腹筋ローラーの正しい呼吸法は「腹圧」がカギ
腹筋ローラーの正しい呼吸法
- スタート前に息を吸って止め、腹圧を上げる
- 止めたまま動作する
- 戻ってきて負荷が抜けてくるのに合わせて吐く
腹筋ローラーにおける呼吸法は「スタート前に大きく息を吸って腹圧を上げ、転がっているときは息を止めておく」のが正解。トレーニングフォームに加えて「呼吸」にも意識を向けることで、より強力に腹筋に負荷をかけられることにも繋がり、トレーニング効果がアップします。
それほど負荷の高くない筋トレでは「自然呼吸」が良いとされていますが、腹圧をあげる必要のあるトレーニングは別。例えば腹筋ローラーで転がりながら自然呼吸をすると、腹圧が抜けることで腰が反りやすくなり、腰まわりに余計な負荷がかかる原因にもなります。
腹圧を上げて腹筋に適切な負荷をかけるためにも、正しい呼吸を意識しておきましょう。
スタート前に息を大きく吸って止める
腹筋ローラーのスタートポジションを取る直前に、まずは息を大きく吸って止め、腹圧を高めておきましょう。
両膝がぴったりとついており、肩から膝までが真っ直ぐで、腹筋ローラーを握っている手が肩の真下にきている状態が正しいスタートポジションです。
腹圧を上げて「腹筋を固めた状態」になっていなければ、このスタートポジションを維持するのも難しいはず。まずは腹圧を高めて正しいスタートポジションを取ることが、正しい呼吸法への第一歩です。
腹筋ローラーを転がすときは息を止めたまま
腹筋ローラーを転がすときは、腹圧を込めて腹筋に力が入った状態を維持します。
もしも息が抜けて腹圧が下がってしまうと、腰が反って不要な負荷が掛かり、腰痛の原因にもなりかねません。とにかく腹筋の力で体を支えられるよう、お腹に集中しながら前に転がしましょう。
また、転がすときにグリップを握る手首が下がってしまうと、体の構造上どうしても腰が反る姿勢になってしまいます。手首はグリップと平行か、それより上の位置にある姿勢を心がけて下さい。
腹筋ローラーを引き戻すとき、負荷の低下に合わせて息を吐く
腹筋の筋力でギリギリ耐えられる距離までローラーを転がしたら、またお腹の筋力を使って引き戻します。
このときに腕の力で引き戻したり、お尻から体を引いてしまうと腹筋のトレーニングになりません。必ずお腹の力で引き戻しましょう。
ある程度引き戻せたあたりから、腹筋への負荷が下がってくるのに合わせて息を吐いていって構いませんが、無理してまで息を吐く必要はありません。腹筋に負荷が掛かっているあいだは、体を支えるのに必要なだけの力を維持しましょう。
「転がす前に大きく吸う」「転がしている間は呼吸を止める」と覚えておくのが、もっともシンプルな呼吸法です。
腹筋ローラー初心者にありがちな、呼吸法の勘違い
次に初心者が間違えてしまいやすい、腹筋ローラーの呼吸法で勘違いしがちなポイントをお伝えしていきます。
正しい呼吸法を身につけて、効率よくトレーニングしていきましょう。
この呼吸は逆?どちらが正しい?と迷ってしまう
初心者ほど「いつ吸って、いつ吐くのが正解?」と、とにかく呼吸する順番だけを重視してしまうことがありますが、ポイントはそこではありません。「とにかく腹筋に正しく負荷をかけるトレーニング」ができれば、それでOKです。
今回「息を止めて腹圧を高めた状態を維持する」とお伝えしたのは、転がしている途中に呼吸をすると腹筋から力が抜け、腰に負担がかかってしまいやすいから。
呼吸の順番というよりも「動作中はぜったいに腹筋から力を抜かない」「体を腹筋の筋力だけで支える」という意識を第一に行っていきましょう。
腹式呼吸じゃないとダメだと思い込んでしまう
今回の腹筋ローラーの話題では「腹圧を高める」という言葉を使っているため「腹式呼吸じゃないとダメなんだ」と感じてしまいそうですが、それは勘違い。
筋トレにおいては、腹式呼吸でも胸式呼吸でも問題ありません。
よく勘違いされることですが、肺に空気が入るから腹圧が高まるのではなく、横隔膜が下がることで腹圧が高まります。
腹圧 – 空手道場 養正館より引用
もちろん腹式呼吸の方がお腹に力を込めやすいことが多いため、基本的にはそれで問題ありません。しかし意識して腹式呼吸を行うのが難しければ、胸式呼吸で大きく吸ってからお腹に力を込めても良いのです。
呼吸の種類は関係なく、腹筋ローラーの場合は「お腹に力を込める」ことが大切だと覚えておきましょう。
膝コロと立ちコロの呼吸の違いに悩んでしまう
腹筋ローラーの使い方には、膝をついて伸ばす「膝コロ」と、膝をつかずに前屈の状態から伸ばす「立ちコロ」がありますが、呼吸法はどちらのトレーニングでも同じ。
中には「呼吸法が変わる」と伝えている資料も見つかるかもしれませんが、要するに「立ちコロは、膝コロよりも更に腹圧を高めておく必要がある」と注意する内容になっているはずです。
どちらにせよ動作中は絶対にお腹から力を抜かず、腹筋で体を支えるよう意識して下さい。まずは膝コロが余裕をもってできるようになってから、立ちコロにチャレンジしていきましょう。
腹筋ローラーのトレーニング効果を高めるコツ
ここからは、呼吸以外にもある腹筋ローラーの効果を高めるコツをご紹介します。
「呼吸は正しくできているはずなのに、いまいち効果が出ない」というあなたは、以下の3点についても見直してみましょう。
正しいトレーニングフォームを身につける
呼吸法とも繋がる話になりますが、トレーニング中の正しい姿勢の維持はマストです。
- 肩から膝までを真っ直ぐに維持する
- 顔は下を向く
- 手首は下げない
とにかく腹筋を固めて行うことで、腰も反らず、手首も下がらず、まっすぐに近い綺麗な姿勢になるはずです。呼吸にも気を遣って腹筋から力を抜かないようにしながら、とにかく正しい姿勢を維持して行いましょう。
休憩は長めにとる
腹筋ローラーのトレーニングは「10回を目標に限界まで続けて、1分休憩を挟んで3セット行う」というフローがベーシックな考え方です。
しかし近年の研究では「休憩は1分」と決めてしまうよりも「筋肉を完全に回復させるだけの休憩時間を取る」方が筋力アップに有効とされています。
つまり場合によっては2〜3分の休憩時間を取りながら、毎回限界まで筋肉を使っていきましょう。
初心者は毎日ではなく「2〜3日に1回」でOK
「腹筋ローラーは毎日でも続けた方が良い?」と考える方も多いですが、特に初心者は週に2回程度の頻度で続けましょう。
腹筋は確かに強い筋肉で、毎日でも鍛えて良いとされている部位ではあります。
しかし腹筋ローラーで正しく腹筋を鍛えられていれば、初心者にとって毎日できるような負荷のトレーニングではありません。筋肉痛になって、2日ほどは休まなければ満足にトレーニングできないような状態になるはずです。
そのくらい筋肉痛にならないのであれば、フォームや力の掛け方を見直して方が良いかもしれません。
1回のトレーニングで限界まで力を使い、週に2日を目安に続けていって下さい。
脂肪を落とす有酸素運動も取り入れる
どれだけ腹筋ローラーを使って腹筋を鍛えたとしても、脂肪を落とさなければシックスパックは見えてきません。
腹筋ローラーのトレーニングと並行して、ウォーキングやサイクリング、縄跳びなどの有酸素運動にもトライしてみましょう。「腹筋ローラー→有酸素運動」の順で行うと、効率的に体脂肪を燃やす効果を期待できます。
腹筋ローラーだけでく、有酸素運動を取り入れることで、引き締まったシックスパックに近づいていくはずです。
腹筋ローラーの呼吸を見直してトレーニング効果アップ
腹筋ローラーの呼吸法では、とにかく「腹圧」を高めて維持することが大切です。トレーニング中は基本に息を止めた状態で行い、つねに腹筋に力をいれながらトレーニングできるよう心がけましょう。
腹筋ローラーは女性らしいくびれ作りにも、男らしいシックスパック作りにも役立ちます。ぜひ正しい呼吸法・フォームでトレーニングを続けて、クールなカラダを作っていきましょう。
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