ダイエット目的の筋トレは週2回だけでOK
「ダイエットしたい」という女性にとって欠かせない運動の一つである筋トレ。
筋トレには、体の気になる部分を引き締めることができるだけでなく、基礎代謝をアップさせる効果があります。
基礎代謝がアップすると、何もしていなくても消費するカロリーが大きくなるため、痩せやすい体を作ることが可能。
また、基礎代謝がアップすることで今までと同じ量の食事を摂取していても、体脂肪として体に蓄えられる量が少なくなり、太りにくい体質になることができるでしょう。
まずは筋トレで筋肉量とともに基礎代謝を増やすところからスタートするのが、賢いダイエットと言えます。
筋トレを毎日やらなくてもダイエットはできる
今この記事を読んでいるあなたは、「ダイエットにおすすめの筋トレは?」と、すでにダイエットに効果的な筋トレメニューについて調べているはず。
しかしながら「調べて出てきたおすすめの筋トレメニューを、毎日全部やるのは無理……」という気持ちになったかもしれません。
結論から言えば、筋トレは、無理をして毎日やる必要はありません。2〜3日の間隔を開けながら筋トレをすれば十分にダイエット効果を得ることができます。
例えば「お腹が気になってきたから」と毎日腹筋を繰り返すよりも、2~3日おきに腹筋を鍛える筋トレを行なったほうが効率よく引き締めることができます。
2〜3日おき、つまり、週2回だけの筋トレだけで、ダイエットを成功させることは可能ということです。
週2回の筋トレでOKな理由
なぜ週2回だけでダイエットができるのか、それは筋肉が育つサイクルが関係しています。
筋トレでは、下記のような「筋肉の損傷・栄養補給・休息」というサイクルを繰り返しているからです。
- 筋肉の損傷
- 栄養補給
- 休息
簡単に言うと、「適度な筋トレで筋肉を損傷させた後、栄養を補給して休息することで、更に筋肉を成長させていく」という仕組み。
筋肉が修復されるのは、サイクルの3番目「休息」のとき。
筋肉が修復するまでには48時間〜72時間の休息を要すると言われており、これが筋トレの適切な頻度が2〜3日に1回だと言われる理由です。
つまり、毎日やみくもに筋トレをするよりも、2〜3日おきに筋トレをしたほうが効率よく筋肉量を増やすことができ、基礎代謝もアップさせることができるということ。
「筋トレをしたらムキムキにならないか不安」という女性の声も多く聞きますが、女性はホルモンの関係で男性より筋肉がつきにくいため、週2回程度の筋トレでムキムキになることはまずないと言ってもいいでしょう。
安心して筋トレに励んでください。
これだけやればOK。ダイエットにおすすめの筋トレメニュー
ここからは、「これだけを週2回こなせばOK」とトレーニングメニューについてご紹介していきます。
女性が特に気になる部位を鍛えることができるメニューを4つだけピックアップしました。
この4種目を週に2回、継続して行いましょう。
3ヶ月も続けるころには、全体的に引き締まったメリハリのあるボディラインが手に入っているはず。新たに道具を揃える必要もないため、早速今日から始めてください。
二の腕を引き締める筋トレ「リバースプッシュアップ」
リバースプッシュアップは、現代の日常生活では使われる機会が少なく、たるみやすい二の腕の筋肉を鍛えることができるトレーニング。
足をまっすぐに伸ばすことで体の負荷がすべて腕にかかるため、二の腕の引き締め効果は抜群。コツとしては、目線を前に向け、とにかく背筋を伸ばして行いましょう。
リバースプッシュアップのやり方
- 椅子(またはベンチ)の前で、足をまっすぐ投げ出して座る
- 両手を後ろにまわし、椅子の座面につく
- 肘を伸ばして体を持ち上げる(※ここがスタートポジション
- 両肘が90度に曲がるまで、上体を真下に沈める
- 3のスタートポジションに戻す
- 10〜15回を3セットおこなう
リバースプッシュアップのポイント
- 二の腕と肩の筋肉で体を支えるよう意識する
- お尻が椅子やベンチから離れすぎないように注意する
- 下げる時も上げる時も自分の力で体をコントロールする
お腹をへこませる筋トレ「クランチ」
クランチは、腹筋全体を鍛える、ベーシックな腹筋運動。筋トレ初心者の女性でも取り組みやすいトレーニングです。
ぽっこりしたお腹を凹ませるには間違いなく効果を見込めます。
クランチのやり方
- 仰向けに寝て膝を立てる
- 膝を曲げたまま、スネが床と並行になるように足を上げる
- 太ももはお腹から90度の角度でキープ
- つま先を揃える
- 両腕は胸の上、または頭の後ろで組む
- ゆっくりと息を吐きながらお腹を凹ませ、4カウントで背中を丸める
- その状態で1秒キープしてから、ゆっくり元の位置へ戻す
- 10回を2〜3セット行う
- 太ももと脛の位置は動かさない
- 腰は反らさずに行う。難しければ腰の位置に折りたたんだタオルを入れる
美尻をつくる筋トレ「キックバック」
「バックキック」は、お尻にある大きな筋肉「大殿筋」を鍛えられるトレーニング。お尻の引き締めと、脂肪燃焼効果が期待できます。
続けることで四角くたるんだお尻が引き締まり、丸みのある理想的なお尻になるでしょう。
キックバックのやり方
- ひじをついて四つんばいになる
- 手と足の幅は肩幅程度に広げる
- 片足をまっすぐ後ろに伸ばす
- お尻を意識しながら脚を上にあげる
- ゆっくり下ろし最初の姿勢に戻る
- 反対側も同じように繰り返す
- 左右15回を2セット行う
キックバックのポイント
- 背中が丸まったり、腰が反ったりしないように注意
- 腹筋に力を入れてバランスをとる
太ももを細くする筋トレ「ワイドスクワット」
ワイドスクワットは、通常のスクワットよりも足を大きく広げておこなうメニュー。通常のスクワットでは主に足の前側の筋肉を鍛えられますが、ワイドスクワットは裏側、内側の筋肉を刺激します。
ハムストリングや内転筋といった筋肉を鍛えられため、太ももの引き締め効果が抜群です。脚やせを目指したい方は「ワイドスクワット」を取り入れましょう。
ワイドスクワットのやり方
- 足は肩幅より広く大きく開く
- つま先は外に向ける。角度は45度以上が目安
- 目線は前に向けたまま、太ももと床が平行になるまでゆっくりと腰を落とす
- ゆっくりと腰を上げる
- 15〜20回を3セット繰り返す
ワイドスクワットのポイント
- 腰を落とすとき、膝を内側に入れない
- かかとに重心を置くイメージで、膝ではなく太ももで体重を支える
- 足の裏で床を押すイメージで立ち上がる
筋トレについての注意点
筋トレの頻度や、ダイエットにおすすめのトレーニングメニューを紹介しました。
ここからは、筋トレを行う際に注意しておくべき点を解説していきます。ここで解説している項目も頭の片隅に入れて、日々の筋トレを行いましょう。
筋肉痛があるときは無理に行わない
筋肉痛があるときは、無理に筋トレを行わないようにしましょう。
筋肉痛のメカニズムには諸説ありますが、筋肉が修復している証拠だというのが有力な説です。
筋肉痛の時に筋トレを行っても、思うように効果が出ないばかりか、筋肉の修復の妨げとなってしまいます。
筋肉痛があるときは、筋肉の修復がスムーズに進むよう、無理に筋トレを行わず、休息や良質な睡眠を取ることを心がけてください。
タンパク質を積極的に摂る
健康的にダイエットをするためには、やみくもなカロリー制限をせず、栄養バランスのとれた食事で筋肉量の減少を防ぎ、余分な体脂肪を減らすことが大切です。
ダイエット中に不足しないように気をつけたいのが、体づくりに欠かせない「タンパク質」。
減量中は体脂肪が減るだけではなく、筋肉のタンパク質が分解されて筋肉量が減少しやすくなります。
日本人女性(18歳以上)のたんぱく質の推奨量は、1日当たり50g(※)です。これを1日3食で割ると、1食当たりのたんぱく質量は、約16.7g必要になります。
例として、朝食のメニューで考えてみましょう。
食パン(1枚・60g)+プレーンヨーグルト(100g)+コーヒー(150ml)で摂取できるたんぱく質は9.4g(※)
この数値からもわかるように、通常の食生活では、タンパク質が不足しがちです。
※参考:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
そのための手軽な習慣として、3食の食事にプロテインをプラスするのがおすすめ。
プロテインは、水にプロテインパウダーを混ぜるだけで手間もかかりません。時間がない朝でもさっと作れるので、いつもの献立にプラスするのが簡単です。
ダイエットの成果を出すポイント
筋トレだけでもダイエットは可能です。しかしながら、筋トレと合わせて有酸素運動や摂取カロリーも注意するとより早くダイエットの効果を実感することができます。
ここからは、筋トレの効果をアップさせるポイントについて解説していきます。
筋トレだけでなく有酸素運動も行う
筋トレは消費カロリーが高いとは言えない運動であり、「余計な脂肪を落としたい」という場合には有酸素運動も一緒に取り入れる必要があります。
有酸素運動とは、筋肉を収縮させる際のエネルギーに、酸素を使う運動のこと。
ウォーキングやサイクリングといった、ある程度の時間をかけながら、少量から中程度の負荷をかけて行う運動が代表的で、高い脂肪燃焼効果があるのが特徴です。
たとえば以下のようなスケジュールで、筋トレだけでなく有酸素運動を取り入れることをおすすめします。
トレーニング例
月曜 筋トレ(5分)
火曜 休息日
水曜 ウォーキング(20分)
木曜 筋トレ(5分)
金曜 休息日
土曜 ウォーキング(20分)
日曜 休息日
上記のスケジュールであれば、筋トレの休息日を有酸素運動にあてて、効率よくダイエットができます。
あらかじめ毎日の運動スケジュールを決めることは「運動を継続する」という点でも効果的。
「今日は何をしよう」と迷ってストレスを感じることもなく、気分良くダイエットを続けられるでしょう。
摂取カロリーにも気を配る
見た目の引き締め効果だけなら筋トレを続ければ叶えられますが、体重を減らすには食事の見直しも必要です。
いくら運動をしていても、1日に摂取しているカロリーが消費カロリーよりも多ければ、痩せることはありません。
食べる量よりも消費する量の多い「アンダーカロリー」の状態を心がけましょう。
アンダーカロリーの食生活を意識するには、1日の総消費カロリーを把握し、摂取カロリーの目安を決めるのが簡単な方法です。
総消費カロリーの計算方法
①まずは基礎代謝を計算する
男性の基礎代謝計算方法:66+13.7×(体重)kg+5.0×(身長)cm-6.8×年齢
女性の基礎代謝計算方法:665.1+9.6×(体重)kg+1.7×(身長)cm-7.0×年齢
②上記で計算した基礎代謝の数値に、自分が該当する下記の運動レベルの数字をかける
・レベル1(基礎代謝 ×1.2)
会社に歩いて行ったりするが、運動や筋トレは特にしない人
・レベル2(基礎代謝 × 1.375)
週に2〜2回の軽い運動や筋トレをする人
・レベル3(基礎代謝 ×1.55)
週に2〜3回程の運動や筋トレをする人
・レベル4 (基礎代謝 ×1.725)
週に4〜5回の運動や筋トレをする人
・レベル5(基礎代謝 ×1.9)
毎日激しい運動をする人
20歳160cm55kg、週に2回筋トレをする女性の例
665.1+9.6×(55)kg+1.7×(160)cm-7.0×20(歳)×1.375=1822kcal以下を目安に1日の摂取カロリーを調整する
「全く食べない」など、極端な食事制限は、健康的に痩せるためにはかえって逆効果。まずは適切な摂取カロリーを意識するところから始めてみてください。
毎日筋トレをしなくてもダイエットはできる
筋トレは「毎日がむしゃらに行えば効果が出る」というものではありません。何よりも大事なのは、継続して行うこと。
週2回で「これだけならできる」というあなたにとっての無理のないメニューを続けることで、体を引き締めつつ基礎代謝量がアップし、太りにくい体づくりに役立ちます。
まずはこの記事で紹介しているメニューを、最低3ヶ月続けてみてください。
自分の目では変化を感じなくても、久しぶりに会った友人に、「少し痩せた?」と言われるはず。
効率よくダイエットを進めるためにも、まずは週2回の筋トレからスタートしてみましょう。
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