正月太りとは
正月太りとは、年末年始の暴飲暴食や運動不足が原因で、体重が増えてしまう現象を指します。
正月太りによる体重増加は一過性であることが多いのですが、増えてしまった体重が長らく戻らない人も……。
まずは正月太りを経験したことがある男女1,000名の経験談をもとに、正月太りの実態をまとめました。
正月太りで増えた体重は、平均2.7キロ
「正月太りで、最大何キロくらい増えたことがありますか?」という質問に対して回答いただいた内容をまとめると「平均2.7kg」の結果になりました。
- 詳細データを見る
-
増えた体重 男性 女性 合計 1kg 28人 65人 93人 2kg 92人 259人 351人 3kg 140人 258人 398人 4kg 24人 42人 66人 5kg 45人 33人 78人 6kg 4人 5人 9人 7kg 2人 0人 2人 8kg 1人 1人 2人 9kg 0人 0人 0人 10kg以上 0人 1人 1人
「正月太りでは最大で2kg〜3kg程度増えた」という方が全体の75%を占めており、多数派。
その脇を少人数がかためる形で、平均は「2.7kg」という結果でした。
年末年始の1週間程度で2.7kgも増えてしまうかもしれない正月太り……実に恐ろしい現象です。
解消するまでに1ヶ月以上かかった人が50%超
また「その正月太りは、正月がすぎてからだいたい何日くらいで解消できましたか?」ともお聞きしました。
その結果、恐ろしいことに、50%以上の方が正月太りの解消までに1ヶ月以上かかった or 解消できていないという事実が明らかになっています。
- 詳細データを見る
-
期間 男性 女性 合計 3日ほど 11 18 29 1週間ほど 62 94 156 2週間ほど 92 205 297 1ヶ月以上 149 279 428 解消していない 22 68 90
また2週間ほどかかった方が30%程度と、すくなくとも1月中は正月太りを解消できずに過ごす方が大多数(80%ほど)を占める結果となりました。
このような正月太り、避けられるものならぜひとも避けたいものです。予防するためにも、その原因を把握しておきましょう。
正月太りの原因
今回の調査では、回答いただいた皆さんに正月太りの原因について自己分析をしていただきました。
そこではやはりというべきか、キーワードとして出てきたのが「餅」「酒」「運動不足」の3つです。
ただの食べ過ぎや飲みすぎというよりも、その中身に問題があるように感じましたので、正月太りの原因について考察していきたいと思います。
1. 食べ過ぎ。ポイントは「餅」
みんなの回答
- お餅ピザにハマってしまい、大量に食べてしまいました。(34歳女性)
- 餅の食べすぎとこたつの入りすぎだと思います(29歳女性)
- お雑煮やおせち料理。特におもちの食べ過ぎが原因かと思います。(35歳男性)
- 1日に10個以上の焼いたお餅を5日連続で食べてしまった。(24歳男性)
他、9割以上の方が「食べ過ぎ」について言及。
「食べ過ぎ」について言及する方が大多数を占めたのですが、中でも「餅を食べすぎた」とピンポイントに回答する方がとても多い結果となりました。
今回は餅と白米と玄米の成分量を比べてみたところ、驚愕の事実が判明しました。以下のデータをご覧ください。
100gあたり | 餅 (切り餅2個分) |
白米 (おにぎり1個分) |
玄米 (おにぎり1個分) |
カロリー | 235kcal | 168kcal | 165kcal |
タンパク質 | 4.2g | 2.5g | 2.8g |
脂質 | 0.8g | 0.3g | 1.0g |
糖質 | 49.5g | 36.8g | 34.2g |
※参考:カロリーSlism
普段主食として食べている方の多い白米や玄米と比較して、餅はカロリーも糖質も高いことがわかりました。
食べすぎの中身として、なにより「餅」を食べすぎていることが正月太りの大きな原因である可能性があります。
正月太りを避けたい方は、ぜひ食べる餅の数を制限することを検討してみて下さい。
- 食べ過ぎに関する意見をもっと見る
-
- 集まっておせちやお寿司などを食べた後、バイトで賄いも食べて3日過ごした(22歳女性)
- ケンタッキーとラーメンを二回ずつ食べた。(37歳男性)
- 毎日ご馳走を食べてはこたつで寝転がり、少し時間が経つとまた美味しいおやつを食べ、ご飯にお酒を繰り返していたため。(37歳女性)
- いつも食べない高価な食材を買う傾向にあるのでここぞとばかりに食べてしまう。(49歳女性)
- 初詣の出店や屋台で色々食べ歩いた事と、おもちをたくさん食べた事。(27歳女性)
2. 呑み過ぎ。ポイントは「醸造酒とジュース」
みんなの回答
- 友人と毎日のように飲み歩いて、それ以外の時間は寝てばかりいた。(36歳男性)
- 朝からみんなで飲むお酒と高カロリーな食事(34歳女性)
- 朝からビールを飲みながらおせち料理をたらふく食べたから(56歳男性)
普段は飲まない炭酸のジュースをついつい買ってしまう方や、朝からとにかくビールなどの酒を飲んでしまう方が多く、飲み物も正月太りの大きな原因の一つになります。
特に「酒を飲みたいけれど正月太りはできるだけ避けたい」という場合は、蒸留酒を選ぶと良いでしょう。
醸造酒であるビールは比較的カロリーが高く、ウイスキーや焼酎などの蒸留酒の方がカロリーを抑えられる傾向にあります。
詳しいノウハウは下記「ビール腹対策」の記事でプロトレーナーが解説していますので、あわせてご参考下さい。
- 飲み過ぎに関する意見をもっと見る
-
- ビールの飲みすぎと運動不足。昼間から箱買いしたビールをひたすら飲んでいました。(48歳男性)
- 酒の飲み過ぎ、つまみの食べ過ぎ、運動不足(56歳男性)
- 暴飲暴食にアルコールが増えて、仕事に出ない為に運動量もほぼ0に。見事に体重増加しました。(44歳男性)
- 暴飲暴食、特に大晦日から正月三が日は終日飲んでいる。(34歳男性)
3. 運動不足。しかし自覚がある人ほど運動している
みんなの回答
- 家にこもりっきりになって運動不足になったのが原因だと思う。(22歳女性)
- 仕事が休みだったので運動量が減ったのに普段よりも食べたから。(38歳男性)
- ほぼ一週間外出せずに家の中にいるため運動不足になる(51歳男性)
「運動不足」にまつわる回答では、おもしろい傾向が出ています。
正月太りを3日〜2週間ほどで解消できたと回答した方は「運動不足が原因だ」と回答することが多く、また普段から運動をしている方が多い傾向にありました。
一方で「正月太りを解消できなかった」とした方は、そもそも「運動不足」について一切言及していないケースがほとんどでした。
やはり普段から運動について意識している方は、一時的に太っても戻るペースが早いようです。
しかし普段から運動に意識を向けていない方は、正月太りの分をそのまま溜め込んでしまう……という傾向が顕著に出ていました。
正月太りの対策としては、お正月期間だけでなく、まずは日頃の「運動」に目を向けるところから始める方が良いのかもしれません。
- 運動不足に関する意見をもっと見る
-
- 普段は食べないご馳走が続く事と運動をしないでダラダラと過ごしてしまう事が原因だと思います。(39歳女性)
- 普段通っているスポーツサークルも休みになり、年末年始暴飲暴食をしてしまったから。(34歳女性)
- 仕事が休みで体を動かさなかった。寒さもあり、家に籠っていた。(48歳男性)
- 外に出歩かずに、家でゴロゴロしてテレビばっかりみているから。(55歳男性)
経験者おすすめ!正月太りのリセット方法
今回の調査では「正月太りをリセットするために取り入れたこと」を、複数回答可でお答えいただきました。
筋トレやランニング、ウォーキングなど全8項目でお聞きしたのですが、結果は以下の通りです。
今回票が集まっていたのは「筋トレ」「ウォーキング」「食事制限」の3種類。
その3種類をピックアップして、「正月太りを3日〜2週間ほどで解消できた」と回答した方482名から寄せられた「おすすめの正月太りリセット方法」をご紹介していきます。
筋トレ
皆の正月太りリセット方法
- 基本的に運動をしてすぐに痩せることが出来ました。 毎日ランニングを3kg、筋トレも自宅で毎日やったのですぐに痩せられました。(36歳男性)
- 普段から気になったら筋トレとストレッチをYouTubeを見ながら行っているので、正月ぼけが抜けてきたくらいに継続的に行っていたら戻りました。(32歳女性)
- 仕事が始まるので規則正しい食生活を送り、動くようになったので痩せました。後ジムに通って運動しました。(27歳女性)
筋トレは、482名のうちの115名(25%)が採用していたリセット方法です。
なお筋トレを行なった方は、正月太りに向けて始めたというよりも「普段から続けていた運動を再開した」というケースがほとんどでした。
また他の運動や食事制限とも組み合わせている方も多く、やはり日頃の運動習慣が大切であることが示された結果になっています。
これを機に、自宅やジムで筋トレを始めてみるのはいかがでしょうか。
ウォーキング
皆の正月太りリセット方法
- できるだけエレベーターやエスカレーターなどは使わずに、階段を使うようにしました。あと、水をたくさん飲みました。(29歳女性)
- 便通を良くするために、サツマイモなどの野菜を多く食べたり、揚げ物を控えるようにして、毎日1万歩以上歩くようにしています。(50歳女性)
- 間食を控えて、1時間ウォーキングを毎日する。夜はあまり食べないようにする。(32歳男性)
ウォーキングは、482名のうち167名(35%)が採用していたリセット方法です。
あえてウォーキングの時間を作って歩いたという方もいれば、意識的にエスカレーターを避けて階段を使った方、普段から仕事で歩き回っている方と様々。
日常の中で「歩く」ことを意識している方が、正月太りを早めに解消できている傾向にありました。
またウォーキングを取り入れている方は、普段から食事に気を使っている方が多いのも印象的でした。
まずは日頃から意識してウォーキングを取り入れて、少し健康に気を使っていきましょう。
食事制限
皆の正月太りリセット方法
- お粥や野菜中心の食事にして階段の上り下り運動をして1週間で元に戻した(37歳女性)
- 七草がゆを食べてからしばらく一日一回は雑炊を取り入れる(52歳男性)
- とりあえず、今までの食事に早めに戻すようにしています。そして、和食中心にして、なるべくカロリーを減らします。(39歳女性)
食事制限は、482名のうち250名(52%)が採用していたリセット方法です。
やはり食べた分は同じく食事で調整するという方が半数を超えていました。
とくに七草がゆを食べる1/7のタイミングから節制を始めている方が多く、お粥をダイエットに取り入れる方が多い傾向にありました。
七草粥にはもともと「無病息災」の意味が込められていますが、ある意味では本来の由来どおり、食べ過ぎの健康被害を解消するための良いきっかけになっているようです。
正月太りを機に、ぜひ日頃から意識して節制していってみて下さい。
プロトレーナー直伝、正月太りの対策と解消法
実際に正月太りを経験した1,000人の方々の実態やおすすめリセット法をご紹介してきました。
参考になった情報はございましたでしょうか?
最後に、プロトレーナーから教わった「正月太り対策と適切な解消法」をお伝えします。
プロトレーナー育成専門学校2nd PASS札幌校代表講師も務める「宮下トレーナー」に、正月太りへの対策と解消法をお聞きしました。
教えてくれたトレーナー
- パーソナルトレーナー監修者 宮下 真之
-
警察官を経てトレーナーへと転身。大手フィットネスクラブでインストラクターとしてキャリアを重ね、その後は北島康介氏プロデュース「FLUX CONDITIONINGS」の人事育成兼専属パーソナルトレーナーへ。プロゴルファーや力士、アーティストなど様々な著名人を受け持ち、2018年に独立して『KNOX』の代表として活動。パーソナルトレーナーの専門学校であるセカンドパス札幌校の代表講師としても活躍している。
担当実績
・浜崎あゆみ(アーティスト|2016年専属トレーナー)
・伊沢拓也(プロレーサー|2015年スーパーGT第三位)など
大会実績
・ベストボディジャパン2021札幌大会ミドルクラスファイナリスト
SNS
・Instagram
お正月に食べてしまうのは、この際仕方ないことだと考えましょう。
それを前提にして、正月前〜正月〜正月後の3つのフェーズに分けて行動していくことをおすすめします。
基本的には、多くの方がチャレンジしていたように運動と食事管理を取り入れてみて下さい。
年末から行う、正月太りへの対策
冬は寒くて外で運動しにくいため、自然と運動量が低下してしまう傾向にあります。
正月を前にしたタイミングで、ぜひ筋トレを始めて正月太りに対策していきましょう。
具体的には「下半身、胸、背中」などの大筋群を中心にトレーニングし、代謝をあげて、太りにくい体を作っておくことが大切です。
特にスクワットなどの下半身トレーニングは、筋肉量が増えやすいばかりか、有酸素運動と似たような効果も狙えておすすめですね。
正月になってからではなく、できれば正月前から対策を始めていくことが大切です。
正月終わりに愕然としないよう、今から対策を講じておきましょう。
正月太り対策におすすめの筋トレメニュー
正月真っ只中に行う、正月太り対策
いざ正月が訪れてからも、もちろん時間を作れるなら運動するにこしたことはありません。
しかしせっかくの正月ですから、基本的には思いっきり楽しみましょう。その中で、できることに取り組んでいくことが大切です。
例えば、以下のようなことならチャレンジしやすいのではないでしょうか。
- 食事面:朝食は抜く
- 運動面:大掃除を運動と思って取り組む
- 生活面:早寝早起きとともに、いつもより多く睡眠をとる。毎日体重を測る
上記のようなことを取り入れて、少しでも太らないよう意識していくだけでも、正月太りの対策になる可能性があります。
ちなみに家庭のある男性の方でしたら、奥様には運動代わりだとは言わずに「いつもありがとう。正月はゆっくり休んで。」と格好つければ、お小遣いアップのチャンスに繋がるかもしれません。
あとは「暇を作らない」ことが意外と大切です。正月はする事がなくて暇だからこそ、ゴロゴロと横になって間食をしてしまうのです。
よって色々なイベントを盛りだくさんに詰め込んで「忙しい正月」にすることが、一番の正月太り対策なのかもしれません。
ちなみに私は正月中にジムの改装をしたり「一人筋トレ合宿」と称して毎日ジムで筋トレしたりして過ごしています。
あとは地元に帰ってきた友人とジムに集合して、一緒に筋トレをして友人の正月を筋肉で潰させたりしています。(筋肉同窓会と名付けました)
正月後に行う、正月太り解消法
正月が過ぎたあと、実際に正月太りをしてしまっていたら、トレーニングと栄養コントロールで解消していきましょう。
おそらくこのタイミングになると「何kgまでは戻さなければ」と目標値ができているはずですから、それに合わせて食べる量を調整し、トレーニングを行うのが基本フローです。
また「なぜ体重を元に戻さなければならないのか」と、ダイエットの目的まで明確にしておくと、より結果に繋がりやすい傾向にあります。
1週間に体重の1%を減らすくらいのペースを目安に、計画を立ててみて下さい。
トレーニングに関する詳細な内容は、下記の記事で解説していますから、ぜひ参考にして下さい。
年明けは心がフレッシュで「今年こそは!」という気持ちになり、身体づくりに対してもモチベーション高く取り組めるタイミングです。
正月前から運動を始められていた方は、まずはそれを再開すると良いのですが、それでもなかなか運動モードに気持ちが切り替わらないこともあります。
そんな方は、ぜひ一度我々のようなパーソナルトレーナーに相談してみてください。
私の感覚としても、1月にジムに入会される方は多い印象です。
気持ちをあらたにしたタイミングで、ぜひ運動を始めてみて下さい。
ぜひ1月の早いうちからダイエットに取り組み、夏よりも前に身体を作ってしまいましょう。
正月太りを予防するには、日頃から運動しておくことが大切
正月太りは、なってから焦るのではなく、日頃から予防しておくのが一番です。
日頃から運動習慣が身についている方は、正月に一時的に体重が増えたとしても、比較的はやく元の体型に戻せている傾向にありました。
「ダイエットにはできるだけ早くから取り組み、長く時間をかけるほど良い」とは、宮下トレーナー談です。
すでになってしまった方は、一時的に運動するのではなく、ぜひ来年の正月に向けて運動を続けていきましょう。
これを機に、フィットネスジムやパーソナルトレーニングジム通いも検討してみてはいかがでしょうか。
今回の調査データ
今回調査した結果の生データを、エクセルファイルで配布いたします。調査内容はご自由に引用、集計してお使いください。
その際、出典元として「QOOL(https://qool.jp)」を明記いただきますようお願いいたします。
近くの
おすすめパーソナルジムを探す