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WriterQOOL編集部

キックボクシングの「構え」の種類を解説。メリット・デメリット比較

キックボクシングの「構え」の種類を解説。メリット・デメリット比較

「キックボクシングを始めたいけど、構えはどうすればいい?」と悩むあなたへ、今回は代表的な3つの構えについて解説します。
構えにはそれぞれメリット・デメリットがあり、一概にどれが良いというわけでもありません。
今回の解説を参考にしていただき、ぜひ自分のファイトスタイルや好みにあった構えを見つけていって下さい。

キックボクシングの構えの種類とは?

キックボクシングの構えの種類とは?

キックボクシングの構え

重心の違い(前足:後ろ足)

基本的な構え

5:5

後ろ重心の構え(ムエタイスタイル)

4:6

前重心の構え(ボクシングスタイル)

6:4

サウスポーの構え

各構えに準ずる

上記がキックボクシングにおける代表的な構え。大きな違いは「重心の位置」です。

ファイトスタイルや好み、性格によって各々が決めることがほとんどで、一概にどれが良くてどれが悪いというわけではありません。

例えばインファイトが得意な物怖じしない性格で、パンチで攻めるのが得意な場合、得意技を活かせる「前重心の構え」をする選手が多い傾向にあります。

ストロングポイントは選手によって異なるため、まずは様々な構えを知り、練習で試してみると良いでしょう。

基本の構え

基本の構え

基本の構えは攻撃と防御のバランスが良く、全てのキックボクサーがまず習うフォーム。

機動力を活かして手数を出したり、相手の攻撃を避けてから攻撃をするなど、ステップを生かして飛び込むような戦い方をしやすい構えです。

基本の構えの参考動画

上記動画に登場する、K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者にも輝いた「大雅選手」が、サウスポーの「基本の構え」で戦っています。

基本の構えのメリット・デメリット

メリット

  • 前や後ろに体重移動がしやすい
  • パンチスタイルや待ちスタイルの両方やりやすい
  • 相手の攻撃をかわしやすい

デメリット

  • 特になし

向いている人

身体能力の高い人、持久力のある人、俊敏性のある人

基本の構えのやり方

  1. 両足を肩幅に開き、左足を前に出し、体は右45度に傾ける
  2. 両拳をこめかみの高さに上げ、両脇を軽く締める
  3. 左拳は少しだけ前へ出し、右拳は自分の顎とこめかみを守るように構える
    (両ひじが90度になるよう意識する)
  4. 左足の爪先は正面を向け、右足の爪先は右45度に向け、右足のかかとを軽く浮かせる
  5. 軽く膝を曲げ、攻撃と防御に備える
  6. 顎を引き、視線が下を向かないよう、両目は上目づかいをするように前方を直視
  7. 重心は前足:後ろ足・5:5にする

※説明はオーソドックススタイル(右利き向け)

後ろ重心の構え(ムエタイスタイル)

後ろ重心の構え(ムエタイスタイル)

次に、ムエタイスタイルとも呼ばれる「後ろ重心の構え」について解説します。

この構えは基本的に相手と距離をとり、蹴りの間合いで戦うスタイル。

主にミドルキックやローキックで攻め、重心のかかった後ろ足で地面を蹴って前に出ながらパンチを繰り出します。

後ろ重心の構えの参考動画

上記動画に登場する、RISE世界フェザー級王者にも輝いた「那須川天心選手」後ろ重心の構えを使っています。

後ろ重心の構えのメリット・デメリット

メリット

  • 相手の蹴りをカットしやすい
  • キックをしやすい
  • 相手の射程距離内に入りにくい

デメリット

  • パンチにパワーが乗りづらい
  • 相手に自分の懐に入られるとパンチを避けれない
  • 腰が高くなるので倒されやすい
  • フットワークがワンテンポ遅れる

向いている人

蹴りが得意な人、身長が高い人、カウンターが得意な人

後ろ重心の構えのやり方

  1. 両足を肩幅に開き、左足を前に出し、体は右45度に傾ける
  2. 両拳をこめかみの高さに上げ、両脇を軽く締める
  3. 左拳は少しだけ前へ出し、右拳は自分の顎とこめかみを守るように構える
    (両ひじは90度になるよう意識する)
  4. 左足の爪先は正面を向け、右足の爪先は右45度に向け、右足のかかとを軽く浮かせる
  5. 軽く膝を曲げ、攻撃と防御に備える
  6. 顎を引き、視線が下を向かないよう、両目は上目づかいをするように前方を直視
  7. 重心は「前足:後ろ足=5:5」で構えたところから、後ろ足に加重して「前足:後ろ足=4:6」にずらす

※説明はオーソドックススタイル(右利き向け)

前重心の構え(ボクシングスタイル)

前重心の構え(ボクシングスタイル)

前重心の構えは積極的に前進してプレッシャーをかけ、追い詰めて戦うスタイルです。

基本的には相手からの攻撃を避けるよりも、ガードで受けながらパンチ、ローキックなどのリターンでダメージをコツコツ与えていく形。

最終的にはコーナーに追い詰めて自分の得意な攻撃で沈めていくような、アグレッシブに攻めてKOを狙う戦い方が多い傾向にあります。

前重心の構えの参考動画

上記動画に登場する、K-1 WORLD GP3階級制覇を果たした「武尊選手」が前重心の構えを使っています。

前重心の構えのメリット・デメリット

メリット

  • 前からの攻撃に対してのけぞらない
  • 相手にプレッシャーをかけやすい
  • 多少の攻撃では重心がブレない
  • パンチが打ちやすい
  • ローキックが蹴りやすい

デメリット

  • 相手の蹴りを前足でカットしにくい
  • 前足が上がりにくく、ハイキックがしにくい
  • ローキックやミドルキックのディフェンスが比較的苦手

向いている人

ボクシングテクニックに自信のある人、打たれ強い、体が頑丈な人、空手出身

前重心の構えのやり方

  1. 両足を肩幅に開き、左足を前に出し、体は右45度に傾ける
  2. 両拳をこめかみの高さに上げ、両脇を軽く締める
  3. 左拳は少しだけ前へ出し、右拳は自分の顎とこめかみを守るように構える
    (両腕は90度になるよう意識する)
  4. 左足の爪先は正面を向け、右足の爪先は右45度に向け、右足のカカトを軽く浮かせる
  5. 軽く膝を曲げ、攻撃と防御に備える
  6. 顎を引き、視線が下を向かないよう、両目は上目づかいをするように前方を直視する
  7. 重心は「前足:後ろ足=5:5」で構えたところから少しだけ前膝を沈めて「前足:後ろ足=6:4」にずらす

※説明はオーソドックススタイル(右利き向け)

サウスポーの構え

サウスポーの構え

ここまでにご紹介した3つの構えを左右反対にすれば、そのままサウスポーの構えになります。

しかし左利きだからといって必ずサウスポーにしなければならないわけでもありません。

例えば左足を使った前蹴りが得意な人はオーソドックススタイル(右利きの構え)の方が蹴りやすいため、左利きでもあえてオーソドックススタイルを取り入れることもあります。

しかし対人スポーツはサウスポーの方が有利に試合展開を進めやすいとも言われており、右利きにも関わらずサウスポーの構えにする選手もいます。

まずは様々な構えを試し、練習の中で自分のファイトスタイルにあった構えを見つけていってください。

自分にあったキックボクシングの構えを見つけるのも上達の近道

キックボクシングの構えは各々のスタイルや体格、身体能力によって変わります。

構えに正解はないものの、最適な構えを見つけるためには様々な種類の構えを試してみることが大切。

好きなキックボクサーの試合を見て構えを真似してみたり、自分の得意な技が出しやすい構えを研究したりと工夫しながら、ぜひ自分にあった構えを習得していって下さい。

QOOL編集部
プロとして実績のある身体づくりの専門家を監修者に迎え、正しいフィットネス情報を発信。クールなカラダをつくるためのモチベーションアップをお手伝いします。