HOT KEYWORDS

筋トレの効果・やり方

WriterQOOL編集部

スロートレーニングの効果的なやり方。伸展3秒・屈曲3秒で筋肥大を狙え

スロートレーニングの効果的なやり方。伸展3秒・屈曲3秒で筋肥大を狙え

「スロートレーニングって何?本当に意味はある?」と疑問を持つあなたへ、論文をもとにスロートレーニングの効果を解説していきます。
スロートレーニングは筋肥大効果の証明されているトレーニング方法で、実は自然と普段のトレーニングに取り入れている方がほとんど。この機会に改めて意識して取り入れることで、より効果的に筋肉を鍛えていきましょう。

スロートレーニングとは、動作をゆっくり行う筋トレのこと

スロートレーニングとは、動作をゆっくり行う筋トレのこと

スロートレーニングとは、筋トレの動作を遅くし、じっくりと筋肉に効かせるトレーニング方法を指します。

つまり専用のメニューがあるというわけではなく、いつもの筋トレの動作をゆっくりと行うだけ。

例えばダンベルカールでは、ダンベルを挙げるポジティブ動作に3秒、ダンベルを降ろすネガティブ動作に3秒をかけて行うことで1レップ毎の上腕二頭筋への負荷が上がります。

これまでより重量を下げても効果があがり、フォームも乱れにくく、すぐにでも取り入れやすい優秀なトレーニング法と言えるでしょう。

スロートレーニングは筋肥大効果が高い

スロートレーニングを取り入れると、効率よく筋肥大を起こせることがわかっています。

50%1RMの負荷で行ったスロートレーニングでは80%1RMの負荷を用いて通常の速度で行ったトレーニングと同等の筋肥大・筋力増強効果があったという報告があります。

(参照:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイトe-ヘルスネット

ベンチプレスを最大100kg挙げられる人を例にあげて解説します。

  • 80kgのバーベルで通常速度でベンチプレスをする
  • 50kgのバーベルでスロートレーニングを取り入れてベンチプレスをする

この2つのトレーニングが「ほぼ同じ効果になった」という結果が、先ほどの実験内容によって示されています。

つまり同じ重量を扱っても、スロートレーニングを取り入れることでより高い筋肥大効果を狙えるでしょう。

スロートレーニングは怪我をしにくい

スロートレーニングは筋肥大効果が高いと同時に、怪我のリスクも少ないトレーニングです。

前項で「50%負荷のスロートレーニングと80%負荷の通常トレーニングが同じ効果になった」という研究結果をお伝えしました。

つまり軽い重量で済む分、関節や腱にかかる負荷が減り、フォームも崩れにくく、狙った筋肉にじっくりと効かせられるメリットがあります。

「とにかく重量の記録を伸ばしたい」という目的であればまた違いますが、あくまで筋力をアップさせたい方はスロートレーニングを取り入れるべきでしょう。

【種目別】スロートレーニングの効果的なやり方

【種目別】スロートレーニングの効果的なやり方

それではスロートレーニングの具体的なやり方を解説していきます。

もっとも効果的にスロートレーニングを取り入れるには、目安として1レップの動作に6秒を掛けると良いでしょう。

  • 70%の高負荷の通常トレーニング2秒(伸展1秒・屈曲1秒)
  • 50%の中負荷のスロートレーニング6秒(伸展3秒・屈曲3秒)

上記のトレーニングでほぼ同等の効果を得られたということがわかっています。

高負荷トレーニング(70%-2s)と比較して,スロートレーニ ング‐4秒(40%-4s)では約50%の値を示し,スロートレーニング ‐6秒(40%-6s)では同等の値を示した.

香川大学 創造工学部 教授 鈴木 桂輔「スロートレーニング時の筋活動の分析」より引用

1レップ毎の動作に6秒ずつ掛けていくのを目安にして、普段のトレーニングに取り入れてみて下さい。

以下、代表的なトレーニングメニューにおけるスロートレーニングのコツを記載します。

  • スクワット
  • プッシュアップ
  • クランチ
  • ベンチプレス
  • ダンベルカール

スクワット

スクワット

スクワットにスロートレーニングを取り入れると、大腿四頭筋はもちろん、腰まわりのインナーマッスルにもじっくりと負荷が入ります。

バーベルスクワットの際はいつもより負荷を落としてチャレンジしてみて下さい。

  1. 足幅は肩幅より少し広めに開いて立ち、スタートポジションを取る
  2. 【ポイント】3秒かけて腰を落としていく
  3. 【ポイント】3秒かけて元の体勢に戻る

注意点

腰を落とす際、スローになるほど膝に負荷が乗ってしまいやすいことには注意。かならず太もも、お尻で体重を支えましょう。

プッシュアップ

プッシュアップ

プッシュアップは元々負荷の高いトレーニングですが、スロートレーニングを取り入れることで更に上腕三頭筋に負荷が入ります。

スタンスを広げてワイドプッシュアップにすれば大胸筋も狙えるため、目的に合ったフォームでチャレンジしていきましょう。

  1. 床に手とつま先をついて背筋を伸ばし、スタートポジションを取る
  2. 【ポイント】腕を曲げていき、3秒かけて胸を地面スレスレまで降ろす
  3. 【ポイント】3秒かけてスタートポジションへ戻る

注意点

動きをスローにすることで体幹の筋力も必要になるため、バランスを崩さないように注意。腹圧を抜かないようにしましょう。

クランチ

クランチ

クランチにスロートレーニングを取り入れることで、通常の対象部位である腹直筋はもちろん、遅筋であるインナーマッスルへのトーレニング効果も上がります。

腹圧を抜かず、効率よく鍛えていきましょう。

  1. 仰向けに寝てスタートポジションを取る
  2. 【ポイント】3秒かけて上体を起こす
  3. 【ポイント】3秒かけてゆっくりと戻る

注意点

動きがスローになるほどつらくなり、首に力が入りやすくなることに注意。首や肩を力むとすぐに痛めてしまうため、あくまでお腹まわりの筋力だけを使いましょう。

ベンチプレス

ベンチプレス

ベンチプレスにスロートレーニングを取り入れると、より強力に大胸筋の筋肥大を狙えます。

腹圧は抜かず、じっくりと筋肉に効かせていきましょう。

  1. ベンチに横になってバーベルを挙げ、スタートポジションを取る
  2. 【ポイント】3秒かけて胸ギリギリまでバーベルを降ろす
  3. 【ポイント】3秒かけてバーベルを挙げきる

注意点

通常トレーニングよりも息を止めて腹圧を掛ける時間が伸びるため、時間をかけすぎないように注意。安全面に注意して、できればはじめはサポートに入ってもらいましょう。

ダンベルカール

ダンベルカール

ダンベルカールにスロートレーニングを取り入れると、上腕二頭筋への負荷がさらに上がります。

もともとフォームも崩れやすく、チーティングもしやすいメニュー。あらためてじっくりと効かせることで、筋肉にいつもと違う刺激を与えていきましょう。

  1. ダンベルを持ち、スタートポジションを取る
  2. 【ポイント】3秒かけて肘を曲げていき、ダンベルを胸の辺りまで挙げる
  3. 【ポイント】3秒かけてダンベルを降ろす

注意点

途中で重量に負けて潰れてしまわないように注意。高重量を取り扱うときと比べて肘への負担は減るものの、ダンベルを降ろしたときも肘は伸ばしきらないようにしましょう。

スロートレーニングを取り入れて筋肥大を狙おう

スロートレーニングを取り入れて筋肥大を狙おう

スロートレーニングは安全かつ効果的。

筋トレ時に「伸展3秒、屈曲3秒」を意識するだけでよく、その効果も研究で証明されている優れたトレーニング方法です。

基本メニューにしてしまうもよし、刺激を変えるために定期的に取り入れるもよし。ぜひいつものトレーニングメニューに組み込んで、効果的に筋肥大を目指していきましょう。

QOOL編集部
プロとして実績のある身体づくりの専門家を監修者に迎え、正しいフィットネス情報を発信。クールなカラダをつくるためのモチベーションアップをお手伝いします。

【PR】スポーツで繋がる恋活・婚活マッチングアプリ「エンスポーツ」

AppStore、GooglePlayで好評配信中。

さっそく無料で登録