
筋トレの効果・やり方
WriterQOOL編集部
筋トレの「分割法」とは?トレーニング効率を上げる組み合わせ・メニュー例

筋トレの「分割法」においては、自分の筋力や目標、生活スケジュールから逆算して、もっとも効率の良い「分割数」でトレーニングしていけるのが理想です。
今回の記事では、筋トレに「分割法」を取り入れるメリットや基本的な考え方、具体的な分割方法まで解説。さっそく自分にあったトレーニングを取り入れていきましょう。
筋トレにおける「分割法」とは
筋トレにおける「分割法」とは、一度に全身を鍛えるのではなく、筋肉部位ごとにトレーニング日をわけるトレーニング手法のこと。
トレーニングを続けて筋肉が強化されてきたトレーニーは、主に体力の兼ね合いもあり、一度のトレーニングで「全身」を鍛えきれなくなってきます。
そこで、下記のようなイメージで「体力の配分」を考慮しつつ筋トレ効率をあげていくのが分割法の目的です。
分割法を取り入れる例
- 一度で全身筋トレする場合
「腕・肩・胸・お腹・下半身」に20%ずつの体力を使う - 上半身と下半身に日を分ける場合
「腕・肩・胸」に33%ずつの体力を使う
「お腹・下半身」に50%ずつの体力を使う - 部位を3つに分ける場合
「胸・上腕三頭筋」に50%ずつの体力を使う
「背中・上腕二頭筋」に50%ずつの体力を使う
「下半身・肩」に50%ずつの体力を使う
あくまでイメージですが、このようにスケジュールを分けることで1回毎の筋トレ効率がよくなります。
ただなんとなく分割するというのではなく、あくまでトレーニング効率アップを目指して取り入れていきましょう。
分割法のメリットは、筋肉に効率よく負荷を掛けられること
分割法のメリット
- 特定部位の筋肉をより追い込める
- 一度のトレーニング時間が短くて済む
分割法を取り入れることで、特定の筋肉部位へのトレーニング強度・トレーニング時間を多く取れることになります。
トレーニング内で筋肉を追い込みきれていなかったとしても、体力が尽きてしまえばそれ以上効かせることができません。
「筋トレが物足りなくなってきたな」と感じたら、分割法を取り入れるべきタイミングだと考えて良いでしょう。
筋肉がついてくるにつれて、少しずつ分割数を増やして行くのがセオリーです。
デメリットはメニュー構成が複雑になること
分割法のデメリット
- 初心者にはあまり意味がない
- スケジュールが複雑になってくる
分割法は、そもそも「一度に全身筋トレをして十分に効果があるレベル」の初心者には必要ありません。
あくまで筋肉よりも体力の方が先に尽きてしまう段階になってから分割しましょう。
さらに細かく分割するにつれ、筋肉部位ごとの干渉を考慮しつつトレーニング順を考える必要がでてくるため、スケジュール管理が難しくなるのも難点です。
今回の記事で基本的な分割法の基礎を習得していただき、ぜひ効率よく分割法を取り入れていって下さい。
【目的別】あなたにおすすめの分割数の選び方
それでは、自分にあった「分割数」の選び方をお伝えしていきます。
ここで焦点になるのが「現状のトレーニングで負荷が足りているか否か」という考え方。
基本的には、今の分割数で物足りなくなったタイミングで分割数を増やすことを検討してみて下さい。
以下、分割数ごとの代表的な分割例をご紹介していきます。
分割数 | 分割例 |
2分割 初心者向け メニュー例を見る> |
「上半身」 「下半身」 |
3分割 中級者向け メニュー例を見る> |
「胸、上腕三頭筋」 「背、上腕二頭筋」 「脚、肩」 |
4分割 上級者向け メニュー例を見る> |
「胸、上腕三頭筋」 「背中、上腕二頭筋」 「脚」 「肩」 |
5分割 プロ向け メニュー例を見る> |
「胸」 「背中」 「腕」 「肩」 「脚」 |
【2分割】全身筋トレを卒業する初心者向け
1日で全身を筋トレするのでは体力が追いつかなくなってくれば、まずは2分割にしてトレーニングしましょう。
2分割の場合は「上半身」「下半身」と分けるのがセオリーです。
例えば以下のようなメニューを参考に、上半身の日と下半身の日をわけてトレーニングしてみて下さい。
上半身 | ダンベルベンチプレス(胸) ダンベルショルダープレス(肩) ダンベルベントオーバーロウ(背中) スカルクラッシャー(腕) ダンベルカール(腕) |
下半身 | スクワット(尻・太もも) ワイドスクワット(尻・内もも) フロントランジ(尻・裏もも) レッグカール(ふくらはぎ) クランチ(腹筋) プランク(腹筋) |
【3分割】上半身をもっと追い込みたい中級者向け
2分割では一度のトレーニング効果が薄くなってきたら、3分割にしていきましょう。
3分割からは、一度にトレーニングする部位の組み合わせも考えて行く必要があります。
例えば「肩」を強化したい場合、同じ日に「腕」をトレーニングしてしまうと、筋肉の疲労がお互いに干渉して満足に効かせられなくなるかもしれません。
そこで、3分割にする場合は「胸、上腕三頭筋」「背、上腕二頭筋」「脚、肩」でトレーニングするのがセオリーです。下記の例も参考にしてみて下さい。
胸、上腕三頭筋グ | ベンチプレス(胸) ワイドプッシュアップ(胸) ディップス(胸・上腕三頭筋) スカルクラッシャー(上腕三頭筋) ダンベルキックバック(上腕三頭筋) |
背、上腕二頭筋 |
チンニング(背) ダンベルベントオーバーロウ(背) ワンハンドローイング(背) 逆手懸垂(上腕二頭筋) ダンベルカール(上腕二頭筋) |
脚、肩 |
ダンベルショルダープレス(肩) サイドレイズ(肩) ダンベルスクワット(脚) ブルガリアンスクワット(脚) サイドスクワット(脚) |
【4分割】本格的に体を作りたい上級者向け
3分割では「脚」「肩」と言った大きな筋肉に十分な負荷を与えられなくなってくれば、いよいよ4分割を検討しましょう。
この場合「胸、上腕三頭筋」「背中、上腕二頭筋」「脚」「肩」に分けるのがセオリーです。以下の例も参考にして下さい。
胸、上腕三頭筋 | ベンチプレス(胸) ワイドプッシュアップ(胸) ディップス(胸・上腕三頭筋) スカルクラッシャー(上腕三頭筋) ダンベルキックバック(上腕三頭筋) |
背、上腕二頭筋 | チンニング(背) ダンベルベントオーバーロウ(背) ワンハンドローイング(背) 逆手懸垂(上腕二頭筋) ダンベルカール(上腕二頭筋) |
脚 | ワイドスクワット(脚) ブルガリアンスクワット(脚) サイドスクワット(脚) カーフレイズ(ふくらはぎ) |
肩 | ダンベルショルダープレス(肩) フロントレイズ(肩・前部) ベントオーバーリアレイズ(肩・後部) サイドレイズ(肩) |
【5分割】大会を目指すレベルのプロ向け
4分割でも物足りなくなってきた場合は、最終的に5分割まで検討してみて下さい。
「胸」「背中」「腕」「肩」「脚」とトレーニング日を分けて、ほぼ毎日トレーニングをしていきましょう。下記の分割例も参考にしてみて下さい。
胸 | ベンチプレス(胸) インクラインベンチプレス(胸) ダンベルフライ(胸) ワイドプッシュアップ(胸) |
背 | チンニング(背) ラットプルダウン(背) ダンベルベントオーバーロウ(背) ワンハンドローイング(背) バックエクステンション(背) |
腕 | スカルクラッシャー(上腕三頭筋) ダンベルキックバック(上腕三頭筋) 逆手懸垂(上腕二頭筋) ダンベルカール(上腕二頭筋) ハンマーカール(上腕二頭筋) |
肩 | ダンベルショルダープレス(肩) フロントレイズ(肩・前部) ベントオーバーリアレイズ(肩・後部) サイドレイズ(肩) |
脚 | ワイドスクワット(脚) ブルガリアンスクワット(脚) サイドスクワット(脚) カーフレイズ(ふくらはぎ) |
【筋トレ頻度別】分割回数の組み合わせ方
自分に合った分割方法を選ぶことができれば、次はそれを割り振るスケジュールを決めましょう。
一週間でローテーションを組むと考えた場合、考えたいのは「部位ごとの休息期間」です。
同じ部位を鍛えるまでに、中2日〜3日の休息期間が挟まるようにローテーションさせていきましょう。
(これには筋肉の超回復が関係しますが、そのロジックがわからなければ筋トレの頻度についてプロトレーナーが解説した記事をご参考下さい。)
それでは週2日〜週5日までのスケジュール別で、筋トレのスケジュールの立て方を見ていきましょう。
週2日筋トレする場合の組み合わせ例
「週2回」の筋トレ頻度で分割法を採用する場合、上半身と下半身のトレーニングに1日ずつ当てはめると良いでしょう。
月曜日 | 上半身 |
火曜日 | オフ |
水曜日 | オフ |
木曜日 | 下半身 |
金曜日 | オフ |
土曜日 | オフ |
日曜日 | オフ |
休息日が多いのでスケジュールの都合がつきやすく、その点でも初心者向けと言えるでしょう。
週3日筋トレする場合の組み合わせ例
週3回の頻度で分割法を用いて筋トレをする場合、基本的には「2分割」か「3分割」で行うと良いでしょう。
週3日・2分割の組み合わせ例
月曜日 | 上半身 |
火曜日 | オフ |
水曜日 | 下半身 |
木曜日 | オフ |
金曜日 | オフ |
土曜日 | 上半身 |
日曜日 | オフ |
上記の日程で組み合わせる場合、次の週は下半身からトレーニングを始めてローテーションしていきましょう。
週3日・3分割の組み合わせ例
月曜日 | 胸、上腕三頭筋 |
火曜日 | オフ |
水曜日 | 背、上腕二頭筋 |
木曜日 | オフ |
金曜日 | 脚、肩 |
土曜日 | オフ |
日曜日 | オフ |
一週間内で区切りよくローテーションを回せます。毎週同じルーティンで過ごしていきたい人は、週3日の場合は3分割がベストでしょう。
週4日筋トレする場合の組み合わせ例
週4日の筋トレ頻度は、バリエーション豊かに組み合わせられるおすすめのスケジュールです。
2分割、3分割、4分割それぞれの組み合わせ例をご参考下さい。
週4日・2分割の組み合わせ例
月曜日 | 上半身 |
火曜日 | 下半身 |
水曜日 | オフ |
木曜日 | 上半身 |
金曜日 | 下半身 |
土曜日 | オフ |
日曜日 | オフ |
週4日・3分割の組み合わせ例
月曜日 | 胸、上腕三頭筋 |
火曜日 | 背中、上腕二頭筋 |
水曜日 | オフ |
木曜日 | オフ |
金曜日 | 脚、肩 |
土曜日 | オフ |
日曜日 | 胸、上腕三頭筋 |
3分割の場合だけ、1週間内の収まりが悪くなります。週ごとにローテーションが切り替わることにだけ注意して下さい。
週4日・4分割の組み合わせ例
月曜日 | 胸、上腕三頭筋 |
火曜日 | 背、上腕二頭筋 |
水曜日 | オフ |
木曜日 | オフ |
金曜日 | 脚 |
土曜日 | 肩 |
日曜日 | オフ |
週5日筋トレする場合の組み合わせ例
週5日で筋トレするのは、筋トレが仕事の一環であるようなプロ向けです。
休息日も綿密に計算しながらトレーニングしていく必要があるため、パーソナルトレーナーを雇うなどしてスケジュールを管理していくことをおすすめします。
週5日・5分割のスケジュール例は以下の通りです。
月曜日 | 胸 |
火曜日 | 背中 |
水曜日 | 腕 |
木曜日 | オフ |
金曜日 | 肩 |
土曜日 | 脚 |
日曜日 | オフ |
分割法を取り入れて、筋トレをもっと効果的に
分割法は、あなたの筋トレをもっと効果的にするためのテクニックです。
一度のトレーニング負荷に物足りなくなってくれば、分割数を上げるタイミングかもしれません。
ぜひ今回の記事を参考に、自分の筋肉レベルにあった分割数や組み合わせ方を設定してみて下さい。
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