チューブトレーニングは、誰でも安全にできる点がメリット
チューブトレーニングは安全性が高いうえに、工夫次第で全身の筋肉を鍛えられるエクササイズです。一見すると簡単な運動に見えますが、自分の筋力に合った負荷を取り入れられる素晴らしいトレーニング。
リハビリ用途から子供の筋トレ、ボディビルダーのボディメイクまで、老若男女におすすめの運動です。
チューブトレーニングが人気の理由
チューブトレーニングが人気の理由は主に3つ。多くの人が夢中になることにも納得できる内容です。それぞれの理由について、詳しく見ていきましょう。
- 怪我や騒音の心配が無い
- リーズナブルな価格で購入できる
- 全身の筋肉を細かく鍛えられる
怪我や騒音の心配が無い
チューブトレーニングに用いるチューブは、ダンベルのような重たい金属製ではなくゴム製です。場所を取らないうえ、怪我や騒音の心配も少なく、自宅で安全にトレーニングしやすいことがポイント。
その特徴から、力の弱い女性や高齢者、リハビリ目的の人のエクササイズとしても積極的に取り入れられています。
リーズナブルな価格で購入できる
トレーニングチューブは1,000円〜2,000円程度で買えるものがほとんど。このリーズナブルさで全身トレーニングに応用できるのは嬉しいポイントです。
「これから宅トレを始めてみたい!」という筋トレ初心者にもぴったりでしょう。
全身の筋肉を細かく鍛えられる
チューブトレーニングは、アーノルドシュワルツッガーなどの一流ボディビルダーも愛用しています。上級者が全身の筋肉を細かく鍛えるのにぴったりな運動というわけです。
ダンベルでは刺激を与えにくい細かい部位も、チューブであれば鍛えられます。リハビリや軽い運動のイメージの強いチューブですが、玄人にも人気があるという側面も見逃せません。
上半身のチューブトレーニングメニュー
それでは、上半身の筋肉に効かせられるチューブトレーニングメニューを部位別にお伝えします。
チューブトレーニングは、「効かせている筋肉」を意識しながら行うことが大切です。対象の筋肉部位に力が入っていることを確認しながらトレーニングを進めて下さい。
背中を鍛えるチューブトレーニング
まずは背中。鍛えると姿勢が良くなり、女性はバストアップ効果も期待できます。綺麗なボディラインを手に入れるためには積極的に鍛えたい部位。
ここでは、デッドリフトという種目をご紹介します。
やり方
- 足を肩幅程度に開いて立つ
- 両足をチューブの輪に通す
- 前を見ながらおじぎをして、トレーニングチューブの輪を両手で握る
- トレーニングチューブを背中を丸めないように引きあげ、引ききったら肩甲骨を寄せる
- 2〜3の動作を繰り返す
注意点
- トレーニングチューブを引き上げる際に、できるだけ背中は伸ばす
- 背中の筋肉を動かすように意識する
肩を鍛えるチューブトレーニング
肩の筋肉は、鍛えることで肩こりや猫背の改善につながります。スタイルアップの意味では、ノースリーブの服を着こなすためにマストで鍛えたい部位。
ここでは、フロントレイズという種目をご紹介します。
やり方
- 足を肩幅程度に開いて立つ
- トレーニングチューブを床に置き、片足をチューブの輪に通す
- 軽く膝を曲げて前傾しつつ、トレーニングチューブの輪を手のひらを下にして片手で握る
- トレーニングチューブを引き上げて、元に戻す
- 3〜4の動作を繰り返し、反対側の手も同じように行う
注意点
- 肩の筋肉を意識して行う
- トレーニングチューブを引き上げて元に戻す動作はゆっくり行う
腕を鍛えるチューブトレーニング
腕の筋肉は重要部位。たるんでいると「年齢よりも老けて見える」というアンケート結果もあります。引き締まった腕を手に入れて、「腕美人」を目指しましょう。
ここでは、アームカールという種目をご紹介します。
やり方
- 足を肩幅程度に開いて立つ
- トレーニングチューブを床に置き、片足をチューブの輪に通す
- 手のひらを上にしてトレーニングチューブの輪を片手で握る
- トレーニングチューブを肘を曲げながら、ゆっくりと上げる
- トレーニングチューブを上げきったら、ゆっくりと下げて元の位置に戻す
- 4〜5の動作を繰り返し、反対側の手も同様に行う
注意点
- トレーニングチューブはゆっくりと上下させて、反動をつけないようにする
- トレーニングチューブは肩の高さまでしっかりと上げる
胸を鍛えるチューブトレーニング
胸の筋肉は、鍛えることでバストアップや胸のたるみ防止効果を期待できる部位。メリハリのあるボディラインが欲しければ、積極的に鍛えていきましょう。
ここでは、チェストプレスという種目をご紹介します。
やり方
- 足を肩幅程度に開いて立つ
- トレーニングチューブの両端を持ち、背中側に回す
- 肩甲骨を寄せながら、腕を前に押し出す
- 腕を伸ばしきったら、ゆっくりと元のポジションに戻す
- 3〜4の動作を繰り返す
注意点
- 大胸筋を意識して行う
- 伸ばしきった腕を元のポジションに戻す際に、反動で一気に戻らないようにする
腹筋を鍛えるチューブトレーニング
引き締まったお腹は、まさに脱げるカラダの代表格。堂々と出せるウエストを手に入れて、夏の海、あるいは冬の温泉を満喫しましょう。
ここでは、クランチという種目をご紹介します。
やり方
- 床に座り、両足をトレーニングチューブの輪に通す
- 両足は膝を90度に曲げて床から浮かせる
- 両手でトレーニングチューブを握りながら、上半身をゆっくりと倒す
- 頭を床に着くぎりぎりまで倒したら、ゆっくりと上半身を起こす
- 3〜4の動作を繰り返す。
注意点
- 上半身を起こす際に、背中は伸ばさず少し丸めるようにする
- 上半身は反動をつけて動かさないようにする
下半身のチューブトレーニングメニュー
次に下半身のトレーニングの解説に入ります。下半身の筋肉は全体的に大きい部位が多く、引き締め効果、代謝アップ効果を実感しやすい部位。
スキニージーンズやハーフパンツが似合う脚を作って行きましょう。
太ももを鍛えるチューブトレーニング
太ももの筋肉は、身体中の筋肉の中で最も大きな面積を占めています。代謝を上げて痩せやすい体をつくるには最優先で鍛えるべき部位。ダイエットしたい人はマストで鍛えましょう。
ここでは、サイドウォークという種目をご紹介します。
やり方
- トレーニングチューブを両足に通し、太ももの位置まで持ってくる
- 両足は肩幅より少し開き、腕を体の前で組む
- 前傾姿勢を取り、トレーニングチューブに張力をかけながら右に横歩きする
- 右にある程度歩いたら、今度は左に横歩きをする
- 3〜4の動作を繰り返す
注意点
- 床からかかとを5mm程度浮かせる
- 上半身を前傾させる際に背中は真っ直ぐに保つ
- 膝がつま先より前に出ないようにする
ふくらはぎを鍛えるチューブトレーニング
ふくらはぎの筋肉は、「第二の心臓」とも呼ばれる部位。鍛えることで全身に血を送る機能が強化され、疲れにくい体づくりに繋がります。冷え性や、下半身のむくみ改善につながるというメリットも。
ここでは、シーテッドトゥプレスという種目をご紹介します。
やり方
- 椅子に座り、片足にトレーニングチューブの輪を通す
- トレーニングチューブを足の裏に引っかけ、片手で握る
- 輪を通したほうの足を真っ直ぐ伸ばし、かかとを支点にして前後に動かす
- 3の動作を繰り返し、反対側の足でも同様に行う
注意点
- 足をできるだけ遠くに伸ばす
- チューブの強度が強すぎると膝を痛めやすいため、最初は弱い強度のチューブを使う
お尻を鍛えるチューブトレーニング
お尻を鍛えることで、嬉しいヒップアップ効果を得られます。太ももに次いで2番目に大きな筋肉であり、痩せやすい身体を目指す場合にも必ず鍛えるべき部位。
ここでは、クラムシェルという種目をご紹介します。
やり方
- 床に寝転び、トレーニングチューブの輪を両足に通す
- トレーニングチューブの輪を太ももまで持ってくる
- 横向きになり、肘を立てて頭を支える
- 膝を90度に曲げて、上側の膝をゆっくりと持ち上げる
- 膝が開ききったら3秒間キープし、元のポジションに戻す
- 4〜5の動作を繰り返し、反対側の足も同様に行う
注意点
- 貝殻が開くように足を動かす
- お尻の筋肉を使って足を開くように意識する
- 膝を動かす際に上半身が一緒に動かないようにする
足首を鍛えるチューブトレーニング
足首の筋肉は、チューブトレーニング以外ではなかなか鍛えられません。健康的な筋肉が付いた足首は、サンダルを履いた時にとても綺麗に見えるでしょう。鍛え上げることで、長時間歩いても疲れにくくなるというメリットも得られます。
ここでは、横開きという種目をご紹介します。
やり方
- 両足をトレーニングチューブの輪に通す
- かかとを支点にして足を横に動かし、トレーニングチューブの輪を横に広げたり縮めたりする
- 2の動作を繰り返す
注意点
- チューブの輪が大きくてやりづらい場合、輪を縛って小さくするなどの調整をする
- 捻挫のリハビリで行う際は、強度の弱いチューブから行って少しずつ慣れるようにする
チューブトレーニングの効果を高めるコツ
チューブトレーニングを始めるうえで、気をつけたいことは2つ。それは、「チューブの特性を理解する」ことと「呼吸方法を知る」ことです。
これらを意識することで、あなたのチューブトレーニングの効果は更にアップするでしょう。
チューブの特性を理解する
チューブトレーニングは、チューブを伸ばすことで筋肉に負荷をかける運動です。
ダンベルなどを使ったウエイトトレーニングでは「重さ」を利用するのに対して、チューブは「自分の筋力」を利用するトレーニング。つまり「自分の力が負荷の限界値」になるため、「重すぎるウエイトを使って筋肉を痛める」といったリスクがありません。リハビリにも取り入れられたり、安全なトレーニングだと言われる理由はここにあります。
さらに、「自分の力で伸ばし、自分で耐える」という自分との戦いの側面が強く、強い意思を持って取り組むほど結果を出しやすいトレーニングとも言えます。
呼吸を意識してトレーニングを行う
チューブトレーニングを行うときは、力をいれてチューブを伸ばすときに息を吸い、チューブを縮めるときに息を吐きましょう。
初心者は力んだときに呼吸を止めてしまいがち。しかしそれでは血圧が上がってしまったり、本来のパフォーマンスが発揮できない場合も。正しい呼吸でトレーニングすることでカロリー消費量が増えることも立証されており、シェイプアップ効果もアップします。
ぜひ正しい呼吸法を取り入れて、効率の良いトレーニング方法を身につけましょう。呼吸について更に掘り下げて知りたい方は下記の記事も併せてご覧下さい。
【厳選】おすすめトレーニングチューブ
ここでは、QOOL編集部が厳選したトレーニングチューブをご紹介。あなたのエクササイズ生活を彩る素敵なパートナーを見つけて下さい。
トレーニングチューブには3種類あり
トレーニングチューブには3つの種類があり、それぞれに特徴があります。
種類 | 特徴 |
バンドタイプ |
初心者におすすめ 強度調整が簡単で扱いやすい |
グリップ付きタイプ |
中級者〜上級者におすすめ 工夫次第で様々なトレーニングができる |
マルチタイプ |
リハビリ・高齢者におすすめ 特定の部位を鍛えるのに向いている |
※各タイプをクリックするとおすすめ商品にジャンプします
この記事のトレーニングメニューは全てバンドタイプを例にあげて解説しますが、他のタイプでも問題なくトレーニングできます。チューブをすでにお持ちの場合、ぜひお手持ちのものでトライしてみて下さい。
バンドタイプのおすすめ|Disifen エクササイズバンド
こちらのトレーニングチューブは、初心者におすすめ。バンドタイプのため、扱いやすいのが特徴のAmazonベストセラー商品です。
5本セットになっており、強度は「弱い」〜「とても強い」まで調整可能。素材がラテックス製のためゴム臭くなく、耐久性が強いうえ肌にも優しい仕様です。
購入後1年間の保証付きで、他社製品と比べて安心して試せることも魅力。最初のトレーニングチューブとしておすすめです。
グリップ付きタイプのおすすめ|TheFitLife トレーニングチューブ
こちらのグリップ付きのトレーニングチューブは、中級者〜上級者におすすめ。様々なトレーニングに応用でき、全身の筋肉を細かく鍛えたい人に最適です。
5段階の強度調整ができる仕様になっているうえ、この商品は日本人の身長や体格、手の大きさを考慮されて作られています。ストレスなく使えて、あなたのエクササイズ生活をより充実させてくれるでしょう。
筋肉に様々な刺激を与えて鍛えていきたい、トレーニング意識の高いあなたにおすすめです。
マルチタイプのおすすめ|AUOPLUS マルチチューブ
八の字になったマルチタイプのチューブは、筋肉が弱い人でも扱いやすいのが特徴です。
この商品は、トレーニングしやすさを重視するために握りやすいグリップがついていることが特徴。2本セットということで、同時に使えば単純に負荷を倍にできてお得です。
チューブが切れたら1年以内は無料交換ができる保証も付いており、例えばリハビリに取り入れたい方や高齢者の方も、安心して試してみて下さい。
チューブトレーニングについてよくある質問
チューブトレーニングに関しては、主に文中で解説したような「使い方」や「負荷」に関する疑問を持つ方が多いよう。ここでは文中でお答えできなかった疑問に、一問一答形式でお答えします。
Q. チューブトレーニングで痩せますか?
A. 痩せます。ただし、適切な食事管理が必要です。
端的に言えば、消費カロリー>摂取カロリーの状態になれば痩せます。反対に、どれだけチューブトレーニングをしても食べ過ぎてしまえば痩せられません。
痩せやすい食事については、下記の関連記事で詳しく説明をしています。併せてご覧ください。
Q. チューブトレーニングは毎日やってもいいですか?
A. リハビリ・ダイエット目的であれば毎日でも大丈夫です。
ただし、疲労の溜まり過ぎなどで体調不良を感じた場合は、トレーニングを休むようにしてください。また、筋肥大を目指して強い負荷をかける場合は、部位ごとに2〜3日程度の休息期間を置くことをおすすめします。
Q. チューブトレーニングで筋肥大は可能ですか?
A. チューブトレーニングでも、筋肥大が可能です。
筋肥大を目指す場合、確かに重いウエイトを取り扱うトレーニングの方が効率は良いでしょう。しかし細かい部位だと話は別。ダンベルではなかなか負荷をかけにくい部位もバランスよく鍛えられるのはチューブならでは。
特にトレーニング初心者にとっては、動作速度をゆっくりとするスロートレーニングを実施することで、一定の筋肥大効果を期待できるでしょう。
Q. ダンベルとトレーニングチューブどちらを買うべきですか?
A. 怪我のリスクを抑え、安全に鍛えたいならトレーニングチューブがおすすめです。ダンベルは重量があるため、扱いには十分に注意する必要があります。
とは言えど、どちらも全身を鍛えられる素晴らしい筋トレ道具です。筋力に自信のない方は、まずはチューブトレーニングで鍛えたうえで、ぜひダンベルも取り入れてみて下さい。
チューブトレーニングのやり方まとめ
チューブトレーニングは、少々特殊なトレーニング方法。それゆえに間違ったやり方を取り入れて、「効果が出ない」と止めてしまう人が多いことも事実です。
しかし、チューブの特性や正しいトレーニング方法を知ったあなたなら大丈夫。存分にチューブを使って全身シェイプアップを目指していって下さい。
年齢も性別も問わず、自宅で安全に運動できる素晴らしいトレーニング。ぜひお友達やパートナーにも教えてあげて下さい。
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