Q. 腕立て伏せができない人にはプランクが効果的だと聞きましたが本当ですか?

プランクができるようになると、腕立て伏せもできるようになりますか?

プランクをすることによって、体幹や大胸筋、上腕三頭筋などの腕立て伏せに必要な筋肉が鍛えられます。

ただ、人によってはフォームの崩れや筋力不足によって、手首・ひじ・肩などを痛めやすい場合があります。

フォームをチェックできる人に見てもらったり、段階的に腹直筋を鍛えてみると良いでしょう。

腕立て伏せができない人ができるようになるための筋トレまとめ

腕立て伏せは、自分に合ったレベルの種目を行うことで、今より難易度の高い種類を着実にできるようになります。

また、効率的に筋肉をつけ、魅力的な身体になるには、正しいトレーニングの知識を身につけ、自分に合った食事管理を行うことが一番の近道です。

「自己流の筋トレには限界を感じる」「この際、思い切って本格的に身体を鍛えたい」という方は、パーソナルトレーニングを始めてみてはいかがでしょうか?

QOOL編集部
プロとして実績のある身体づくりの専門家を監修者に迎え、正しいフィットネス情報を発信。クールなカラダをつくるためのモチベーションアップをお手伝いします。

【PR】スポーツで繋がる恋活・婚活マッチングアプリ「エンスポーツ」

AppStore、GooglePlayで好評配信中。

詳細を見る