監修者プロフィール
- パーソナルトレーナー監修者 宮下 真之
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警察官を経てトレーナーへと転身。大手フィットネスクラブでインストラクターとしてキャリアを重ね、その後は北島康介氏プロデュース「FLUX CONDITIONINGS」の人事育成兼専属パーソナルトレーナーへ。プロゴルファーや力士、アーティストなど様々な著名人を受け持ち、2018年に独立して『KNOX』の代表として活動。パーソナルトレーナーの専門学校であるセカンドパス札幌校の代表講師としても活躍している。
担当実績
・浜崎あゆみ(アーティスト|2016年専属トレーナー)
・伊沢拓也(プロレーサー|2015年スーパーGT第三位)など
大会実績
・ベストボディジャパン2021札幌大会ミドルクラスファイナリスト
SNS
・Instagram
40代女性は筋トレをしないと太りやすくなる
40代の女性は筋トレをしないと太りやすくなるため、運動が特に大切な年代。
なぜなら女性に限らず40代ともなると徐々に筋肉量が低下し、基礎代謝が減少してしまうからです。
基礎代謝というのは何もせずにじっとしていても消費されていくエネルギーのことですが、40代女性の基礎代謝は、10代のピーク時に比べて70%程度に低下すると言われています。(参考:加齢とエネルギー代謝)
そのため食生活を変えず運動もしないでいると「昔に比べてなぜか肉がつきやすくなった」「階段の昇り降りでさえ疲れる」ということに。
女性は男性に比べると筋肉が付きにくいため、より筋肉量が低下しやすい傾向にあります。
さらに女性は50代で著しく基礎代謝が減少するため、今のうちに筋トレを行い筋肉量を増やすことで、同年代の女性より若さを保つことに繋がるでしょう。
ポイント1. 40代女性の筋トレは負荷をかけ過ぎないことが大切
筋トレは大切と説明しましたが、無理に負荷をかけるのはNGです。
と言いますのも40代になると「関節」と「靭帯」の回復が大幅に遅れるため、負荷をかけすぎて痛めてしまうと、最悪の場合筋トレを継続できなくなります。
例えば筋肉は最大で72時間あれば回復しますが、関節や靭帯は痛めると数週間単位で回復に時間がかかることも。
そのため、10〜15回程度の負担の少ない負荷回数で筋トレを行っていくことが重要です。
ポイント2. 筋トレの頻度は週2回で大丈夫
「仕事や家事で毎日筋トレをする時間がない」と悩んでいる方は安心してください。
筋肉を育てるには、週2回程度の筋トレが最も効果的。
その理由は「超回復」という筋肉の成長プロセスにあります。
筋肉を成長させるには、筋トレで「筋肉を損傷」させた後に「栄養を補給」して「休息」することが必要です。
筋肉が修復されるのは「休息」のとき。筋肉が修復されるまでには48時間〜72時間の休息を要すると言われています。
つまり中2日〜3日を休息に当てると、もっとも効率よく筋肉を成長させていけるということ。
そのため週2回のトレーニングを続けて、効率よく鍛えていきましょう。
40代女性向け。週2の自宅筋トレのメニュー
鍛える部位 | トレーニング名 | 回数 |
胸 | 膝付き腕立て伏せ | 10回×2セット |
背中 | バッククステンション | 10回×2セット |
腕 | リバースプッシュアップ | 10回×2セット |
腹筋 | バイシクルクランチ | 10回×2セット |
下半身 | スクワット | 10回×2セット |
全身をバランスよく引き締めるには、部分ごとに筋トレするよりも全身を鍛える筋トレを取り入れることが大切。
筋トレ上級者でない限り、部位ごとの筋トレを取り入れても、消化不良になり大きな成果は見込めないからです。
ご紹介するトレーニングメニューを週2回行い、バランスの良い体型作りをしていきましょう。
膝つき腕立て伏せ
膝付き腕立て伏せは、バストアップだけでなく二の腕痩せ効果もあります。
筋力が少ない女性は、腕立て伏せは難しいため「膝つき腕立て伏せ」を行いましょう。
やり方
- 四つん這いになり、手を肩幅より広い位置につき、頭から膝までを一直線の状態にする
- 胸が地面につく直前まで腕を曲げたら、元に戻る
得られる効果
- バストアップ
- 二の腕の引締め
バックエクステンション
バックエクステンションは猫背改善に効果的なトレーニング。
反動を使うと腰を痛めるリスクがあるため、常にゆっくりとコントロールした動作で行いましょう。
やり方
- うつ伏せで手を頭の後ろで組み、つま先は床に向ける
- つま先を床につけたまま、胸が床から離れるまで上体を起こす
- 上体を起こしたら、ゆっくりと胸を床の方へ下ろす
得られる効果
- 姿勢改善
- 体幹の引締め
リバースプッシュアップ
リバースプッシュアップは、二の腕痩せに効果抜群。
二の腕は日常生活で使われる機会が少ないため、リバースプッシュアップで鍛え、たるみを解消しましょう。
やり方
- 椅子に背を向け、座面に手を置いて膝は軽く曲げる
このとき、手は肩幅にセットする - 肘が外側に広がらないよう90度になるまで曲げる
- 元の位置に戻り、同じ動きを繰り返す
得られる効果
- 二の腕の引締め
バイシクルクランチ
バイシクルクランチは「上体をひねる」ため、お腹周りへの負荷を大幅に上げられます。
通常の腹筋よりも負荷が高いだけでなく、腹筋全体をまんべんなく鍛えられるトレーニングです。
やり方
- 仰向けになり両手を耳の後ろにあて、頭を浮かせて両膝を曲げる
- 脇腹をひねりながら右肘と左膝を近付ける
- 反対側も同様に行う
得られる効果
- お腹の引締め
- 他の腹筋メニューに比べ腹筋全体をバランス良く刺激できる
スクワット
太ももは筋肉量が体の中で一番多い部位。スクワットで基礎代謝を上げ、ダイエット効果を最大化しましょう。
やり方を間違えると膝に負担がかかるため、しっかりと正しいフォームで行うことが大切です。
やり方
- 足を肩幅より広めに開き、つま先を少し外に向ける
- 胸を張り背筋を伸ばして、手は前に伸ばす
- お尻を後ろに突き出すイメージで、太ももと地面が平行になるまで膝を曲げる
- 胸から上がるイメージで、ゆっくり立ち上げる
得られる効果
- 基礎代謝アップ
- ヒップアップ
- 姿勢改善
40代女性に嬉しい筋トレで得られる効果
筋トレで得られる効果は、単にボディメイクができるだけではありません。
メンタル面や私生活にも大きな影響があるため、筋トレで得られる効果を知って、ダイエットのモチベーションをあげましょう。
効果1. 冷え性や肩こりが改善する
冷え性や肩こりの原因の一つに血行の固まりが挙げられます。
しかしこれは筋トレによって筋肉を刺激し、全身の血行を促進させることが可能。
血行が全身に行き渡ると、冷え性だった部位を暖め、肩こりなど凝り固まった筋肉をほぐしてくれます。
肩こりや冷え性を解消すると、基礎代謝も上がってダイエット効果も出るため筋トレは一石二鳥と言えるでしょう。
効果2. 転倒や怪我の予防になる
運動をしないと筋肉が衰えるため、疲れやすくなるだけでなく、転倒による怪我につながります。
40代になると骨密度が低くなり、ちょっとした転倒で骨折する人も少なくありません。
筋トレをすれば筋肉量はもちろん体幹も体力もアップするため、転倒などでの怪我を避けることも可能に。片脚で行ったりダンベルを持って行うメニューを行うと、骨密度向上も期待できます。
あなたはまだ先の話だと思っているかも知れませんが50代〜60代になってから転倒予防の筋トレを始めようと思っても、モチベーションも体力もなくなり一歩を踏み出すハードルが高くなってしまいます。
そのため40代のうちから筋トレをする習慣をつけ、老後の健康への不安を解消しましょう。
効果3. ストレス解消になる
筋トレに取り組むと、血流が促進されて体の中の血液が循環し、それによってリラックス状態を作れます。
また、筋トレは筋肉をほぐすため、肉体的なリラックス効果もあります。
これは筋トレによって自律神経が整ったことと、脳内で分泌されたセロトニンやエンドルフィンなどのホルモンの効果によるもの。
40代女性は仕事や家事のストレスを、お酒や食事で解消する人も多いでしょう。
しかし筋トレをすれば健康的にボディメイクをしつつ常に肉体、精神はリラックス状態を保つことが可能に。
「ストレスで太った」「多少のことでイライラしてしまう」なんてことも解消できるはずです。
40代女性が筋トレの効果を最大化させるコツ5つ
それでは筋トレの効果を最大限に得られるよう、コツを覚えておきましょう。
40代ともなると、基礎代謝が低下するスピードも早くなるため、痩せづらくなります。
例えば女性の筋肉量は20歳がピークで、それから年に0.5%の割合で減少。40代に入るとさらにペースアップしてしまい、年間1%も減少していくのです。
筋肉量を的確に増やして基礎代謝を上げるためにも、筋トレの効果を最大化させるコツを覚えるのは必須と言えるでしょう。
今回の解説では「筋トレと併せて行うと脂肪燃焼が促進される運動」と「筋肉を効率よく育てる知識」を紹介します。
コツ1. 筋トレは正しいフォームで行う
どんな筋トレにも必ず正しいフォームが存在します。フォームが崩れているといつまでも効果を実感できないままに。
筋トレ初心者は「トレーニングをこなす=効果が出る」と思いがちのため、反動や勢いを利用して楽な動作してしまうことも。
基本的に楽に感じるフォームは崩れたフォームです。そのため、あなたがやりたいトレーニングの正しいフォームをきちんと調べたうえで、反動や勢いを利用せず筋トレをしましょう。
コツ2. しっかり睡眠をとって筋肉を補修する
睡眠中にとても多く分泌される成長ホルモンは、傷ついた筋肉を補修、発達してくれます。
睡眠が不足していると筋肉を補修してくれる成長ホルモンが足りず、いくらトレーニングをしても筋肉が再生しきる前に傷をつけてしまうことになるため、トレーニング効果が出ない原因に。
例えば就寝前にSNSをチェックしたり、動画を見たりする行動は全て朝に行うようにすると睡眠時間を確保できるはず。
「しっかりトレーニングをして睡眠をとる」これが筋トレ成功への近道ですので、筋肉のために早く寝るよう心がけましょう。
コツ3. タンパク質をとって筋肉増量をサポート
筋肉量を増やすと基礎代謝アップにつながると説明しましたが、その筋肉量を増やすためにはタンパク質を摂取する必要があります。
そして食事だけでは足りないタンパク質を補給できる便利アイテムがプロテインです。
プロテインの摂取タイミングは、「筋トレ直後」がもっとも効果的。筋トレの直後にたんぱく質を補給することで、筋肉増量に最大限の効果を発揮します。
できればゴールデンタイムと呼ばれている筋トレ後の30分から遅くとも1時間以内には摂取しましょう。
「筋トレ+プロテイン」は、効率のよいボディメイクには必要不可欠。ぜひ取り入れてみて下さい。
コツ4. 有酸素運動で脂肪を燃焼させる
筋トレで引き締めつつ、有酸素運動で脂肪を燃焼するのが効率のいいダイエット方法です。
有酸素運動とは「軽い負荷で長く続けられる運動」のこと。
筋肉を動かすエネルギーである脂肪を燃焼させる運動のため、「体脂肪を減らしたい」という女性にとっては最適な運動です。
まずは1分60回×3セットを目標に、自宅で縄跳びなどを無理のない範囲で取り入れるのがおすすめ。
毎日少しずつでも有酸素運動を取り入れることで、余計な脂肪を燃焼させて行きましょう。
コツ5. ストレッチで代謝の良い体を作る
ストレッチをして体の柔軟性を高めると、可動域が広がり、脂肪の燃焼率がアップ。
動作が大きくなれば基礎代謝量も増え、より脂肪を燃焼しやすく痩せやすい体に。
また、ストレッチをすると「体の凝りやむくみが取れ血行が促進される」「脂肪の分解を促す成長ホルモンの分泌を活性化する」など、脂肪がつきにくい体づくりに役立ちます。
それだけでなく、ストレッチは怪我の予防にも効果的。
ダイエットの効果を最大化して効率よく痩せたい人は、筋トレと全身をほぐすストレッチを10分行い、脂肪燃焼しやすい体をつくっていきましょう。
自宅筋トレで誰もが羨む40代女性を目指そう
40代の女性が筋トレをするうえで大切なのは、無理をせず負荷をかけること。
筋トレのやる気があるうちは、一気に負荷をかけがちですが、体の故障につながるため控えましょう。
まずは紹介したメニューを参考に全身の筋肉を増やし基礎代謝をあげることを意識してみてください。
余裕を持って筋トレができるようになったとき初めて負荷を増やすことが重要です。
しっかりとプロから教わるのもおすすめですので、自分にあったトレーニングをしていきたい方は、下記記事を参考にパーソナルジム通いも検討してみて下さい。
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